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 ⭐︎ 第11話 才能の無い魔法

 

 ーーSideニーチェーーー



『あの美少女魔法使いのニーチェ.ドミナートルが来てるだって!?』

『あの女性とお近づきになりたい』

『お、俺はデートを申し込む』

『ニーチェさんのハートを掴むのはオレだ!』


『ふふふ……慌てるなッスメンズ共!順番ッスよ順番!』



「ふへへ〜……モテる……女は……辛い…………スね〜。そ、そんなに揺らすなッス、揺れる……揺れ…………


 揺らすなッス!」


「ひっ!?ご、ごめんなさいですわ」


 怒声と共に覚醒した。夢とわかっていてもチヤホヤされるのは気持ちよかったからもう少し寝てたかったのに……目の前の金髪ロリが無遠慮にあっしを起こしたせいで台無しッス!


「あ〜も〜いっス。夢はまた見ればいいんスから」


「わ、わたくし朝食の時間になったら起こしてって言われたから起こしましたの……ごめんなさいですわ」


「2回も謝られるとあっしが悪人さんになっちゃうんで終わり!……朝ご飯何処ッスか?」


 ちょっと頭がボーっとするッス。なんだっけ朝ご飯は食べた気もするけど、気がするだけ。お腹も空いてるから……いや、ここ何処?なんであっしはこんなにふわふわしたベッドで寝てるスか?


 金髪ロリは手を2回叩いた。メイドが3人静かに朝食が運び込んでくる。金髪ロリとあっしの目の前に大量の料理……これ朝食?晩餐会じゃないッスよね?


「では失礼致します」


 メイドは金髪ロリにお辞儀をすませ部屋から出ていった。この子お嬢様だ。


 七面鳥の丸焼きって……量が多いッス!素敵ッス!


「いただきますッス〜!へへへ……身ぐるみ剥がされちまって可愛い身体が丸焼きだぜ〜。すぐあっしのポンポンに詰め込んでやるッス!」


「…………下品ですわ」


「何言ってるッスか?黙々と食べれば美味しくなるんスか?食事なんて娯楽の1つなんスから楽しんで食べるッスよ!」


 全く!これだから良いとこのお嬢様は困るッス!あっしもメチャクチャ有名な家柄だったけど注意されたことないッスね。むしろあっしはお上品に食している側。


 あっしと違い金髪ロリは少食。一通り手を付けたあとは紅茶を啜っている。


「……それ食べないならあっしが食べていいッスか?冷めたら美味さ半減ッス」


「構いませんけどまだ食べるんですの?」


「料理を無駄にしすぎッスね。食い物なんて何処に美味が隠れてるかわからないッスから全部食うのが基本ッスよ!だから魔法が下手くそなんスよ」


 あっしの一声に金髪ロリがカップを置いた。あ〜、絶対面倒くさいことを言われる。


「あの……アナタが書いてくれた文章を読んだら魔法が使えましたの!わたくしこんなに簡単なのは初めてで……」


「食事中はお静かに!女の子がはしたないッスよ!減点1!」


「…………納得いきませんわ」


 キレイに食べ終えるのに1時間もかかったッス。ポンポンが出てきて……みっともないけど幸せッス!途中で部屋の外から金髪ロリが呼ばれてたけど無視してた。 



 そして2度目の呼びかけ。


「レイラ今ちょっといいか?」

「ダメですわ。廊下でお待ちになってなさい」


「……ちょっと緊急事態だからメイデン呼んでくれないか?」

「二度も言わせないでいただけます?」


 金髪ロリが怒ってるッス怖ぇ〜。部屋の外からは聞き覚えのあるムカつく声。なんだっけ?まぁいいか……ヨロヨロと立ち上がりベッドにダイブ!このままウトウトするのが最高ッスね!


 …………

 ………………


「魔法の使い方〜?そんなのあっしが教えてほしいッスよ」


 こっちはさっさと寝たいのに ……御馳走を振る舞ってくれた人を無碍に扱えないのがあっしの弱点ッスね。……ったく、お人好しで可愛いとかどれだけスペック高いんスかね。


「基本だけッスよ。そこに飾られてるお花ちゃん。その色を言ってみろッス」


「……白ですわ」

「それだけッスか?」


 金髪ロリはコクリと頷いた。やる気以前に考え方が不味いッスね。


「その花……あっしには白の中に黄色が見えるッス。影ができて黒も混じってるッス。白と黄色についた影で色は違うッス。魔法は視えない事象を覗く。お前は才能以前に分野を間違えてるッス。ちょっと手を貸せッス」


 ベッドから身体をを起こし金髪ロリの右手を掴む。


「いいッスか?魔法は世界を塗り潰すッス。お前の色でお前だけの世界を描けッス。お勉強だけしてたら魔法が使えるのは才能がある奴だけッスよ。お勉強しなくても魔法が使える人間が天才……」


「わたくしの……世界を……描く」 


「言霊は色をより強く認識させる。あっしが言霊の補助だけしてやるッスから終わったらおネムの時間ッスよ」


 レイラが思い描いたのは黒赤色(こくせきしょく)。陰鬱な世界を表現した色は(ことわり)を侵し世界を侵食していく。


「 ん〜〜…………と   フレアボム  」



 部屋一帯が閃光に包まれ爆音が轟いた。同時に階下からけたたましい足跡。


「失礼します!ご無事ですかレイラお嬢様!?」


 続々と駆けつける屋敷の住人達。部屋の中は壁が破壊され床で眠り放心状態のレイラ。そして


「補助は出来てもあっし自身が魔法を使えないとか、なんなんスかねぇ……考えるのも面倒だからもう寝るッス」


 レイラのベッドで三度寝を試みるニーチェ。当然果たされることなく再度捕まった。






 ↓部屋を爆散させ風通しをよくし困惑するレイラさん

「メイデンにバレたら怒られますわ。どうにか誤魔化さないと」


挿絵(By みてみん)

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