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神様は便利です

呪文が使えることがわかったので早速移動してみることにした。

でも結構広い草原で遠くに大きな木があること以外に何も無い。多分杉の木?針葉樹ではあるけど。


「とりあえず目印みたいのもないし、木の下に行ってみますか。」


それにしても本当にのどかな場所だなと思う。このまま何も起きずにのんびり出来たらなぁ、、、


なんて思っているとしっかり何かが起きるわけで。


『あっ!野生のスライムが現れた!』


第一モンスター発見!

この世界にはモンスターが出るらしい。まぁ、元はゲームなんだし、私もゲームしまくっていたから驚くことは無いけど。


それにしてもやっぱり最初はスライムか。ありきたりだけど、ここで戦い方を知るのもたいせつだろう。


武器はまだ持ってないし呪文で対応しようかな。

ひのきのぼうでもあれば良かったのに。あのぷよぷよボディを叩いてみたかった。


今回はファイヤーを使ってみよう。どのくらい強く撃てばいいのかな。とりあえず、さっきよりも大きい炎をイメージして、、、


「ファイヤー!」


スイカ位の大きさの炎がスライムに向かう!

見事命中!スライムは倒れた!


「やった!倒せた!」


ステータスを確認したけどlvは上がってなかった。スライム1匹でlv上がるのもどうかとは思うけど。

それとスライムを倒したら小さい石みたいなやつと銅色のコインみたいなのを落とした。コインは多分お金だろう。どのくらいの価値があるのかは分からないけど。それにこの小さな石ってなんだろう?よくわからないけど持っておこう。

とにかく、初戦闘は見事勝利を飾ったのだった。


それから木の下に着くまで何匹かスライムを倒した。lvは上がらなかったけど。1つくらい上がっても良かったんだよ?あとここまでスライムにしか会わなかった。簡単に倒せるし、平和っていいね。


木の下に着くと空はオレンジ色に染まっていた。12歳の足でのんびり進んでいたし、歩き始めたのも多分遅い時間だったからね。


このままどこかに行くのもあれだし、ここで野宿になるのかな、、、本当は野宿なんて嫌だけど近くには何も無いし、しょうがないか。


『くぅぅ、、、』


どこかいい寝場所がないか周りを探していると、お腹がなってしまった。そういえばこの世界に来てから何も飲み食いしてない。どうやら食べなくていい体でもある程度お腹は空いてくるようだ。まぁ、食事はしたいと思ってたから、お腹が空かないのはかなり問題がある。


どうしよ、、、なにか食べものないかな?でもこの周りは何もないし、木は針葉樹だから木の実なんてなってないし、スライムは食べれないし、、、


アイテムボックスに何か入ってるとかないかな?

そう思ってアイテムボックスを開いてみると、


アイテムボックス

おにぎり弁当交換券×2(支給品)

(支給品はたまーに神様が気まぐれでくれます。)


なにこれ。狙ってあったかのように交換券があるんだけど。しかも支給品て。気まぐれでって。まぁ、とてもありがたいし早速使ってみよう。


交換券を取り出すと突然ステータスを見る時みたいなプレートが出てきた。


おにぎり弁当交換券

下の中から選んでね!

鮭、明太子、塩、ツナマヨ、お稲荷、お稲荷、お稲荷


なんかお稲荷が3つあるんですが。それに他より文字が大きい。どれだけお稲荷を勧めてくるんだ、この券は。というかおにぎりじゃないし。大好物だからいいけどね。


とりあえず凄い勧めてくるお稲荷を頼んでみた。するとお稲荷×5とお茶がでてきた。あと何故かおにぎり弁当交換券も。


え?もしかしてお稲荷を頼むと交換券帰ってくるの?


試しにもう一度おにぎり弁当交換券を使って、鮭を頼んでみた。鮭おにぎり×2とたくあん、お茶が出た。交換券は帰ってこなかった。


これはもうお稲荷交換券として使おう。これで食べ物がなくても大丈夫だ。さすがに飽きるだろうけど。


鮭おにぎり弁当はアイテムボックスにしまって、お稲荷を食べることにした。とりあえずひと口と思って食べてみると、


「なにこれ!美味しい!!!」


今までのお稲荷の常識を覆す神がかった美味しさだ!油揚げの程よい甘さが中のゴマご飯の風味と絶妙にマッチしていて、それはさながら蝶の舞う花畑のよう。あっという間に食べ切ると、つい2つ目3つ目と手が伸びる。4つ目と5つ目には七味も入っているようで、ピリッとした感覚が病みつきになってしまう。全く飽きずに食べ終わってしまった!


「そりゃ凄く勧めてくるわけだよ、、、」


子供で九尾なこともあるのかこのお稲荷は私の心を完全に掴んでしまったのだった。


食後のお茶を飲んでいるとふと外の景色が目に映った。そこには満天の星空。澄み渡った空に何千何万あるかわからない煌めく星たち。その幻想的な景色に、つい息をするのも忘れて見入ってしまった。横になって夜空を見上げる。元の世界にいた時はこんな風に見上げることはなかったから凄く新鮮だ。


「あ!流れ星!」


長らく夜空を見ているとキラキラといくつもの流れ星が降ってきた。確か降ってきて消える前に3回願い事を言えば叶うんだっけ?でも何を願えばいいのかな。元の世界には、、、もどらなくてもいいか。この世界でのんびりと過ごしていきたいからね。それじゃあ、


「平和にのんびり過ごしたい、平和にのんびり過ごしたい、平和に、、、あぁ!」


3回言い切る前に流れ星は消えてしまう。何回か試すけど結局無理だった。言葉長すぎたかな。


他になにか願い事は、、、と考えていると欠伸がでてきた。そういえばかなり時間が経っていたっけ。


そろそろ寝ようか。確かさっき木の下にちょうどいい場所があったよね。でもやっぱり10歳の女の子が野宿なんて不味いことこの上ない。


はっ!神様が何がくれてるかも!そう思ってアイテムボックスを見てみると


キツネのテントセット子供用(支給品)

セット内容・・・キツネのテント(譲渡不可)、ライト、毛布


助かった。最低限寝るためのものはある。しかも防犯機能付き!これは神様に感謝だね。

早速テントを広げてみると、可愛らしいキツネの耳としっぽが付いていた。しかももふもふ。キツネ好きにはたまりません!


いつまでも起きてる訳には行かないので早めにもふるのを切り上げて中に入り、毛布にくるまった。この毛布ももふもふで言うことなし!


そして疲れもあってか気づいたら眠りに落ちていた、、、

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