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黒い鳥さんと一緒。  作者: 蛇真谷 駿一
夏休みで一緒。
29/144

看護師さんのここ最近の考えの話。

 とても短いです。

 緊急事態ね。

 まさか……。

「まさか、神尾君の家に可愛い女の子が居候を始めるなんて」

 それは、まさしく王道ヒロインになれるポジション。

 愛美ちゃんに強敵現る、よ。

「さて、どうしたものかしら?」

 私は愛美ちゃんの恋を応援している。

 それはしっかり本人にも伝えてあるし、何か神尾君の情報が入ったら、すぐに愛美ちゃんに教えている。

 もちろん、その後どうなったかなどの報告も受け取っている。

 朴念仁である神尾君だけあって、進展は少ないけれど……。


 それにしても神尾君はいつの間に主人公体質になったのかしら?


 自分に好意を寄せてくれる同級生。

 血の繋がらない親戚の居候。

 慕ってくれる年下の女の子。

 よく顔を出す動物病院の看護師さん。


「ハーレム状態じゃない!」

 その中にちゃっかり自分の存在を入れてみたのは、ご愛嬌である。


「とにかく私は置いといたとしても、神尾君がいつ誰かの好意に気づかないとも限らないわ……」

 とは言え、愛美ちゃんの話を聞く限り、一番自分をアピールできているのは愛美ちゃんね。

 家を教えてもらってから、何度か訪ねて、多少は一緒に過ごすことも増えてきたようだし。


 ……でも、一つ屋根の下って言うのはやっぱり危険ね……。いつ大逆転があるかわかったものじゃないわ。

「んー…………」



「……さっきから何一人でブツブツ言ってるんですか?」

 突然近くで聞こえる声。


「…………あら。臼井先生じゃない? どうしたの? こんな所で。まさか聞き耳を立てていたわけじゃないわよね?」

「いやいやいやいや! 何ですかその言いがかり! たまたま近くを通ったらなんか聞こえてきたから話しかけただけですよ! ……てか、君まで僕を臼井呼ばわりするんですか!?」


「そう、聞いてたのね?」

「まさかのこっちの話まる無視!!?」

「とにかくこっちへいらっしゃい?」

「え? へ? あの?」



 この日、ヤジマ動物病院から謎の悲鳴が聞こえたとか聞こえなかったとか……。



「う、ううぅ……。矢島先生も神尾君も飯田ちゃんも皆、春川さんをお淑やかとかって言うけど……大きな間違いであり、勘違いだよ……」


「あら? 臼井先生? まだ足りなかったのかしら?」

「え? ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」



 キャラのぶれが激しいですか?

 いえいえ、予定通りです。

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