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第75夢 めでたいお正月の夢

神社をなおし、めでたい正月を迎えます。

 年の瀬が近づくにつれ、弟子たちは忙しく働いていた。寺では年末の大掃除。


神社では修理作業が大詰めを迎え、村人たちも手伝いに来てくれた。みんなで屋根を葺き直し、拝殿を磨き、注連縄を張る。まるで昔からそこにあったかのように、神社は立派な姿を取り戻していった。


 「これで大掃除も終わりました!」


 ミツが腕を組んで満足げに言う。弟子たちも息をつきながら、寺の本堂を見渡した。床はすっかり清められ、柱も壁も磨き上げられている。


 「あとは年越しを迎えるだけですね。」


 三郎も頷いた。

 夜になると、寺の鐘楼には村人が集まった。弟子たちも揃い、鐘をつく準備をする。みんな鐘の前で手を合わせる。


お坊さまは本堂にこもってお経を唱え続けるそうでこちらにはいない。


 弟子たちはひとりずつ鐘をついた。ゴーーン……。深く響く音が、雪に包まれた山里に広がる。村人たちも順番に鐘をつき、厳かに一年の締めくくりを迎えた。


 夜空には無数の星が輝いていた。静寂の中、みんなは手を合わせ、来る新年に思いを馳せた。


 元旦の朝。弟子たちは朝早くから動き出した。神社の境内にはすでに村人たちが集まり、祭りの準備を手伝っている。肝煎もやってきて、嬉しそうに言った。


 「ここにこんな立派な神社が戻ってくるとはなぁ。村人一同、感謝していますよ。」


 三郎とミツが笑顔で頷く。

 神社では正月の祝い膳が並び、餅つきも行われていた。どぶろくが樽に用意されている。弟子たちの目が輝いた。


 「さあ、今日は存分に祝おう!」


 肝煎の声に、弟子たちと村人たちは歓声を上げた。


 祝宴の最中、ひとりの弟子が立ち上がった。隣村出身の弟子だ。隣村では毎年山伏神楽を舞っていた。


 「せっかくですから、神楽を舞わせていただきます!」


 そう言って、彼は預かっていた山伏神楽の装束をまとった。奇怪な面をつけ、手に神楽鈴を持つ。

 そして、太鼓と笛の音が鳴り響いた。

 彼の動きは勇壮でありながら、どこか神秘的だった。山伏たちがかつて神に捧げた舞。その姿は、まるで神そのものが降臨したかのような迫力を持っていた。

 村人たちは息をのんだ。

 やがて舞が終わると、境内は大喝采に包まれた。


 「すごい……!」


 「まさか、こんな見事な舞が見られるとは……!」


 肝煎も感動したように目を細めていた。

 村人たちは弟子たちを労い、酒を酌み交わした。


 「これからも、この神社を大切にしていこう」


 「そうだな。ここがまた、村の中心になればいい」


 三郎もミツも、そんな村人たちの言葉を嬉しそうに聞いていた。

 寺と村、そして弟子たちの絆は、この日さらに深まった。

 こうして、新たな年が、明るく、希望に満ちたものとして始まったのだった。



良い一年になりますように。

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