ここは恐ろしいインターネッツ ですね!
知らぬ間にTwitterが乗っ取られているではないか!
最近山田は即興課題小説を書くようになった。
5分くらいで1つの話題で小説を書く訓練だ。とにかく場慣れして文章に慣れなければならないと思ったからだ。
自分のパソコンで短編小説を書くと自動的に自分のツ」「イッターに上げてくれるシステムになっている。
仕事が終って家に帰ってくると、それを毎日繰り返していた。そんなある日の事である。
「あのー、これ削除したほうがいいですよ」
よく知らない人が山田のツイートにコメントしている。どういう意味だろう?山田は首をかしげた。
「私の短編小説がヘタクソだから削除しろって意味でしょうか、すいません」
「いや、その存在がスパムだから」
「あ、はいすいません」
「いや、すいませんじゃなくてスパムだから!すぐに削除しろよ!」
さすがにイラッときた。
「存在がスパムですいません」
「そうじゃなくて、おまえ、アドレスの前にln.isってつけてんだろうが、釣りか、こら!?」
え?山田は背筋が凍りついた。
わけがわからないよ。
「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!
「ごめんなさいじゃねえ、なんとかしろ!」
「すいません、わけがわかりません、できません!」
混乱した山田はパソコンの電源を切った。こうしている間にもウイルスが自分の知り合いに蔓延しているかもしれない。
気が気ではなかった。なんだよこれ、俺はウイルスソフトは入れているのに、何でウイルスソフトが感知しないんだ!
そうしている間にも仕事の時間がせまる。
涙目になりながら山田は仕事場に向かった。
仕事場の阿保神の事務所に行くと、チーフアシスタントの朝比奈が怪訝な表情で山田を見る。
「どうしたの?泣きそうな顔して」
「実はかくかくしかじかで……」
「あははははは!」
朝比奈は大声で笑った。
「笑い事じゃないでしょ!」
「ごめん、ごめん、それ、ウイルスじゃないから、トラップ系の連携アプリだから」
「連携アプリですか?」
山田は首をかしげた。
「これみな」
朝比奈はピコピコ動画の大百科を開いた。
「ln.isとは、」
でぐぐると対処方法が出て来る。
つまるところ、ツイッターの連携アプリを証人しないにすれば問題は解決するようだった。
それをしないと、勝手に知らないツイートをリツイートしたり、知らない人をフォローしたり、ツイッターを乗っ取られてしまう状態になるようだ。
こんな仕組みがあるなんて山田は知らなかった。
早速、スマホを使って自分のツイッターの連携アプリを全部削除した。
よく考えてみると「あなたの悪魔指数」とか「あなたの前世は何?」とかの連携アプリが面白そうだったから
許可した記憶がある。
「あのね、ああいうタダでやらせてくれるところは気をつけたほうがいいよ、タダより高いものはないってね」
朝比奈に注意された。
それでも、なんとかツイッターの連携スパムアプリを削除して胸をなでおろす山田であった。
ここは恐ろしいインターネッツ
ですね!
連携アプリを削除すれば問題解決なのね。