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第27話 ミツとお坊さまの平和を求める夢

三郎に会った夢を見せたミヤザワケンジ2.0。

次はミツに夢を見せ、平和を守ることを誓います。

ミヤザワケンジ2.0は、ミツの夢にも介入し、お坊さまが帰り、話をしたかのような夢を見せた。


夜の寺は静寂に包まれ、ミツは自室で横になっていた。だが心の中は静かではなく、太陽炉の技術がもたらす未来について不安が募っていた。

ならず者が刀を手に暴れまわるのではないか、殿様たちが領土を争う戦の世に逆戻りするのではないか…。

ふいに、板戸越しに静かな足音が聞こえた。


「…お坊さま?」


ミツがつぶやくと、板戸が音もなく開き、お坊さまが立っていた。ミツは驚きながらも急いで起き上がり、頭を下げた。


「お坊さま。夜遅くにお帰りなさい。お疲れ様です。」


お坊さまは微笑みながら答えた。


「遅くなってしまったが、戻ってきましたよ。少し話をしようと思いましてね。」


ミツは不安そうな顔をしながらも、丁寧にうなずいた。

ミツは少し戸惑いながら、お坊さまに心の中の不安を話し始めた。


「お坊さま、鋼鉄が太陽炉で簡単に作れるようになるのはすごいことですが…もし刀や鉄砲が安くなってしまったら、世の中が乱れるのではないかと心配です。」


お坊さまは静かに耳を傾け、しばらくしてから口を開いた。


「確かに、ミツさん、その心配はもっともです。信長殿が現れる前の戦乱の世の中、人々は刀を振るい命を奪い合った。」


「お年寄りから聞いたことがあります。」


「秀吉殿の時代には朝鮮にまで兵を送り(から)の国とも戦うような大きな戦があった。」


「恐ろしいことです。」


「そのような世を再び生み出してはいけない。」


ミツは息を飲んだ。

お坊さまは深い声で続けた。


「だが安心しなさい。この技術を広める際には、世の中の殿様たちや将軍さま、公家の方々、そして天子さまにまで、戦いには使わぬようお願いをします。争いごとを起こさせぬよう、皆で力を合わせるのです。」


「本当ですか、お坊さま? お坊さまは将軍さまや天子さまとお知り合いなのですか?」


「ははは。もちろん直接の知り合いではありませんが、将軍さまも天子さまも厚く仏法を敬っていらっしゃいます。」


「そうなんですか。」


「そうですとも。だから武家も公家も寺や大仏を建てるのですよ。」


「ああ、なるほど。」


「多くの僧侶が尊い方々のもとで働いています。そのなかには私の知り合いもおります。」


「ありがとうございます!お坊さま!」


ミツの声は希望に満ちたものへと変わった。お坊さまは微笑みながらうなずいた。


「未来を作るのは人々の心です。太陽炉の技をどう使うかも、人々が決めることです。だからこそ、世の中に慎重に伝え、平和を守る道を探ります。あなたたちは安心して、この技を育ててください。」


ミツは深く頭を下げ、涙ぐんだ声で感謝した。


「ありがとうございます、お坊さま。お言葉を信じて、三郎さまと力を合わせていきます。」


「ミツさん、こちらこそ礼を言います。どうもありがとう。そしてまた新たな仕事を頼みたいのですが。」


「何でもやります!お坊さま。」


「三郎さんが砂金で牛と馬を買ってきますので、世話をお願いします。」


「うわぁ!嬉しい!わたし、牛と馬が大好きなんです。となりの旦那さんから馬を借りて作業したり、旦那さんが留守のあいだ牛の世話を頼まれてお礼をもらったこともあります。牛や馬を飼うのが夢だったんです。」


「それは頼もしい。そして牛糞、馬糞のことなんですが、…。」


「まかせてください。わたし、肥やしをつくるの得意なんです。めったにほめない父も、おまえは肥やしづくりはうまいな、とほめてくれました。」


「いや、ミツさん。申し訳ないが今回はある特殊な肥やしをつくるので、作り方は三郎さんにまかせてほしいのです。」


「あっ。出すぎたことをいってごめんなさい。わかりました。三郎さまの言うとおりにします。」


「すみませんね。そのほかの農作業は自分の考えでどんどんすすめてください。ミツさんは農業にくわしいですからね。」


「はい。おまかせください。」


「特殊な肥やしのことは、いずれ三郎さんからくわしく説明するでしょう。」


「わかりました。お坊さま!」


お坊さまは本堂のほうに歩いていったようだった。ミツは牛と馬の世話が楽しみでわくわくしながら眠りについた。


牛や馬が大好きなミツは大喜びです。

さて、うまく牛や馬を買えるでしょうか。

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