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少女の魔力に秘めるは

更新お待たせしました。色々盛りすぎたので2話に分けようとしたら、、、

今日はココロちゃんと一緒に図書館に来ている。全くこの世界について知らない私は試験当日までに急いで覚えないといけない。


「えっと、、、どういうこと?」

「ですから、、、」


うぅ、私一応年上(この世界では同い年だけど!)なのに、教えられてるのって結構つらいものが、、、


とりあえずわかったことはこのようなものだ。


・魔法は火、水、土、雷の4属性ある。

(この常識は私がぶっ壊しました。)


・魔法は長い詠唱のもと、魔力を安定させることで発動できる。

(イメージできればよかったけど?)


・魔法陣にて結界や召喚を行うことが出来る。

(魔法陣か。描いてみたい気はするけど面倒くさそう。私なら魔法だけでパパっとできそうだけど。後で試そう。なんか試すこと多いけど。)


魔法についてはこれくらいかな。魔法陣以外私が気になるものは無かった。詠唱の文とかが長々と書いてあるだけだったりしたし。


この世界については神様が作ってー、命が生まれてー、みたいによくある宗教的なサムシング的なパターンのなにかだったので飛ばさせてもらいます。け、決してめんどくさくなったとかじゃないんだからね!ちゃんとテストに出そうなところはおさえてるよ!


、、、歴史は苦手なんです。聞かないでくださいお願いします。なんでもしまry


ちなみに過去1度だけ全世界の魔法使い(人間)が集まって超級魔法を使ったらしい。その時の詠唱の文があったんだけど、1500巻に渡る超長編小説みたいだったから見るのをやめた。私なら詠唱なしで使えるし。


でも全世界の魔法使いって、、、

普通に考えたら魔力量は足りてるはずなのに。やっぱり魔力を安定させるのが大変とか?


「ココロちゃんって魔力を安定させるのって得意?」

「?魔力ってなんですか?」

「、、、魔力を知らない?じゃあ魔法ってどう使ってるの?」

「詠唱をしたら使えるんじゃないんですか?確かに詠唱しただけじゃできない魔法もありますけど、、、」


おーけー。理解した。


私は元の世界の知識もあって、魔力ってものを使って魔法を出すことを知っている。


でもこの世界の人達は詠唱を唱えると勝手に魔法が出てくると思い込んでる。


納得がいった。この世界に4属性しかないと思われているのは、その詠唱が出来なかったからだ。詠唱がなければ魔法は使えないんだから当然だ。


ん?でも王都に来る時ココロちゃん無詠唱で魔法使ってたような、、、


「でもサクラちゃんに教えて貰ったら無詠唱でも出来ましたね!なんででしょう。」

「た、多分無意識に魔力を感じてたんじゃないのかな、、、?」

「そうなんですか?」

「、、、」


この子天才だったよ!

何も知らないで出来るようになっちゃってたよ!





とりあえず魔力がどんなものなのか、私がわかる範囲で教えてあげた。(私は前の世界の知識のおかげで完全に感じることが出来てる。教えてあげられるかと言われるとなかなかきついけど。)


「血管ってわかる?」

「血管?」


医療も発展していないのか、、、いや、魔法があるからいいのか。この世界の回復魔法は水属性らしいし。(オロ〇イン軟膏みたいな感じ)


「血はわかるよね?」

「はい。それなら。怪我をすると出てきますよね。ちょっと見ているのが嫌になりますが。」

「その血が私たちの身体の中をこんなふうに血管を使って巡っているの。」

「なんでですか?」

「詳しく教えてもいいんだけど、だいたいは生きるために必要な酸素を運んだり、二酸化炭素を体外に出すために肺に送ったり、栄養を運んだり、、、体内の運搬屋みたいな感じだね。」


多分これで合ってるはず、、、


「サンソとニサンカタンソがよくわかりませんが血が何かを運んでるのはわかりました。」

「それでその血が通る道を血管って言うんだけど、ちょっとこれを見て。」


私は紙に簡単な人の絵を描いた。モデルはココロちゃんだ。


「こんなふうに身体全体に満遍なく、それこそ頭から足先まで繋がっているの。」

「へぇー、、、知りませんでした!でもそれがどうかしたんですか?」

「実は魔力もこんなふうに身体全体を巡っているの。」

「そうなんですか?でもそんなふうには感じませんが、、、」


うーん、参ったな。まぁ確かに普通に過ごすだけなら気にしなくてもいいものだし、自分のことを知るのは至難だよね。どうしたものか、、、


「サクラちゃんは魔力を感じられるんですか?」

「まぁ、一応感じられるけど、、、」

「でしたら私に1度魔力を流せたりしませんか?もしかしたら私も魔力を感じられるかも知れません。」


なるほど、その手があったか!何故そんなことも思いつかなかったんだ私は!


、、、やっぱり思考回路も子どもになっているのか?おのれ「子ども心」め!


とにかくやってみるに越したことはないな。私自身何かに魔力を流すのは初めてだからどうなるかわからないけど。


あれ?もしかしてすごく危険なんじゃ?魔法を数人で使うだけでも暴走したりするのに、それを直接身体に流すって、、、


「あ、あの、、、もしかしたらすっごく危険かもしれn「できるんですね!ぜひお願いします!」あ、はい。」


ココロちゃんの知的好奇心には勝てなかった。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




テスト勉強は早々に終わらせて(私には耐え難い。もう勉強なんてやだぁ!)魔法の特訓パート2をすることにした。


パート1は王都に来る時です。


私達は今草原にいる。理由は目立たないようにするためと一応何かあった時ように周りに被害が行かないように。多分私ならなんとか出来ると思うけど、念の為の保険だ。


「さて、草原まで来たわけですが。早速魔力を流してみるってことでいいのかな?」

「はい、お願いします!」

「ほんとにいいの?何かあっても知らないよ?安全な保証なんてないよ?初めての試みなんだよ?」

「だ、大丈夫です、問題ありませんっ、、、!」


どこかで聞いたことあるようなセリフ!それダメなやつだよ!


「まだ引き返せるよ?今からなら夕食どきには宿に戻れるし、、、」

「いいんです!はやく、決意が変わる前に!」


決意決めるほど?!尚更やめたい!


でも魔力について知りたいって気持ちはバシバシ伝わってくるし、、、


それに万が一何かあっても「癒しの神水」でなんとかなるかな?でもなんとかならないかも、、、


あぁぁあぁあぁああ!!!どうしようぅぅう!!!




結局私は判断しきれずにココロちゃんに押し切られることになった。


「よ、よし。それじゃあするよ?」

「はい!いつでも来てください!」


こうなったら全力でやるしかない。

まずは自分の中にある魔力を感じるようにする。ふわふわと体の中を通っていく、そんな感じ。いつもは気にしてないけど、こうしてみるとなかなかに不思議な感覚だ。なにか、活気に満ちてくるというか、、、

そしてそれを右手の指先に集めるように循環させていく。魔力で身体強化でもされたのか右腕が軽くなった気がする。そんな効果もあるのか。今度全力で身体強化してみよう。


次にスキルの「キツネの観察眼」でココロちゃんのことを確認していく。地味に初めて使うな。これは見たものをなんでも見透かすことができる能力だ。これならどこから魔力を流せばいいかすぐにわかる。えーと、多分魔力がよく集まってるところから流した方がいいよね。えーと、、、


あった。ちょうど胸の真ん中あたり。


「ちょっとごめんね。」

「ひゃっ!サ、サクラちゃん?!」


私は両手をココロちゃんの胸元に添える。

ココロちゃんが何か言っている気がしたが極限まで集中している私には聞こえず、着々と魔力を流す準備を進めた。


右手の指先に溜まった私の魔力を少しずつココロちゃんの胸元の奥に流していく。ゆっくり、ゆっくり。


すると左手から自分のとは全く違う魔力が流れてきた。恐らくココロちゃんの魔力だ。体内の魔力がそのバランスを保つためにこちらに流れてきたのだろう。

でも流れてきたこの魔力はどこか冷たくて寂しい感じがする。何故かわからないけど、この魔力はこのままにしておくとまずいと、確かに感じた。


だから私は魔力を流す量を増やしていった。冷え込んでいるこの魔力を温めてあげるように。寂しい感じのするこの魔力を包んであげるように。じわじわと2人が1つになるように。



かなり時間がたったころ。突然混ざってきていた魔力が私を突き刺してくるかのように疼いてきた。初めはなんともなかったけど、その違和感はは時間が経つにつれてどんどん増していき、、、


この世界に来て初めて感じる「痛み」となった。私の中の根本的な何かを壊していくかのような「痛み」。


なんで!?


しかしそんな痛みを感じても手を離そうとしなかった。いや、出来なかった。


恐らくこれは、、、拒絶。


「や、やだ、、、やだぁ!!!来ないで!」


今までなんともなかった(息はすごく荒かったけど。)ココロちゃんが急に苦しみだした。

まずい、私だけならまだしも、このままだとココロちゃんが危険かもしれない。魔力を混ぜるのはやはりダメなのか。

そう思いやはり魔力を流すのをやめようかと手を離そうとして、、、


「やめて、、、わたしをひとりにしないで、、、」


ココロちゃんはそう言った。


私は悟った。なんでココロちゃんが苦しんでいるのかを。


それは矛盾なんだと思う。


恐らくココロちゃん、、、彼女はその魔力の潜在能力が凄まじい。


実際に今私の中に混ざる彼女の魔力はあまりに暴力的だ。ふとした拍子に意識を持っていかれそうになるほど、この身が朽ちていくのではと思うほどに。


このあまりに凶悪な力に、彼女の周りにいる人々は気づいてしまったんだ。


そして彼女は孤独になったってしまった。


初めは彼女自身何故周りが避けるのかわからなかったんだと思う。何をした訳でもないのに。何かをできるだなんて思っていないのに。


しかし彼女は気づいた。いや、もしかしたら彼女自身は気づいていないのかもしれないけど、本能が知ってしまったんだ。この魔力の恐ろしさに。


だからこその矛盾。彼女自身は独りになりたくない。でも本能で独りにならなければいけないと思ってしまっている。


これは呪いだ。それもかなりタチの悪い。


自分の力に相応しくないようなものを生まれながらに持たされて。それを勝手に怖がらされて、勝手に離れて。更に自分は嫌でもそれを拒めない。


まるで昔の私じゃないか。感じは全く違うけど、自分の許容を超える仕事をして、それを勝手に期待され、失望され離れていき、仕事をしたくなくても、離れて欲しくないからしなきゃいけない。


私と彼女を比べてはいけないのかもしれない。けど、それでも、、、


彼女は私を過去から救ってくれた恩人だ。彼女が苦しんでいるのを、ましてや似たような状況であるのにどうしてスルー出来るのか。


もしかしたら私が考えている以上に深刻な問題を抱えているのかもしれないけど、それとこれとは別問題。今彼女を救えなかったら意味がない!


だから私は彼女の「ひとりにしないで」に応えてあげる。


「大丈夫。あなたは1人じゃない。私がずっと一緒にいる。私が苦しんでいた時ココロちゃんがそばにいてくれたみたいに、ココロちゃんが苦しんでいる時は私がそばにいてあげる。何か今苦しいと思うことはある?なんでもいい、言ってみて?」


私は彼女、、、ココロちゃんの胸元にある私の手を肩に回す。よく人に無理あり話をさせる時みたいな感じになる。


「、、、わ、私は、全身を包んでくるこの力が苦しい。もしかしたら、また独りになっちゃうんじゃないかって、思っちゃうのが辛い!」

「、、、わかった。」


そして私はココロちゃんに抱きついた。


ココロちゃんは突然のことにすごく驚いた顔をしている。

本当に辛かったのかココロちゃんはかなり泣き腫れていた。結構泣きやすい子だもんね。


でも私はそんなことを気にせず一気に勝負に出た。


私とココロちゃんの魔力を完全に混ぜて1つにする。


恐らく彼女の魔力は破壊するための魔力だ。前に見たギルドカードの紋章が天変地異のようになっていたのがいい証拠だ。このまま放置してしまえば近い将来本当にその紋章のようになってしまうかもしれない。


それに対して私は九尾だ。この世界にないものを作ってしまうほどの力を持っておきながらそのバランスを完全に保つことが出来る。


ならば混ぜてしまおう。その破壊の衝動さえも圧倒的力をもって消してしまおう!


私は魔力をココロちゃんに一気に流し込んだ。だけどやっぱり上手くいかない。流そうとすればするほどお互いに苦しんでしまう。


このままだと二人揃ってお陀仏だよ!そう思っていると、ふとあのスキルを思い出した。


ダーツで偶然手に入れた、あのスキル。


道を決めようとしたら勝手に発動したあのスキル。


ココロちゃんと会うきっかけを作ってくれたあのスキル。


思えばこのスキルを手に入れることが偶然ではなく必然だったのかもしれない。自分の大切な何かを知るため。自分の大切な何かと出会うため。そして、、、




自分の大切と共にいるため。




だからこそ使う。だからこそ唱える。私の運命を決めてくれた、私の大切を教えてくれた、あのスキルの名を。


「発動、『ベクトルチェンジ』!ココロちゃんを救ってあげて!」


するとあの、天の声が頭に響く。


『「ベクトルチェンジ」の使用を受諾しました。ただいま魔力の混成方法についての最善策の捜索を実行しています。プランa、難航。プランb、難航。プランc、、、』


そして幾つもの策を試していく。その間私は魔力による痛みに耐えながら優しくココロちゃんを抱き続けた。


幾年も過ぎたのではないかと錯覚する。(実際は10秒くらい)もしかしたら失敗するかもしれないと、そう思ってしまいそうになる。


ダメだ。そんなふうに思ってしまうのはダメだ。もし失敗したのなら私が最善だと思うことをするだけだ。そう。何がなんでもココロちゃんを救ってみせる!


そう新たに決意を固める。しかし杞憂だったようだ。そう、策が見つかったのだ!


『プランi.t.d.m.t.n.r.n、成功しました。実行に移ります。』


どれだけ試したの、、、


でもこのプラン名、、、ふふっ、まさかね。やっぱりココロちゃんとは不思議な力で結ばれているのかも。いや、これから結ぶんだよね!


「ココロちゃん、これからは、「何時でも隣に」いるからね。約束だよ?」

「サクラちゃん、、、うん、うん!」



そしてふと思ったことを

「、、、なんか魔力を感じてもらうだけだと思ってたのに、かなり大袈裟な感じになっちゃったね。」

「それは言っちゃダメですよ!」



軽い気持ちが本当に命取りになるんだなぁ、とか考えながら2人で少し笑いあった。




そして私たちの未来の最善手を打つ。

私のスキルで道は見えた。あとは進むだけ。


その魔法は私たちのための魔法。私の魔法とスキル、ココロちゃんの魔力、そして私たちの思いを掛け合わせてできた、特別な魔法。




「『いつまでも一緒だよ』」






プラン名については少し無理あり感がありますね、、、でもいい案が浮かばなかった、、、


次回ココロちゃんのステータス公開します。サクラちゃんに続いてのぶっ飛びキャラになってしまったのは言うまでもなく、、、

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