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黒い鳥さんと一緒。  作者: 蛇真谷 駿一
学校で一緒。
40/144

学校の間の彼女の様子の話。

 今日の夜羽の一日。


 最後だけ三人称です。

「てな感じかな? 学校の話は」


 シュンの今日の出来事を聞いた。

 ガッコウというのはずっと座って話を聞いたりで意外とつまらないところだと思った。


 でもその話の内容の割にはシュンの顔は楽しそうに笑っている。

 ……よくわからない。


「それで? 夜羽は今日何を?」

「ん、今日は空飛んだり、イチロウに会いに行ったりした」

「イチロウ……矢島さんか! ……何でまた?」

「ん、少し話してみたかった」








 シュンが学校に行って少ししてから、空を飛んで近くを見て回った。

 運がよければワタシがいた場所が見つかるかもしれないし。


 けどやっぱり見つかりはしなかった。



 家に帰ったワタシは、しばらくは横になったりして時間を潰し、昼食をとり、そしてヤジマ動物病院に向かった。


 この場所に自分だけで来ることのなかったので、若干緊張しながら入り口の前に立つ。

「……ふー」


 少しだけ息を吐き、ゆっくりと扉を開けると、人はほとんどいなく、受付の場所に春川静香が立っているだけだった。


「あれ? ……夜羽ちゃん?」

「ん……確か、シズカ」

「うん、そうよ? どうしたの? 今日は一人かしら?」

「ん、シュンは学校。イチロウに会いに来た」

 そういうとシズカの目が少しだけ見開かれた。

「イチロウって言うと……先生かしら? ちょっと待っててね?」


 シズカはすぐにイチロウを呼びに行った。


「え? 夜羽ちゃんが? ……ほんとだ。えっと、僕に会いに来たって?」

「ん、いろいろ話に来た」

「……そうか。じゃ、ちょうど誰もいないし、こっちにどうぞ?」

「わかった」

 イチロウがワタシを部屋に案内した。



 後ろで残されたシズカは不思議そうに呟いていたみたい。

「神尾君が学校はじまったのね。……夜羽ちゃん、確か十五歳だったはずだけど、まだ夏休み中なのかしら?」




「それで、何か僕に話したいことでもあるのかな?」

「んーん、特には無い」

「…………へ?」

「む?」

 イチロウが若干間抜け面でワタシを見た来た。


「どうかした?」

「い、いや……いろいろ話にきたって言うから、何か大事な話があるのかと」

「違う。シュン暇なときいつもここに来てた。だからワタシも」

「あー……なるほど、ね。そういうことなら、話し相手になるよ。……それで、怪我は大丈夫かい?」


 すぐに納得したイチロウはまずは「獣医として」と前置きをして尋ねてきた。

「ん、問題ない。治った」

「それは良かった。あ、そういえば夜羽ちゃんは今はどこに住んでるんだい?」

「シュンの家」

「あ、そこに住んでるんだ。てっきり怪我が治ったら元の生活に戻るものだと」


「そのつもりだったけど…………自分がどうしたいか考えたとき、離れたくなかった」

「そっか。神尾君もそれでいいって?」

「ん、シュンも一緒にいたいって言ってくれた。いなくなると寂しいって」

「へ!? ……か、神尾君がそんなことを?」

 イチロウはすごく驚いた顔をしていた。


「ん」


 それを聞いたイチロウが「へー、あの神尾君がねー」と若干ニヤニヤしながら呟いていた。


 ……? 何がそんなに面白いんだろう?


 ――夜羽が知る由もなかったが、今後、瞬がそのことでからかわれるのは請け合いだろう。



 ここに来てから聞かれてばかりだったのでワタシもイチロウに尋ねる。

「イチロウ、シュンの話を聞きたい」

「ん? 神尾君の? ……僕の知ってることなら」


 イチロウからシュンの話をたくさん聞く事が出来た。


 時間も遅くなってきたところで、

「先生、患者さんです」

 とイチロウに声がかけられた。

「わかった、すぐ行く。えっと夜羽ちゃん、僕はそろそろ行くけど」

「ん、大丈夫。ワタシもそろそろ帰る。シュンも帰ってくるかもしれないし」


 それを聞いたイチロウは微笑みながらワタシを見て、

「うん、またおいで。今度は神尾君と一緒でもいい」

 と言った。


「む、その前にまたワタシだけでシュンの話を聞きに来るかも」

「ああ、それでもいいよ。待ってる。じゃあね?」

「ん、じゃあ、また来る」


 こうしてワタシはシュンの家に戻っていった。











 帰った後、シュンに今日の出来事を話す。

「ふーん。まあ、矢島さんと仲良くなるのはいいことだと思う」

「ん、またいくと思う」

「ああ、いいんじゃね?」




 そしてイチロウにシュンの事を教えてもらう。



 そしたらシュンはびっくりするかな。

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