待ち合わせの間での話。
タイトル通りですね。
前に一回だけ出たキャラも登場します。
「と、言うことで、公園に行くぞー」
「む!? 一体どういうことで公園に行く?」
帰って真っ先に言ってみる。
もちろん夜羽は困惑していた。
「わるいわるい、なんかさ、この前外食したときに「シュン」ん?」
夜羽に言葉を遮られた。
「おかえり」
「おお、ごめん。ただいま」
忘れてた。
「ん。で、何?」
「ああこの前外食したとき、店員やってた東城さんが」
「……ん、シュンが相談したニンゲン?」
「そ、その人がさ、夜羽ときちんと挨拶したいって」
「ん……? 何で?」
「さあ……何でだろ」
二人で首をかしげる。
「とりあえず行くぞー」
「ん、行くー」
公園のアイス屋前に着くが、まだ東城さんは来てなかった。
「……てか、まだあってよかった」
待ち合わせの場所がなかったらどうしようかと思ったよ。
「はいー。まだまだ営業中ですよー?」
「うわっ!!」
軽く独り言を呟くと、知らない声が返ってきた。
「どうもー、こんにちわー。今暇なんでお散歩中でしたー」
「え、っとーどなた、ですか?」
「あら、ひどいですー。私はあなたに一回だけあった事があるのにー」
「一回!? それじゃ、覚えて無いのに無理は「ん、アイス屋さんのテンイン」……え?」
俺が謎の女性につっこみをいれていると、途中から夜羽が乱入した。
「え?」
「あなたは覚えてくれてましたかー。何回か来てくれましたからねー?」
「ん」
アイス屋の店員? 何回か来た?
「えっ、そこのアイス屋の店員さんですか?」
「はいー。店員兼店長ですー。あなたは一回だけ、この子は今までで計五回来店してくれましたー」
俺が一回で、夜羽が五回って……。
「も、もしかして、今まで来たお客さん全員覚えてるんですか?」
「当たり前ですー。常連さんは全員覚えてますー。例え一回だけでも皆さん私の常連ですー」
「す、すごいですね……」
接客業の鏡だなぁ。
「感心するなら買ってくれ! ですー」
催促されてしまった。
まあ、今日はあっついし、いいか。
「はい。そうですね……っと、これからもう一人来るので、来てから決めますね?」
「はいー、じゃあ車の中でお待ちしてますー」
「ふぅ。……ん?」
ふと横を見ると夜羽が目を輝かせていた。
た、食べたかったのかな?
「お待たせしましたですの」
待つこと数分で東城さんは現れた。
「少ししか待ってないよ」
「……こういう時は、今来たとこ。とか言うべきではありませんの?」
「こんなとこで嘘つく必要ないじゃん」
なぜかジト目で見られた。
「…………………まあ、いいですの。さて、まずは自己紹介にしますの」
「いや、ここで立ち話もなんだし」
「そうですの。とりあえずどこかに行きましょう」
その言葉とともに目に入ったある光景に、夜羽は俺をチラリと見て、俺は苦笑いを漏らした。
そんな俺たちの様子に、東城さんは怪訝そうな顔で尋ねてきた。
「なんなんですの……?」
「甘味所は予約済みですよ。お嬢さん」
東城さんの後ろに見えるアイスの販売者から、さっきの店員さんがこっちをガン見していた。
と言うことで、アイス屋さんでした。
今後もたまに出現するかもしれません。
……ですが、名前はまだありません。
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