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放置しててすみませんでした……
ソラ。
静かに雲が流れている。
その間に曖昧に輝く星たちが顔を覗かせる。
また手を伸ばした。
届くはずのない手をまた。
細い指をすり抜けるソラを何度も見つめ返した。
「ツモ。私が武井を殺したよ。あの恨みを晴らす為に、殺したよ」
マチカは嬉しそうに微笑んだ。
「あははははははっ」
そして泣いた。
聞こえてる?ツモ。
私、ツモのために武井を殺したよ。
ねぇ、ツモ。
マチカの後ろに陽炎のように揺らめく影と光があった。
その影は悲しい顔をしてマチカを見つめるツモ。
その光はそんなマチカとツモの微妙な距離を見つめる白い少女。
泣きながら笑うマチカの後ろでずっと立っていた。
「はは………ツモ、武井……ごめんね――――――
また手を伸ばす。
届かない。
それでも伸ばす。
宇宙のはじっこにあるこの思い。
とどけ。
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