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神様と会いました

初めまして、稲荷ふゆです。この小説は私の初めての作品になっています。至らない点も多いと思いますが、応援よろしくお願いします。



私こと稲荷咲良は優柔不断だ。


何をするにも周りの人の行く方に流されて、自分から動くなんてことはほとんど無かった。


でも私はあまり気にしてない。自分から動くなんてめんどくさいと思っていたし、周りが勝手に進んでくれるからとっても楽だった。もちろん周りに任せてるかわりに、私のところに来た仕事はしっかりとこなしている。とあるゲーム会社のテストプレイヤーとしてね。ニートではないですよ、ニートでは。


昔はこんなふうに考えてはいなかった。小・中学生の時はそれこそリーダーシップを発揮してあれこれと仕事をしたものだ。学校のイベントの司会は全部やったし、私がしていた吹奏楽部ではパートリーダー兼部長。図書委員の委員長もして、生徒会長にも選ばれた。(委員会と生徒会が被るのっていいのかな?)


要するに働きすぎた。飽きた。疲れた。周りの声がうるさかった。

私がいくら働いても周りは変わらずグダグダと遊んだり、遊んだり、遊んだり。もううんざりだ。


そんなこともあって、私はみんながめんどくさいと思うような仕事はしないようになった。みんながしたいと思う仕事をやってやろうと決めた。


え?優柔不断だからどんな仕事をしたいとかも決められないだろって?そんなことない。今の仕事は9個目の仕事だ。9個と言ってもほとんどがゲームにまつわるものばかりだ。


そんなこんなで私はみんなのしたいと思うような仕事を転々とやっている。やりがいがあるかないかだとないけど。


私は今年で25歳になる。(25歳で仕事9個目とか我ながらすごいと思う。)

仕事を転々としてるから縁談なんてない。強いて言うならキツネと結婚したい。いや、キツネになりたい。ゲームのアバターは全部キツネっ娘にしている。部屋もキツネグッズばかり。それくらいキツネが好きだ。名前に稲荷ってあるしね!


なんでこんな話をしたかって?それはもちろん、ゲームの新作のテストプレイをするからだ。最近話題のVRMMOの完全新作!名前は決まっていないそうだ。(なんで?かなりやばくない?)まぁ、名前とかは知ったことじゃない。このゲーム会社だってココ最近出来たばかりの新しい会社っぽいし。


諸々遊び方の説明を受けて、VRゴーグルを付けて、、、よし、早速テストプレイ始めよう!


ゲームを起動するとそこは真っ白な世界だった。どこまでも続く、白。


「ようこそ、××××へ」


うわ、急に声が。


「まずはプレイヤー情報を登録します。プレイヤー名を入力してください。」


突然手元に半透明のプレートが出てきた。そこにはキーボードみたいに文字が並んでいる。

プレイヤー名はいつもゲームで使っている「イナリ・サクラ」、、、名前そのまんまとか言わないで。


「アバターを制作してください。」


アバター制作できるの?!あ、そんなこと言ってたような、、、よし、作るぞ!

もちろんキツネの獣人をモデルにする。髪の色は艶のある黄土色っぽい感じ。目は透き通る蒼で、身長は150cmくらいに、、、(小さい娘が好きなので)

そうやってアバターを作り続けていたら、、、


「特定のアバターを確認しました。これよりデータ転送を開始します。」


「え?まって、まだ作り終わってないんだけど、、、」


そういったのもつかの間、何故か意識が薄れていって、、、


「、、い、、、夫、、かー?」


うーん、なにか聞こえるような、、、?

ゲームの声かな?


「おー、、大、、で、かー?」


でもさっきまでの声と違うような。


「おーい、大丈夫ですかー?」


やっぱり違った。


「よかった、起きてくれました!」


目を開けるとそこには黒髪で白い和服を着た美少女がいた。かなり可愛い!16歳くらいに見える。どうやら心配をかけていたようだ。


「すみません、心配をかけたようで。」

「いくら待っても起きないから心配でしたよ。さて、無事だったみたいですので自己紹介と参りましょう、私はアマテラス・オオミカミ。この世界の神様の1人です!」

「え?!アマテラス?!」


なんで日本で1番有名そうな神様がここにいるの?!というかいきなりだな!


「なんで私がここにいるの?って顔をしてますね。まぁ、無理もないです。普通神様は人前に出ませんから。」


そんな頻繁に出てこられても困るけど、、、


「む、頻繁に出てくると困るって顔をしました!」


バレてる、、、


「それでイナリ・サクラさんでよかったですね?」

「なんで名前を」

「それは先程入力していたからですよ。」

まぁ、そりゃそうか。

「それでですね、実は訳あってあなたを異世界に召喚させて頂きました!」

え?今なんて言った?

「、、、ここってゲームの中ですよね?」

「違います、異世界です。」

「異世界?」

「はい。そしてここは神の間です。」

「神の間?」

「はい。」


頭がおかしくなりそうなんですが。なに?気づいたら勝手に異世界召喚されたってこと?


「その解釈で大丈夫ですよ。」

「、、、心読んでます?」

「神様ですし。」


ですよねー。まぁ、元の世界には何も思い残しがないしいいか。


「ところで何故私を召喚したんです?」

「あれ、もっと驚くと思ったのですが。一言で言えば召喚先の世界で自由に生きてもらうため、でしょうか。」

「自由に?」

「えぇ。私と好みが全く同じな人に周りに縛られることなく、強いて言うなら何事にも縛られない人生を送って欲しいんです!私もキツネ好きなんですよ!」


おお!同士だ!同士がいる!!


「そこで!私、アマテラス・オオミカミからあなたにプレゼントです!まず、異世界での生活で困らないようにあなただけが使える権能をいくつか差し上げます!」

「ホントですか!?」

「はい。なんでも言ってください!」


ふーむ、どうしたものか。


「それじゃあ、まず飲み食いが必要ない体にしてください。食べたい時は食べますけど。」


餓死はしたくない。でも食べるのは辞めたくない。食は生きる上で最も大切なものだからね。


「なるほど。しかしそうなると普通の肉体ではダメですね。じゃあ神獣の九尾になってもらいましょう!飲み食いが必要ないだけじゃなくて変化や物凄い身体能力があって便利ですよ!あと不老です!あくまで不老ですが。」


九尾!なにそれ凄そう!でも妖怪じゃなくて神獣か。

というか不老?!体力なくならなかったら死なないってことじゃん!


「じゃあそれで!それとステータスを見れるようにして欲しいです。ゲーム感覚で異世界を回りたいので。」


体力管理は大事!死んだら意味が無い。


「分かりました。ではそのように。それとアイテムボックス機能も付けときました!」


アイテムボックス!便利!有難い!


「色々付けすぎましたね、、、このままだと召喚先のバランスがおかしくなりそうです。あとひとつにして貰えますか?」


そりゃそうだ。これだけでもかなり化け物だ。あとひとつ、何にしよう。うーん、、、


「せっかくですし最後のひとつはダーツにしちゃいましょう。その方が異世界を楽しめそうです。」

「む!自分で決められないからって逃げましたね?まぁ、いいですよ。そうしましょうか。」


そう言うといきなり色々書かれたダーツが現れた。

なになに?各ステータス上昇、危険察知、料理スキルup、、、あとなんかすっごい小さい文字で読めないのがいくつか。


「小さい文字のやつはなんですか?」

「えーと、確か珍しいスキルだったような、、、」


知らないのか、、、自分で出したのに、、、


「と、とにかく一思いにどうぞ!どうせ小さい文字のやつには当たりません!」


なんかやけクソになってない?この神様。

まぁ、テキトーに投げますか。


「ほっ!」


ぷすっ!


「やった!当たった!」

「何に当たったんでしょうか。」


えーと?、、、あれ?小さい文字のやつに当たった?


「ほ、本当に当たるとは、、、」

「私でもびっくりです。でもとりあえずこれで決定ということで!」

「結局なんのスキルです?これ。」

「読めなくてわかりません、、、召喚先でステータスを確認して見てください!」


結局分からないままなのね。


「それではこれから送らせていただきます!あ、それとこれ。お守りにどうぞ。」


そう言うと太陽のコインが付いたペンダントをくれた。


「異世界生活楽しんでください!」

「色々とありがとうございました、お元気で!」

そしてまた意識が薄れていった。

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