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101/132

第101夢 鼻水がとまる夢

ミヤザワケンジ2.0の夢のお告げで抗生物質を手に入れた江戸時代初期の岩手花巻の町医者。

ネズミ、猫、犬、下男で実験したあと、自分で実験します。

 医者はじっと小瓶を見つめた。中には、放線菌を繁殖させた麦が入っている。これを飲めば、もしかすると自分の体も健康になり、さらには莫大な富を得ることができるかもしれない。


 「金持ちになるためだ……!」


 そう自分に言い聞かせるように鼻をすすりながら呟くと、鼻をかみ、気持ちを落ち着けた。そして意を決して、放線菌入りの麦を手に取る。


 「先生、大丈夫ですか?」


 隣で見守っていた下男が心配そうに声をかけた。


 「お前も飲んだんだ。俺だけ飲まないわけにはいかんだろう」


 医者は苦笑し、目を閉じると、一気に口へと放り込んだ。土のような独特の香りが鼻を抜ける。少し喉につかえる感じがしたが、すぐに水を飲んで流し込んだ。


 「……うん、思ったほど悪くないな」


 苦味もなく、ただ土臭いだけ。


 下男が緊張した面持ちで医者を見つめている。


 「どうです? 何か感じますか?」


 医者は自分の体に意識を向けた。しかし——


 「……何も起こらん」


 少し拍子抜けした気分になった。劇的な変化がすぐに訪れるわけではないらしい。ネズミも猫も犬も下男も効果が出始めたのは1~3日後だった。


 「まあ、すぐには効かんだろうな」


 医者は肩をすくめた。


 「今晩は早めに寝る。明日の朝食後にもう一度飲んでみるさ」


 「先生にもきっと効きますよ!」


 下男が力強く励ます。その顔には、まるで自分のことのような喜びが浮かんでいた。


 医者はその言葉に少し安堵しながら、ふと天井を見上げた。


 (本当に効けば……俺は大金持ちだ)


 夢が現実になるかもしれない。期待と不安を抱えながら、医者は静かに床についた。


 翌朝、目覚めた医者は、自分の体に何か変化がないかを慎重に確かめた。


 「どうですか、先生!」


 朝食の席で、下男が興奮気味に尋ねる。


 「うん、なんだか鼻水も咳も減ったような気がするな。」


 「それなら、続けましょう! 飲み続ければきっと効果が出ます!」


 下男の言葉に励まされ、医者は再び菌を口に含んだ。


 「よし、続けてみよう!」


 昼飯のころには、明らかに鼻水と咳が減っていた。


 「効いてきたな。」


 「すごいです、先生!いつもあんなに鼻を垂らしていたのに!」


 夜も菌を飲んで、翌朝起きると、頭の重さもなくなり、鼻水も咳も出ない。すっきりした気持ちだ。おお、なん月ぶりだろう、この爽快な感じは。鼻水と咳がない、頭が重くない、とはこんなに爽快なものだったのか!






古代エジプトの知恵と南部杜氏の技で抗生物質ができました。

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