彼女の反応、彼の諦め。の話。
学校から帰り、修学旅行の説明、その他もろもろを説明した。
それに対して、夜羽の答えは、
「ワタシも、いく」
…………予想通り、と言えば予想通りなんだが……。
「い、一応俺の考えとしては、矢島さんか、もしくは高嶺さんのとこにお願いするつもりだったんだが」
「いく」
「……いや、な? さっきも言いましたが、学校の行事だから学校に行ってない夜羽さんはダメなんですよ」
「いく」
「…………だから」
「い・く」
………………さぁて、どうしようか。
なんか、どう説明してもダメな気がするぞ……。
んー、時間をおいてもう一回説得するか……?
「シュン」
「んあ?」
「ワタシがダメなのは一緒にいくのだけ。だからワタシは元に戻って飛んで、場所についたらこの姿になる。だから一緒にいける」
………………………………。
「……お前さん、どこでそんな悪知恵覚えた?」
というか、誰が吹き込んだ。
「ん、少し前。シュンがマナミに勉強教えてるとき、イチロウにシュウガクリョコウの事教えてもらった」
……何がしたい、あの人は……。
まあ、さすがに東城さんは絡んでないか。
夜羽に色々吹き込んでも、学校行事に部外者を呼ぶのはまずいことぐらいは、さすがにわかってるわけだ。
「後、ユリカに言ったら、無理のない理由を考えておきますのって」
……それでいいのか委員長。
「つーか、外堀埋められてるなぁ……」
うちの担任は基本放任主義だから、委員長にほぼ丸投げだ。
つまりその委員長の許可を得た上に、留守を頼もうとしていた矢島さんも夜羽の参加に意欲的。
俺に、答える権利は用意されてないの……か。
「……シュン……?」
「……何でしょ」
「シュンは、ワタシと一緒……嫌……?」
と、少し悲しそうな目で俺を見る夜羽。
……その聞き方はズルいと思います。
「あー! わかったよ。一緒にいってもいい。それと! わかってると思うけど、夜羽と一緒が嫌なわけないから」
「……ん!」
…………はぁ……ま、正直夜羽だけ置いていくのは無理かなと思ってはいたんだけどさ……。
なんか向こうでいろいろ面倒そうだな……。
特に、藤森。
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