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キツネっ娘は生まれ変わるのです!

色々盛りすぎて何を書いているかわからなくなりそうですw

かなり走って王都まであと半分の所まで来た。ちょっと休憩しながら来たからあれから2日経っていたりする。


途中いくつか町があったけど、道から離れてたし止まれなかった。多分あの村に泊まっていくのが普通なんだろうな。


ココロの魔法強化はかなり好調だ。

大きな氷は作れないけど、綺麗な雪を沢山作れるようになった。水の原子を止める感じで、、、って言ってもわからなかったみたいだから氷を見せて何度もイメージさせて、、、結構大変だった。

風はかなりスムーズに覚えられた。恐らく初めから適性があったんだと思う。


水、風、雷、雪

これって嵐を起こせるよね?もしかしてココロってかなり魔法が強い子なのかな。


ほかの属性は適性が無いみたいで何も起こせなかったみたい。


「あの、サクラさま。」

「あ、また「さま」呼びしてるよ。呼び捨てでいいのに。」

「で、でも。」

「じゃあ「さん」でも「ちゃん」でも。多分歳あまり変わらないでしょ?そういえば何歳なの?」

「12です。」

「ほんと!同い歳!やった!」


まさか同い歳だったとは!


「じゃあ尚更「さま」呼びはダメ!私もココロちゃんって呼ぶから!敬語もダメだよ!」

「わ、わかりました、サ、サクラ、ちゃん」

「む、敬語、、、」

「こういう喋り方なので。」

「むむぅ、仕方ないか。」


喋り方まで強制は出来ない。


「それでどうしたの?」

「えっと、、、も、もし良ければ、い、一緒に、、、」


一緒に?


「一緒に魔法学校の入学試験に受けて貰えませんか!」


な、なんだってー!


「え、えっと、どうして?」

「実は私同年代の子と喋ったことがなくて。このまま魔法学校に行っても上手くやって行けるか不安で、、、それにサクラさm、ちゃんのおかげで色んな魔法を覚えられて、、、これからも色んなことをサクラさ、ちゃんに教えてもらいたいんです!」


ココロちゃん、、、そんなことを思ってたんだね。


「でも私なんかでいいの?もしかしたら魔法学校でも上手くやって行けるかも、、、」

「無理です!」


えぇ、、、


「それにもっともふもふしたいです、、、」


絶対それ目当てだー!!


「ど、どうかお願いできませんか?」


ぐおお、ま、眩しい!そんな目で私を見ないでぇ!


実際私にはなにか目的がある訳では無いし、ココロちゃんと一緒にいたいって気持ちももちろんある。






でも私は学校に行きたくない。

、、、縛られたくない。


思い出してしまった。

私には決断する力がない。

友達か、自由か。私には選べない。

友達といる時間は楽しい。でも1人でも楽しむことは出来る。

自由であれば好きなところへ行ける。でも友達といないと楽しめない場所もある。


そして何より。


私は友達が信用出来ない。


学校にいたころ。私は馬車馬のように働いていた。周りにいた人は皆私を攻めてくる。もっと仕事しろ。もっといい案を出せないのか。もっと周りを考えろ。


友達だと思っていた子にこんなことを言われた。


「あなたといてもつまんない。」


ショックだった。周りは自分のしたいようにしているのに。私はそれを我慢していたのに。その我慢をあっさり切り捨ててきた。つまらないと。一緒にいても意味が無いと。


私は今までなんで仕事をしてきたのかわからなくなった。


誰かのためにする意味がわからなくなった。


友達がなんのためにいるのかわからなくなった。


だから、、、


「考えさせて?」


そう言うしか無かった。


「、、、わかりました。」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「ここからは目立つかもなので歩いていきましょう。」


静寂を破ったのはココロちゃんだった。

どうやら暗いムードでいるうちに王都の近くまで着いていたみたいだ。


「ありがとうございました。おかげでかなり余裕を持って王都に着くことが出来ました。」

「それは良かったよ。」




「そ、それで学校の件、考えて頂けましたか?」

「、、、、、、」


私はまだ決め切れずにいる。ココロちゃんといたい。でも学校は嫌だ。どうしても学校に行く気になれない。


学校に行かなくても会えるんだ。別に行かなくても、、、


「あの、やっぱりやめと、、、」

「私は受験の手続きに行ってきます。もしその気になったら王都ギルドの方に行ってください。明後日までなら受け付けてくれますから。」


私から何かを悟ったのか。そう言うとココロちゃんはスタスタと先に行ってしまった。その目には落胆の光に満ちているようで。


ズキンっ

その後ろ姿はあの時と似ていて。


ズキンっ!

待って、置いていかないで。


ズキンっ!!

私を捨てないで。


ズキンっっ!!!

私のことを見てよぉ!!!


気づくと私はココロちゃんに抱きついていた。後ろから、逃げられないように。


「サ、サクラちゃん?」

「私、ココロちゃんと一緒にいたい。いつまでも。でも、でも、、、学校が嫌なの。周りから、期待されて、持ち上げられて、できないとわかったら捨てる。そんな学校に、私は、、、!」


もう何が何だか私にもわからない。でも捨てられる不安と恐怖で何も考えていられない。


「、、、なにか学校であったんですか?」

「、、、うん。」


気づくと私は泣いていて。ココロちゃんは私に振り向くと優しく抱きしめ返してくれて。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



私がどうして学校が嫌なのかココロちゃんに話した。話す過程で私が異世界からの転生者であることも。その世界での学校にトラウマを抱えていることも。そのトラウマのせいで決めかねていることも。


「そんなことがあったんですね。」

「、、、うん。」


ココロちゃんは静かに話を聞いてくれた。

そして私が話終えると、


「サクラちゃんは大バカです。」


「え?」


「ですからサクラちゃんは大バカだと言っているのです。」


「、、、地味に傷つく、、、」

「あ、ご、ごめんなさい!」

「いいよ。それでどういうこと?」

「簡単なことです。サクラちゃんは過去に囚われすぎなんです。」

「、、、」

「私がいつサクラちゃんを捨てるって言いましたか?いつサクラちゃんはつまらないと言いましたか?」

「あっ、、、」

「私はサクラちゃんと一緒にいて楽しいと思いましたよ?かわいくて、魔法が得意で、

私の知らないことを知っていて、転生者で、そして九尾な女の子。楽しくないなんてありえません!」

「、、、」

「それに。私はサクラちゃんに色んなことをしてもらいました。初めて会った時に心配のかけすぎで泣いてしまったのを慰めてもらって。入学試験に間に合わなくなりそうなところを助けて貰って。お稲荷さんを一緒に食べて。そして私に皆が出来ないような魔法を使えるようにしてもらいました!たった数日の間に、これだけの思い出を作ってくれました!」

「ココロちゃん、、、」

「だから今度は私がサクラちゃんに思い出を作ってあげて、守ってあげる番です。もし周りの目が気になるのなら私が塞いであげます。もし周りが仕事を回してくるのなら手伝います。もし周りがサクラちゃんを責めるなら私がその倍言い返してあげます!」


私はバカだ。大バカだ。


「サクラちゃんは私に全部話してくれたんです。」


こんなにも私のことを思ってくれているのに。


「サクラちゃんは私に希望を見せてくれたんです。」


大したことでもないことをこんなにも大切にしてくれているのに。


「そんなサクラちゃんが苦しんでいるのに助けてあげられないなんて自分が許せません!」


他人のことを自分の事のように感じてくれているのに。


「サクラちゃん。私がなにかしてあげられることはありますか?」


それをトラウマなんかで不意にするなんて出来るわけがない!


「ココロちゃん。」

「はい。」

「私は転生者。」

「はい。」

「この身体は昔の私じゃない。」

「はい。」

「だから、これからの新しい私を見つけるために、手伝って。学校にいても楽しいって思えるように、手伝ってくれる?」

「もちろんです!」


やっぱり私は大バカだなぁ。

最初からわかってたことだった。

運命はやっぱり決まっていたんだ。

あの運命の枝が倒れた時から。

この出会いを一生の宝にしよう。


そして今日という日を記念日にしよう。


新しい私の誕生日という記念日に。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



次の日。


私達は王都にあるギルド、そのうちの教育ギルドという場所に来た。この世界には冒険者、商業、教育の3つのギルドがある。どうやら三すくみの協力関係にあるみたい。


「いよいよだね、、、」

「はい、、、」


本当は昨日来る予定だったけど、恥ずかしながら私が泣き腫らしたので宿を取って1泊してから来た。この世界初めてのベッドはすごく寝やすかったです。朝気づいたらもふもふされてたけど。1人部屋を2人で使ったから私が九尾になって寝てた。

「えへへ、もふもふぅ、、、」

って言いながら寝てるココロちゃんは天使でした。もうこのまま抱き枕として生きてもいいかもしれない。


そんなことより

「じゃあ入ろっか。うぅ、、、」

「大丈夫ですか?」

「大丈夫だよ。昨日覚悟決めたもん!」


そう!私は変わったのだ!


「その意気です!サクラちゃん!」


たのもー!!

勢いよくドアを開けようとして、

ガチャ。

ドアが急に開いて

ドン!

思いっきり誰かにぶつかった。


「うきゃあ!」

「はうっ!」


いてて、いきなりぶつかるとか幸先悪いなぁ。


と、とりあえず謝らなきゃ。


「ごめんなさい、ぶつかってしまって、、、」


そして相手の方を見てみると、、、


キツネだ。


キツネがいる。


目があったよ。すごい見てくるよ。口開いてるよこの子。


「きゅーん」


そう言ってこのキツネは私に飛び込んできて、スリスリしてきた。


「わわっ!なに!」

「キツネさんですね。」

「きゅーん!」

「かわいいね。」

「サクラちゃんの方がかわいいです!」

「きゅーん!」

「えぇ、、、」


出会い頭すぐ懐いてきたな、この子。もしかして私が九尾ってわかるのかな。


「これから用事があるからまたね?」

「きゅーん、、、」

「きっと会えると思うから。」

「きゅん!」


そう言うとキツネは私から離れて駆けて行った。


「なんだったんだろうあの子。」

「なんだったんでしょうか。」

「とりあえず入ろう。」

「そ、そうですね!」


なんかさっきまで意気込んでいたのにほんわかした感じになってしまった2人でした。

キツネさんはしばらく出てきません。多分。

今回は結構情に訴える話にしようとして、、、失敗しました。もふもふは正義。

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