猩血に沈く祈りを

男は、森の中で奇妙な屋敷を見つけた。悲鳴が溢れ出す屋敷。彼がそこで見たのは、一人の女性が暴れ狂い、その細腕で人間の首を断ち切る様だった。

けれども化物の話など誰も信じない。
男は『酒場・化物退治』という建物のポストに、藁にもすがる思いで手紙を出すことにした。ただの酒場が本当に力になってくれるかは、半信半疑だった。

そんな彼の元に、『酒場・化物退治』の従業員だという一人の少年が訪れる。

19世紀架空の国が舞台の、短編バトルダークファンタジー。
(この作品から数年後の主人公の姿は、『誅戮のヘイトレッド』で見られますが、この作品のみでもお楽しみいただけます)