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第7夢 カネの力で紡ぐ平和の夢

第三次世界大戦、第二次世界大戦の悲劇に衝撃を受け、自分の責任も痛感したミヤザワケンジ2.0。

世界を平和にする計画を、虚空蔵菩薩に語ります。

虚空蔵菩薩は、柔らかな光の中で語りかけた。


「ミヤザワケンジ2.0。夢の力を使い、人々の意識を変えるのです。

近世江戸時代の日本とオランダの交易にヒントを得て、歴史を改変し、信頼と交易による平和な世界を築き、三度の世界大戦を防ぐ仕事に取り組んでください。」


虚空蔵菩薩は、やや表情を固くして続ける。


「ただし、あなたが生前、1933年までに知っていた科学知識のみを使うことが条件です。

あなたの知性はするどすぎる。核兵器の拡散を防ぐためです。」


ミヤザワケンジ2.0は神妙な面持ちで頷いた。

「ぜひやらせてください。これには、私にも責任があります。」


彼の決意を聞いた虚空蔵菩薩はほほ笑んだ。

しかし、ケンジの提案を聴いてやや首を傾ける。


「その使命を果たすために、私、ミヤザワケンジ2.0は“カネの力”を使わせてほしいのです。」


虚空蔵菩薩は少し驚いた様子で尋ねる。


「確かに交易にはカネの力はまちがいなく必要ですが、あなたは交易を通じて文化や宗教の力で世界を平和に導こうとすると思っていました。なぜカネなのですか?」


ケンジは、目を閉じて深く息をつき、静かに語り出す。


「私の実家は質屋と古着屋を営み、貧しい農民に高利でお金を貸しては利益を得ていました。さらに、宮沢一族は銀行、私鉄、工場、発電所、遊園地など、多くの株式会社を経営する財閥でもありました。」


ミヤザワケンジ2.0は静かに続ける。


「その仕組みに疑問を抱き、衝突した私は、一族と距離を置くために家を飛び出しました。科学と文学、宗教の力だけで人々を救えると信じ、奔走しましたが……結局、私は力尽きてしまった。」


ミヤザワケンジ2.0の声には後悔の色が滲んでいた。


「死の直前、私は思いました。もっと“カネの力”をうまく使っていれば、より多くの人を救えたのではないかと。」


虚空蔵菩薩は静かに耳を傾けている。


ミヤザワケンジ2.0の声は少しずつ熱を帯びてくる。


「オランダは世界で初めて株式会社を生み出しました。オランダ東インド会社です。私はこの会社を植民地支配の道具から、平和な交易会社へと変えたい。」


ミヤザワケンジ2.0は自信に満ちた様子で語り続ける。


「そして、私は『石っこ賢さん』と言われるほど東北の鉱山を歩きました。自分で貴金属の鉱石を見つけたこともあります。

日本の金、銀、銅の生産を飛躍的に増やし、世界の通貨体制を塗り替えます。日本とオランダの交易モデルを基盤に、“カネの力”で世界を平和に統一するのです。」


虚空蔵菩薩は目を細めて微笑んだ。


「素晴らしい考えです。では、最初に何から取り組むのですか?」


ミヤザワケンジ2.0は即答する。


「まず、私の故郷、岩手の荒れ寺に一人の僧侶が住み着いたという夢を人々に見せます。その夢がきっかけとなり、人々はその寺を訪れるでしょう。そして、そこを拠点に金銀銅山の開発や米麦の増産に取り組みます。」


ミヤザワケンジ2.0は歌うように語り続けた。


「農家や商家で結婚もできずに虐げられていた三男三女たちに働いてもらい、彼らの生活を改善します。

同時に、出島を通じてオランダの経済も発展させ、他の帝国をカネの力でおさえて戦争を防ぐのです。」


「とても良い計画です。」

虚空蔵菩薩は静かに頷いた。


「その夢と希望を人々に届けなさい。カネも交易も信頼があってこそ成り立つもの。あなたならできるでしょう。」


ミヤザワケンジ2.0の瞳に、未来への熱い光が宿る。それは、かつて自分が諦めたものを、再び取り戻そうとする意志の光だった。




いやあ、導入部が長くてすみませんでした。

お待たせいたしました。

ようやくミヤザワケンジ2.0が世界を平和にする仕事を始めます。

次回はミヤザワケンジ2.0の平和宣言です。

あの宮沢賢治の有名な作品をもじった宣言です。ChatGPTにまかせたら結構良くできました。


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