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お調子者のキツネっ娘

遅くなってしまってすみません。データが飛んで5回ほど書き直してました。なんか最初の頃に考えてたのと変わってる、、、

「うぎゃあぁぁぁ身体中が痛いぃぃぃ!」


朝。


地獄だった。


やっぱり地面に直で寝るのは耐えられなかったみたい、、、


完全に寝違えた。全身の筋肉がビキビキいっている。特に首と肩と腰が酷い。どれくらい痛いかって言うとすごい勢いで岩に激突したくらいに痛い。


と、とにかくこの痛みを何とかしなきゃ!えーと確か回復魔法があったはず、、、治ってくれればいいけど。


「癒しの神水!」


1日1回限定のオリジナル魔法を使ってしまった。


だってしょうがないじゃん!耐えられなかったんだもん!


それにここら辺にはスライムしか出ないから大丈夫でしょ。うん。大丈夫だ、問題ない。


え?精霊の風使えばいいのにって?聞こえなーい。というか私しかいないからそんな声聞こえようがないでーす。


それにしてもこの呪文凄いな。

一瞬にして全身の痛みが消えてしまった。確実に使い方を間違えてるね。うん。


また明日以降お世話になるのかな。いや、早急に対策を考えなければ。流石に勿体ないからね。


うーん、、、なにかいい案はないのかなぁ、、、


しっぽをつい無意識にもふもふしながら考えている。いやーいいですねー。もふもふ、、、


、、、んっっ! 流石にもふもふしすぎた。ちょっとだけビクってなっちゃった。私のしっぽには己をも飲み込む魔力があるのかもしれない。


うん?しっぽ?


そうだ!キツネになって丸くなれば地面に直寝しないで済むかも!

しっぽが枕代わりになるし、絶対いいよ!

いやー、我ながら素晴らしい案だ。

これで全身激痛地獄から抜け出せるね!


しかももふもふ出来るし。もふもふに包まれながら眠ったらどんなに気持ちいいか。

こんな素晴らしいものに気づかなかった昨日の自分が恨めしいよ。これでもう解決だね!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


さて、これからどうしようかな。流石に何時までもここに留まっているのはダメだよね。

ポカポカ陽気で居心地は抜群だけど。寂しい。


とりあえず移動するか。いつまでも木の下にいても何も変わりはしないからね。


でも近くにはこの木以外何も無いんだよなぁ。なにか道しるべになってくれるものはないのかなぁ、、、


私は今、朝ごはんの鮭おにぎり弁当を食べながらどこに行こうか考えている。頭が回らないからね。


(、、、このおにぎり元の世界よりも美味しい。負けてるよ地球。


高級なものでも使っているのかな。

もっちりとしたお米にふっくら焼かれた鮭の香りと塩っけが食欲をそそってくる。これも毎日食べれそう。

でもやっぱりお稲荷の方が美味しいな。

お稲荷に死ぬほど力入れてるのかな、あの神様。もうお稲荷さんって呼んだ方がいい気がしてきたよ。)


っと、こんなことを考えてる場合じゃないよ。まぁ私は考えてることがコロコロ変わることが多いけどね。


適当に進んでみる?いや、それだとこの世界の地理に詳しくない私にはあまりにも無謀すぎる。危険な方に進んでいたら大変だ。まぁスライムしか近くにいないからまだなんとかなるけど。これからの一生を決める一大事だから適当はダメだ。


勘に任せて進む?いやいや、私の勘ほど当てにならないものは無い。優柔不断なんだから。コロコロ変わるんだから。


そういえば、方向を変える「ベクトルチェンジ」ってスキルがあったよね。

この説明文じゃどういう風に使うのか全然わからないんだけど。

これ行く方向とか示してくれないかな。ナビゲーションみたいに。

autoで発動するみたいだから進むべき方向を向いてくれるといいな。楽だし、どこに進むか悩まなくていいのは私にとって凄く重要だ。


スキルさんお願いします!


1本の枝を用意した。これを立てて倒れた方向に行こう!


用意した枝を立てて、手を離して、今傾いて倒れようとした時、、、


『「ベクトルチェンジ」発動。対象、運命を定める倒れかかった枝。望まれる方向へ操作します。』


どこからともなく不思議な声が響いた。


すると倒れようとしていた枝が全く別の方に何故か吹っ飛んで行った。ポーンって。


、、、ただ進むほうを決めようと枝を倒したら「運命を定める」とか大袈裟なことを言われたよ。

ただの枝に運命を決めるとかそんな力あるわけない。するとこのスキルが何かに働きかけて力を与えたのか。


それに望まれる方向?私何も望んでないけど。強いて言うなら美味しいご飯と寂しいから誰かに会いたいってくらいか。もしかしてそれを示してくれてる?


、、、このスキル、有能じゃない?

迷子になっても枝を立てれば大丈夫、望めばその先に道がある!ってことでしょ?わーい!迷子になる運命を回避できる!



よし、せっかくスキルを使ったんだしそっちに進むもう。太陽を見るに東かな?


、、、なにかいい事あるといいな。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


出していたテントをアイテムボックスにしまって九尾モードになる。この姿で草原を駆け巡りたい!そういえば初めてだね。この姿。(因みに服は着ていない。服は人に戻る時に着た状態になるみたいだ。着てなかったら大問題だよ!素っ裸で人前に出るかもだよ!)


早速走ってみよう、そう思って足に力を入れて、、、


ドォーーーン!!!


え!ちょ、ちょま!まって速っ、、!身体飛んでる!


あまりにも速すぎて盛大に吹き飛んだ。この草原が全部見渡せるくらい。その景色でまたまた見惚れてしまったのは言うまでもない、、、というかタスケテェェエ!




なんか、すたっ!って着地できたのは偶然だと思う。うん。


でもなんでこんなに身体能力高いの?おかしいよ?もしかして九尾状態ってステータス上昇するの?


少しビクビクしながらステータスを確認してみると、、、


イナリ・サクラ(九尾モード)

lv.1(九尾モードのlv)

職業:妖狐の姫(固定職業)

HP:1500/1500

MP:500/500

攻撃:999

防御:999

特攻:1500

特防:1500

素早さ:測定不可


装備

なし(アクセサリー装備可能)


呪文

妖狐の夢(MP-500):死んだ時全てが夢になり、発動した場所で目覚める。セーブポイント。


妖狐の眷属(MP-500):相手を自分の眷属にし、自分のステータスの半分の能力を持たせ、不老、不死の能力を任意で与える(能力の解除も可能)。お互いが心の底より信頼している場合のみ使用可能。


スキル

妖狐の姫lv.1: lvの分だけ妖狐を呼び出す。現在召喚可能数1匹。強さ、能力はランダム(lvの影響無し)。再召喚不可(リセマラ対策)。妖狐は人に戻る時に指輪(破壊不可、譲渡不可、追加効果無し、綺麗)として装備可能になり、いつでも呼ぶことができる。九尾モードのときは隣にいてくれる。死なない(戦闘不能にはなる、指輪になるよ)。かわいいペット。もふもふ。アニマルセラピー。


ぶっ壊れだった。ゲームならクレームものだ。


全ステータス値が異常。本気を出せば世界終わるんじゃ?超級魔法撃てるんだよ?lvは1だけど、ここからどんどん強くなるってことだよね、、、

考えないでおこう。多分この姿より強いひとはいるはず。うん。


妖狐の姫、、、強すぎです。


そ、そんなことより!妖狐の夢?!全MP使うけど冒険前に使えば死ぬことがない、、、不老と合わせて完全不死身(?)になるってこと?!

それに妖狐の眷属?!相手を眷属にって、、、エェェェエ!!!?!ってことは血が繋がってるってことで、、、そりゃお互い信用してないとダメだよね。コストもかかるし、姫だし、お姫様だしぃ、、、


もう妖狐の姫がすごい職業だと分かったのでさっさとベクトルチートに従って進むことにしよう。素早さが測定不可なことが分かったからいいや。吹き飛ばないように最前の注意を払って、、、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あんなに広いと感じていた草原をあっという間に駆け抜けていく。1日目あんなに歩いたのが馬鹿らしくなるね。


しばらく走っていくと遂に草原に変化が!なんと整備された道があらわれたのです!そして私が走っている先には小さい子供が。女の子だ。頑張って歩いていたんだろうな。凄く疲れてそう。この道長いし。あ、こっちに気づいた。凄くかわいい。なんか驚いた顔して見てくるけど。なんでかな。


、、、待った。私は九尾で目がいいからかなり離れたところからでも姿を見れる。地平線からでも見えたよ。でもあの子からは見えないはず。それが気づいてこっちを見てるってことは?


ドドドドドドド!


そういえば私今猛スピードで走ってるんだっけ、、、


まずい!なんでもっと早く気づかなかった!このままだとぶつかるじゃん!

待って待ってどうしよどうしよ止まらない止まらない!


そ、そうだ、人化すれば止まれるんじゃ?!ええいままよどうにでもなれぇ!!!


ポンっ!


ドッガッッドカッゴロゴロドーン!!!!!!


私は女の子の隣を通り抜けて近くの岩に激突した。結局威力は抑えられなかった。



フギャァァア痛いぃぃいい!!全身強打じゃ済まないよこれぇ!血まみれだよ!!!全身!!!!それに絶対何本か骨折れてるぅ!!!!!


『体力の残りが1%です。』


死ぬ寸前だったァ!!!!!!!!!!

セーブしてなかったから下手したらゲームオーバーだったよこんちくしょぉー!!!!!


「癒しの神水」使ってないし!あぁもう!筋肉痛ごときに使うんじゃなかったァ!


と、とにかくこの痛みを何とかしなきゃ!


「せ、精霊の風ぇ、、、」


『「精霊の風」発動。徐々に回復します。回復速度は三分で1%です。致命傷を確認。フルHPになるまで連続発動します。』


回復速度遅すぎだよあほぉ、、、あぁもう、痛いよぉ、、、痛覚無効とか付けてもらうんだったぁ、、、体も動かないし、なにか女の子が喋ってるみたいだけど何も聞こえないし、風が心地よくて眠くなってきたし、、、


調子に乗るんじゃなかったなぁ、、、、、、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あなた何をしてるんですか、、、」


気づいたらこの世界に来る前にみた真っ白な世界にいた。


「あ、おいな、、、アマテラスさま。」


危ない、お稲荷さんって言いそうになった。


「アマテラスさまです!お稲荷さんって言いそうになりましたよね?!今!!」


バレた。


「まぁ名前のことは置いといて、、、」


置いとくんだ。


「なに勢いつけたまま人化してるんです!私があげたネックレスがなかったら死んでましたよ!もう!」


あ、助かったのってあのネックレスのおかげだったのか。


どうやら太陽のネックレスの効果は抜群みたいだ。そりゃあんな大事故起こして生きていたんだから。さすが神様だね。


それにしてもアマテラスさますごい怒ってらっしゃる。


「それで何か用があるんですか?」


あまり刺激すると怖いから逃げるように話を逸らす。


「死にかけたのによく平然としてますね、、、」

「今は痛くないですから。」

「、、、そうですか」


何故か呆れたみたいな顔で見てくるんですが。なんでぇ?


「とにかく!こんな馬鹿なことはもうしないでください!あなたに死なれたら困るんですから!」

「ふぇ?それってどういう、、、」

「な、なんでも、、、というか死なれると困るのはみんな同じでしょう!」


そんなものなのかな。まあ私も死にたくないから心配してくれて嬉しいけど。

でもすごい動揺してるな、、、なにか隠してる?知ろうとも思わないからいいけどね。とりあえずこの大事故の原因である速度制限についてどうにかしよう。


「今回の事故は自分の力の制御が出来なかったことによるものです。何とか出来ませんかね?」

「本当はあなたにこれ以上何かを与えるのは不味いんですけどねぇ、、、でもまたこんなことをしでかされるのはまずいですし。デバフなら大丈夫、、、?」


そう言うとアマテラスさまがなにか水晶みたいな珠を取り出してきた。


「これはスキル珠です。この中には人々がいらなくなったり亡くなったかたのスキルが入っています。これには「力制御」が入っています。どうぞ。」



力制御

力を抑え、必要な時にだけ解放する。



すごい便利なスキルだ!これで普通の狐として生活出来る!人化するけど。


「これでいつでも普通に生活出来ます!」

「是非そうしてください。なんならピンチの時以外ずっと使っててください!」


魔力をスキル珠に流すとすうっと消えて


『スキル「力制御」を取得しました』


と聞こえてきた。どうやら上手くいったみたい。


九尾状態でも人モードと同じくらいまで力を落とせた。かなり自由が聞くね。このスキル。


「これで安心してあの子の元に送れますね。」

「あの子?」

「あなたがぶつかりそうになった女の子ですよ。今も心配して見守ってくれてますよ?」

「あ、、、」


まずい。謝らなきゃ。それに早く起きないともっと心配をかけることになるし。


「そ、それじゃあまた、、、」

「もうあんまりこんなことで呼ばせないでくださいね!」


そしてまた意識が遠のいていく、、、











「あの子をお願いします」

ぶつかりそうになった女の子はかなり重要キャラです。最後のセリフはアマテラスさまのものです。

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