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秋を想う

作者: 歌川 詩季

 春より秋が好き。

 秋が好きです。


 (うれ)いの季節。


 夏の暑さと冬の寒さに挟まれて。

 近年のその短さは、よけいに(はかな)い季節だと感じさせてくれます。


「あたたかい」春

「あつい」夏

「すずしい」秋

「さむい」冬


なんて、表現もしますが。


 夏と冬を対極に置けば、春と秋はその橋渡しの季節。

「芽生え」の春と、「実り」の秋と比較しながらも。

 夏と冬のどちらに向かうかで。

「実り」の季節のはずの秋に「衰退」のイメージがつきまとうのはしょうがないかもしれませんね。

 そのとき、春はむしろ「再生」のイメージに。


 でも、それが。それこそが。


 秋の、秋ならではの魅力だと、私は想うのです。


 夏と冬を対極に置くと。「再生」と「衰退」の違いこそあれ、春と秋はその橋渡し、いわゆる「(つな)ぎ」としておなじような中途半端なポジションをとっていますが。

 それは四季を循環する「円」のかたちでとらえたときのはなし。


 四季を「はじまり」から「おわり」へとむかう、直線でとらえたとき。


「はじまり」の春

「盛り」の夏

「衰退」の秋

「おわり」の冬


と、春と秋には明確な役割の差ができます。

「円」でとらえて、夏と冬を対極に置いたときとくらべれば。春からは橋渡し=過渡期のイメージが消えて、それは秋のみへと(ゆだ)ねられるのです。


 私は、「円」より「直線」でとらえた四季が好きなのかもしれませんね。

 春にはない、郷愁のようなものを秋には感じます。



 日本の風習からは、年度のかわりめである春にこそ、郷愁をおぼえるかたも多いはずなので、そこは個人差でしょうけど。

 まあ、そんなこんなで。


 私は秋が好き。


 それだけなんですけどね。

「オータム」が入った名前のバンドが好きなんですけどね。


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秋なんて
作者: スナタナオキ 先生

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制作:冬野ほたる先生

挿絵(By みてみん) 制作:あき伽耶先生
― 新着の感想 ―
[良い点] 秋、すごくいいです! この間半袖でだったのに、もうコートきないといられなくて寂しい。 秋を楽しみたい〜。
[良い点]  このエッセイを読み、秋という概念自体に〝もののあはれ”が内包されるのだ、と感じ入りました。  春は桜の散り様が日本人の心を表す、とよく言いますが、秋はこの季節そのものが日本人の心を指し…
[良い点] 枕草子の「秋は夕暮れ〜」を何と無く思い起こす素敵なエッセイですね。 [気になる点] しかし、夕暮れにカラスが寝床に帰る姿を見て「あわれ」とは思えない自分がいる……
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