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黒い鳥さんと一緒。  作者: 蛇真谷 駿一
夏休みで一緒。
22/144

彼女の初めての邂逅、飼い主と犬の話。

 若干、各キャラが定まってない気がします。どうしたもんでしょうか……?

 二段のアイスクリームを早々に平らげた夜羽は、道も気にせず、上機嫌で歩いていた。

「ん、テンインというのは悪い奴らばかりではなかった! あれはいいニンゲンだった!」



 意気揚々と歩いていると、夜羽に大型犬が近寄ってきた。


「む、これはイヌ、と呼ばれるものだったはず。ニンゲンと共にいるイヌは愛想がいいと教わったぞ? どれ、少し触って」

「ワンワンッ!」


「う! 何故いきなり吠える。威嚇行動か!?」

「ワンワンワンッ!」


「お、おとなしくしろ。別に悪さするつもりなんてまったくない」

「ワンワンワンワンワンッ!!」


「……うっ。うぅ……な、何故ワタシはここまで……」

 夜羽が若干、半泣きでいると女の子が走ってくる。


「シヤン! どうしたの? いきなり走り出して……ってコラッ! シヤン! 何、女の子を泣かしてるの! ほら、大人しくしなさい。……ふぅ、ごめんなさいね?」

「も、問題ない。それよりワタシは泣いてはいない」


「あ、うん。ごめん。私は高嶺蛍。中学三年生。蛍、って呼んでね? こっちはゴールデンレトリーバーのシヤン。あなたの名前は?」


「名前……夜羽」

 名前を出すのに少し戸惑いを感じてしまったのは今まで名乗る、と言うことをすることがなかったせいだ。


「夜羽ちゃんね? よろしく。年は? なんか私と同じくらいに見えるけど?」

「トシ……今まで生きてきた年数? ……あなたは?」

「名前、蛍ね? 私は十五歳だよ?」

「じゃあワタシも十五歳」

「じゃあって……でも同じ中学じゃないよね? この辺の人じゃないの?」


「ん、ちがう」



 そう、、じゃない。



「旅行中か、親戚の家に遊びに来てるのかな? ……ま、いいか。とにかくごめんね? いつもはこの子吠えることなんてないのに」


「……もしかしたら、ワタシに何か感じたのかもしれない」

 夜羽も自分の正体が人間にばれてはいけないのはわかっている。


 だから、年齢を聞かれてもとっさには答えず、相手の年齢を聞いた。


 自分と同じぐらいに見えると言うなら、その年齢に合わせた。


 ただ、このシヤンという犬が何かを感じ取ったのなら、もしかしたら、ふとした事で人間にもばれてしまう事があるかもしれない。

 夜羽は、若干の不安を感じ取っていた。


「え?」

「なんでもない。それよりホタル? なんかそのイヌ、さっきからずっとワタシを警戒しているよう。嫌われてる?」

「うーん。そんなことないと思うんだけど……。あ、大丈夫だよ。シヤンは人懐っこいから。すぐに慣れてくれるって」


「ん、ワタシも慣れてくれるといい。ワタシはイヌ、触ったことないから」


 事実そうだった。

 夜羽が元の姿(・・・)で近寄っていっても、先ほどのように吠えられるか、警戒して近寄ってこないことばかりだった。


「そうなんだ。今時だと結構珍しいね? うん。そうだ! 私、夏休みの間はここにシヤンの散歩に来るんだ。もし時間あったら、会おう? 一緒にいる時間が増えれば、シヤンもきっと慣れてくれるよ」

「ん、むー。帰って相談してみる」


「わかった。じゃあ、私帰るね? 大体いつもこの時間にはここにいるから」

「ん……。あ! 待って!」

「ふぇ?」


「えと、ここ、どこら辺……?」



 今まで気づかなかったが、夜羽がいる場所はいつもは行かない場所だった。

 道も考えず歩き回ったせいで、自分がどこにいるのかわからなくなってしまったのだ。



「あー……迷子?」





 こうして瞬の不安は当たってしまう。

 犬さんは少しの獣の匂いに反応しただけ? です。

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