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第39夢 巨大ガラス太陽炉をつくろう!の夢

ミツと三郎はガラス鏡を使った巨大な太陽炉の建設にとりかかります。

三郎とミツは大きな太陽炉づくりをはじめた。まず鉄鍋太陽炉で平らな鏡を量産した。山の斜面を利用し、百尺(約三十メートル)の巨大な太陽炉を築くのは、並大抵の仕事ではなかったが、ふたりは汗を流しながらも、互いに励まし合い、楽しみながら作業を進めた。


三郎とミツは、山の斜面に立ち、一本の棒を地面に突き立てた。太陽の影をじっと見つめながら、三郎が言う。


「この影の動きを記録して、るつぼの位置を決めるんです。」


「なるほど……影が一番短くなるのがお昼。いちばんお日さまの光が強くなるときですから、そのときに光がちょうど集まる場所を探すんですね?」


ミツは目を輝かせながら答えた。


「そうです。朝から夕方まで影の長さと向きを測って、最も長く光が当たる場所を探す。そしたら、そこにるつぼを置く。」


三郎は地面に目盛りを刻み、影の長さを測るための紐を引いた。

ミツも横で慎重に記録をつける。


「三郎さま、このあたりがよさそうです。」


彼女が指し示した場所は、午前から午後まで長い時間太陽の光を受ける位置だった。三郎は満足そうにうなずく。


「よし、ここにるつぼを置くことにしましょう。」


次に、光を集めるための鏡を設置する作業に取りかかった。

三郎は手に持った鏡を傾け、試しに太陽光を地面に反射させる。


「ミツさん、ちょっとそこに手をかざしてみてください。」


ミツがそっと手を出すと、反射した光が彼女の手の甲に当たった。


「わっ! 暖かい!」


彼女は驚きながらも楽しそうに笑った。


「この光を全部るつぼに集めれば、鉄を溶かせるくらいの高温になりますよ。」


「では、鏡をどう固定しましょう?」


ミツが問いかけると、三郎は答えた。


「石灰と石膏、それに粘土を混ぜて、しっかり固定します。」


ミツはさっそく材料を準備し、三郎と一緒に混ぜ合わせる。


「こうやって練ると……あ、ちょっと柔らかすぎますか?」


「少し石灰を足せば大丈夫。こうやって……ほら、ちょうどいい固さになりましたよ。」


粘りのある白いペーストができあがると、ふたりはそれを使って鏡を固定していった。

三郎が角度を調整し、ミツが固定剤を塗る。


「ここは少し上向きに……あ、ミツさん、そこもうちょっと右!」

「はい!」


ふたりは額に汗をにじませながらも、楽しそうに作業を進めた。

やがて、太陽の光が見事にるつぼへと集中するようになった。


「やった……! これなら鉄も溶かせる!」

三郎は満足げに頷く。


「すごい……! まるで太陽の力をそのまま手に入れたみたいです!」

ミツも感激して、太陽炉を見つめた。


「ああ、これは夢で見たものだ。」


三郎はしみじみと炉を見つめ、つぶやいた。夢で見た、蓮の花のような銀色の建物。それは、まさしくこの太陽炉だったのだ。


「これから、この炉で何を作るんですか?」


ミツが期待に満ちた目で問いかけると、三郎は未来を見据えるように答えた。


「鋼鉄を作ります。そして、鋼鉄を使って鉱石を掘る仕掛けを作ります。タガネのついた水車で黒鉱や周りの岩石を掘り、水車で回す臼で砕き、水路で金、銀、銅、鉄、鉛、亜鉛の鉱石を選別します。ビードロの原料の石英も掘ります。」


「わあ!手で鉱石を掘らなくていいんですね。」


ミツは目を輝かせながら、炉をそっと撫でた。


次は水車で鉱石を採掘、選別します。


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