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黒い鳥さんと一緒。  作者: 蛇真谷 駿一
学校で一緒。
76/144

番外の話。――ハロウィンの話。2-A

 番外の話。――ハロウィンの話。1の続きです!


 この話ともう一つ別パターンを書きました。

 序盤は同じで、途中から分岐します。


 学校が終わり、家に帰ると、珍しく出迎えがなかった。


「ただいまっと……」


 部屋にいるのかと、少し不思議に思いながらも居間に向かう。


 特に今はやる事が無いな……。

 とは言え、まだ夕飯の準備には早いし。


 どうするか悩んでいると、後ろから声がかかった。


「おかえり、シュン」

「おーただい…………ま」



 パッと振り向くと、夜羽は以前に買いに行った服でも、母親の服でもないものを着ていた。




 明らかに大きさが合ってない魔女帽子に、だいぶスカートの丈が短い、黒い服、そして黒のニーハイソックス。


 要は魔女っぽい服だ。

 しかもそれっぽい短いステッキまで持ってる。



「え……と、夜羽さん?」

「ん、シュン。とりっくおあとりーと」


「え?」

「とりっくおあとりーと」



 ああ……今日はハロウィン……。


 ……それはいいとして、一体誰が……って、大体わかるな。



「とりあえずその前に、誰に、いつ教えてもらった? 今日の事」


「ん、ユリカとイチロウに、昨日」


 そうか……やはりあの二人か……!

 どおりで今日東城さんがいやにニヤニヤしてると思った。


 余計な事吹き込んで無いだろうな……。


 と、俺が考え込んでいると、夜羽が再度話しかけてきた。

「シュン」

「んー?」


「とりっくおあとりーと」


「……………………」



 ……さて、どうする……?



 一応、昨日買い物行ったばっかだし、色々作れる程度の材料は入ってる。


 んー…………。


「まあ、いっか。おし夜羽、ハッピーハロウィン。ってことで、これからお望みのもの作るけど、何がいい?」

「ん……! ケーキ!」


 うーん、満面の笑み。

 ほんとにうれしそうだ。


 こっちまで笑顔になる。……こっちの顔は赤くもあるが。


「わかった。んじゃ、まあハロウィンだし、パンプキンケーキにでもしとくか」


「ん。……あ、シュン」


 すると、夜羽が何かを思い出したように、紙を差し出してきた。


「なんだ? これ」

「ん、ユリカがシュンがお菓子作るっていったらこれを渡せって」


 なんだそりゃ。

 えーなになに?


『どうも、ハッピーハロウィンですの。これを読んでいるという事は、やっぱりお菓子を作って差し上げる事にしたんですのね。わかってた事ですの。とりあえずわたくしもあなたが作るお菓子が食べたいですので、作るならわたくしの分も用意して、招いてくださいの』


 ……随分と勝手な……。


 まあ、いいんだけどさ。


 ……いいものも見れたしな。


 俺はチラリと魔女の格好をした夜羽を見る。

 相変わらず、嬉しそうにケーキが出来るのを待っている。


 その姿に俺はクスリと笑い、声をかける。


「夜羽。東城さんも呼んでほしいみたいだから呼ぶぞー」


「ん、ハロウィンパーティー」


「ああ、そうなるのか。……それもありか」




 少し前のこの家で、パーティなんて考えた事もなかったな。


 これも、夜羽のおかげ、かな。

 もう一つも読んでいただけるとありがたいです。



 感想お待ちしてます!!

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