番外の話。――百話記念の話。
祝! 百話到達!
よって百話記念番外編です。
人気投票の結果と、その中のリクエストもできるだけ反映させてみたんですが……大丈夫かどうか不安です……。
本編お待ちの方はいらっしゃいましたら、申し訳ありません。
一応、一人ゲスト有りです。
「ん…………?」
ワタシは今……散歩中……?
いつもの公園のベンチに座ってボーっとしてたワタシ。
とりあえず、家に帰る事にする。
「おや、神尾君家の夜羽ちゃんだね。久しぶり」
「ん、クウキひさしぶり。最近見なかった」
「ああ、やっぱりそう来るか……もうわかりきってることだけどね? でも最近扱いひどいなぁ……って、えぇ!? 夜羽ちゃん!? 僕に話しかけてる!?」
「ん? クウキから話しかけてきた」
「い、いやそうだけど……そっか、夜羽ちゃんはちゃんと僕を認識してくれるんだぁ……」
「む……特に話無いなら、帰る。シュンが待ってる」
「へ? いや! ちょっと待って! もうちょっとお話を!! 僕久しぶりの出番だから!!」
ワタシが話すのを止めると、クウキはいなくなっちゃった。
むぅ……それにしても、今日の晩御飯はなんだろうか……。
「ああ!? もう気づいてもらえない! サービスタイム終了なんだね!? 僕の出番は終わりなんだね!?」
晩御飯について考えてると、気がついたら家に帰ってきてた。
「……? ん、ただいま」
「おお、夜羽おかえり」
シュンがすぐに出迎えて笑って言った。
「今日はから揚げな。後ケーキもあっから」
「ん、ほんと!?」
「ああ」
シュンは私の頭を撫でながら言う。
「ん…………んん……?」
むぅ……今日はちょっと長め。
嫌じゃないけど、だんだん恥ずかしくなる。
「シュン……?」
「どうした?」
「いつもより、長い」
「俺がこうしてたいんだけど……嫌だったか?」
「む、嫌じゃない」
「……よかった」
シュンはホッとしたような笑顔でそのままワタシを撫で続けた。
ワタシはちょっと、あっつくなった。
その後も、いつも通り? にシュンと過ごして、気がついたらだいぶ遅い時間になってた。
「ん、シュン。体洗って」
ワタシがそう頼むと、シュンは、
「どうせだから風呂にしないか?」
「む? ……ん、そうする」
そういえばユリカに教えてもらってからあんまり入ってない。
「そっか…………………なあ、夜羽」
「ん?」
「ついでだし、一緒に入るか?」
?
「む? …………………………――っ!! シュ、シュン!? な、ななななに言って!?」
そ、その、話は、もう終わって……!
だって、お風呂一緒には……ツ、ツツツツガイになってからって!!
「いや、やっぱり夜羽と二人で入りたくてさ」
シュンは、ワタシのあ、頭を撫でながら言う。
「あ、ああああう! へ、変! シュン変!」
「変でも何でもさ。前も言った通りさ、俺は夜羽と一緒にいたい。それも、ずっとだ。……ダメか……?」
「ダ、ダメじゃな……っ! ち、違っ! そうじゃない! お、おおおお風呂で一緒は……」
「一緒は?」
シュンはワタシの目をまっすぐに見ながら聞いてくる。
ワタシはまた顔があっつくなってるのがわかりながら答える。
――バサッ!!
「――――ま、まだ! は、早い……か、ら……?」
目を覚ますと、ワタシはいつも眠ってる部屋にいた。
……目を覚ましたって言う事は、
「……………………ユ、メ……?」
そうわかったとき、すごく恥ずかしくなった。
変なユメを見たから。
ど、どうして、あんなユメ見たんだろう。
そしてもう一度ユメの中のシュンを思い出して、また恥ずかしくなって……。
なんとなくシュンに仕返ししたくなった。
理由はない。ただのヤツアタリ。
そう思って、こっそりシュンの部屋に行く。
「…………寝てる」
シュンはクークーと静かに寝息を立ててる。
いつも寝てる時間だから仕方ない。
「………………」
最初は何かしようと思ったけど……なんか起こすのはカワイソウ。
そんな事考えてたら、
「…………眠たく、なってきた」
でも自分の部屋に戻るのは、もう面倒。
……シュンのクチグセ、うつった?
そうこうしてる間に、どんどん眠たくなってくるワタシは、とりあえず、そのままシュンのベッドに潜り込む。
「む…………寝づらい……ん、こうすれば、寝やすい……」
半分寝ぼけた状態だったけど、シュンにしがみついて寝るのが、一番寝やすかった。
――――そして翌朝の瞬。
いつも通り目覚ましが鳴る五分前に目が覚めた。
いっつもこうなんだが、だからと言って目覚ましをかけないと起きれなかったりする。
我ながら難儀な性格だ。
俺は起きたばかりで覚醒して無い頭を振りながら、呟く。
「しかし、昨日は随分と寝やすかった気がする」
やっぱり抱き枕的なのはあるといいもんだな。
………………ん? 抱き枕……?
おかしいな、俺はそんなのは持ってなかった気がする。
だが昨日の深夜、なんとなく近くにあった何かを抱き寄せて眠った気もする。
……そして今気づいたが、現在進行形で、俺の腕の上に何かが乗っている。
恐る恐る布団の中を覗く。
バサッ!!
そしてすぐに止める。
「……………………妙ですね。……ははぁ、これが噂の幻覚、もしくは幻術ですか」
俺が必死で現実逃避していると、その布団の中から、
「んぅ……? シュ……ン? ふぁ……おはよぅ……」
その幻覚こと、夜羽さんが出てこられました。
「…………………………」
どういう事だぁーーーー!!!!!!
寝起きの頭の処理スピードを超えてるぞ! いや、通常時でもこんなのは対応できん!!
絶賛混乱中の俺に夜羽は、ゆっくりと言った。
「シュン、おはよう」
「…………あ、おはようございます」
………………ああ、今頭の中を整理させるの面倒くさくなった。
「シュン?」
「……わかってる。とりあえず、朝ごはん作るから」
「ん、わかった。手伝う」
「……おう、頼むな」
そしてその後にきっちり説明してもらおう、そうしよう。
とりあえず今は……うん、頭を撫でておこう。手伝うって言ってくれたし。
「ん! あぅ……」
? なんとなく嬉しそうな雰囲気は出してるけど、顔は真っ赤だ。
何だ? 今までこういう反応はなかったんだが……何でだろう?
……まあ、いいか。嬉しそうにしてる事に変わりは無いし。
夢落ちクオリティー!
……い、いかがでしたでしょうか……? ご期待に応えられることは出来ましたでしょうか……?
ゲストは、最近出番のなかった大村さんです。……え? ああ、空気さんの事ですよ。まあ、名前なんて今後出る機会があるとは思えないので、覚えなくてもいいですが。
出来れば投票いただいたキャラ全員出せればよかったんですが、さすがに無理があったので、三章になってから出て無いキャラを出しました。
他のキャラを希望されてた方々、申し訳ないです。
さて、それでは改めて……皆様、投票ありがとうございました!
感想いただけたらさらに嬉しいです!