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黒い鳥さんと一緒。  作者: 蛇真谷 駿一
修学旅行で一緒。
135/144

彼の帰還の話。

本当に……大変遅くなりまして……申し訳ありません!

 白姉と別れ、俺はそれなりに早足で戻った。


 急いで戻るのは正直、面倒くさいが、大分待たせてしまってる自覚はあった。



 ――っと、いた。……てか、ずっとそこで待ってたのか。


 目視できるあたりまで来たので、早足をやめ普通に歩いて向かう。


 すると、どうも夜羽が最初に気づいたようだ。


「! ……シュン」


 夜羽の呟きで、他のみんなも気づいたのか、一斉にこっちを向いた。

 少しびっくりした……って、なんか増えてる……?


 よく見ると、困り顔の志戸塚に絡んでいる藤森がいた。

 どうやら、無事に合流できたらしい。


 ……多分偶然だろう。



「悪い、遅くなっ、だっふ……っ!」


 とりあえず遅くなったことを謝ろうとした途中、腹部に衝撃が加わった。


「……夜、羽……さん……?」

 夜羽嬢がタックルをしてきたのだ。


 その後、ぐっと力を込めながら抱きしめてきた。

 そして一瞬ざわめく周り。


 ……本格的になんなんだろうか。


 と考えてたら、夜羽はゆっくり顔を上げ、




「……シュン、おかえり。……もう、どこにも、行かないで……」



 そう、上目づかいで言ってきた。




「…………夜羽……」





 俺は夜羽の頭をゆっくり一撫でして――。








「言わせた奴、名乗り出ろ」


 ある程度の目星をつけ、他の連中に目を向けた。



 一見して……。


 東城さん、ポカーン。

 渡さん、同じくポカーン。

 飯田、わたわた。

 志戸塚、シーン……。


 藤森、ニヤニヤ。――こいつだ。


「よしわかった。藤森、後で少し顔貸せ」

「早速バレた! とりあえずヤです!」


「ははは、そんなの……通用するわけ、無いだろ?」

「いつもは絶対に見ることのないすっごくいい笑顔!!」


 藤森への報復行為は後にまわすとして、とりあえず夜羽を戻すか。


「夜羽ー」

「ん……? シュン、喜んだ……? ショーシンのトッコーヤクになった……?」


「…………」

 俺はもう一度夜羽を一撫でしながら、吹き込んだ張本人を見る。



「……おぉぅ、人の後ろに黒いオーラが見えるってのは漫画とかで読むけど、実際にはこんな感じなんだなぁ」

 ――――その、黒いオーラとやらにこの後お前は死ぬほど苦しめられるがな……。


「……げ、幻聴……かなぁ……? ……さて、遺言遺言っと」




「わかったって夜羽、もう別行動はしないから、いったん離れてくれ」

「ん」


 小さく返事をして、ゆっくり離れる夜羽。

 それでも、俺の隣にいることに変わりはないが。


 まあこれで、一応ゆっくり話ができる。



 見てた側もそう判断したのか、東城さんが声をかけてきた。


「神尾くん」


 ――お話の方……どうでしたの……?


 声をかけてきたうえで目で語りかけてこないでいただきたいが。


「ん? ……ああ、別に大した話じゃ無かったよ。気にしないどいて」


 ――嘘だってバレてたけど、言いたくないなら別にいいってさ。だから、何も話してない。


「そう、ですの……」

「心配してくれてありがとう、ゆっぴー」



「ゆっぴーって言わないでくださいの!!!」



「うぉ!」


 な、なんかめっちゃ怒られた……。



 最近は容認してくれたように思ってたんだがなぁ。

 夜羽にもしばらくは言わないように言っとくか。



 てなことを考えていると、渡さんが東城さんをなだめながら話しかけてきた。


「はいはい、ゆりちゃん落ち着いてー。神尾君も気にしないでねー? 藤森君のせいで気が立ってるのよ」


 ……そうか、奴はまだ罪を重ねるか。



「なっ!! 渡さん! 何故話したー!!」

「え? ああ、そうだね。勝手に話すのはよくなかったね、謝るわ。……大変遺憾に思っております」


「謝ってる感がまるで無ぇ!?」



 会話に入るのが途中で面倒くさ……会話に入りそこなったので、とりあえず少しの間、仲のいい二人の漫才を見てることにした。


 なんか夜羽は夜羽で藤森を無視して今は東城さんと話してるし。




 ……それはそうと、もう一人騒がしいのがいるはずなんだが、まだ喋ってないな。

難産故にちゃんと書けてるか不安ですね。


感想お待ちしております!!

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