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第一章 兄からのメッセージ




悪魔。





白い悪魔






花びらのように美しく散る白い悪魔






また今日もどこかで泣いている






ーミーン、ミーンー




蝉の声が蒸した空気に伝わって響いてくる。


乾いたアスファルトの上を照りつける太陽。



頭がくらくらしてきた。



この真夏にあわない少し長めの髪が汗をにじませて肌にべっとりとまとわりつく。



斎堂神楽は小さい頃から夏は嫌いだ。


暑いからとか、プールがあるからとかではなく、ただ単に嫌いだ。



神楽には親がいない。


母親は神楽を産んだ直前に死に、父親は借金を抱えたまま自殺し、今は親戚の家で二つ年上の兄と暮らしている。



そして、その兄の斎堂時隆。神楽は時隆も嫌いだ。


いつもお前のためだと言って父親の借金を帰すために毎日ぼろぼろになるまで働いて帰ってくる。



神楽はそんな兄が大嫌いだ。



働いて働いて、何を埋め合わせようとしている?



そんなんじゃお前が犯した罪は償われない。



お前が犯した罪。


時隆が犯した罪。






母親は時隆のせいで死んだ。







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