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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

絶倫太郎VSばんぱいあ

作者: ヒロモト

昔々ある村の端に絶倫太郎という少年がおった。

名は絶倫だが身体は細く気が弱く頭も悪かった太郎は村人からいつもバカにされていた。


「この村を災害から護り、繁栄させる代わりにわらわに若い男の血を差し出せ!血を吸われるのが嫌なら精でも良いぞ!ぐわっはっはっ!」


ある日現れた赤い髪の西洋風の顔立ちの少女「ばんぱいあ」は若く逞しい男達を生け贄に求めた。

ばんぱいあは恐ろしく強い妖で、村の男達が立ち向かったが、一人残らず肉片にされ殺された。

村長命令で村人達は泣く泣く村の為。生き残る為に若い男を生け贄に出した


しばらく後。村は街になり、城が建つまでに栄えたが、生け贄の若い男達が尽きた。

そこで白羽の矢がたったのは絶倫太郎だった。


「おらが生け贄!?でもおらには病気の年老いたおっかあがいるだ!」


「諦めろ太郎。村の為に死んでくれ」


「……そんなぁ」


生け贄の太郎を見たばんぱいあは心底ガッカリした。


(ヒョロヒョロではないか。男が尽きたか。ここも潮時だな。新しい場所に行こう。その為にも腹ごしらえをせねば。ガキの血でも少しは足しになるだろう)


「ばんぱいあ様!勘弁してけろぉ!」


「やかましい!そんなに血を吸われるのが嫌なら精でもよいぞ?まぁみな、二度三度わらわの中に精を放ち、一番頑張ったヤツですら五度が限界。マラが萎れた瞬間に血を吸って殺してやった。お前のようなガキではとてもとても……」


「死にたくねぇ!おっかあの為にもおら死なねぇど!やってやるだ!」


「……かかってこい。わらわは人間とは比べ物にならぬ名器ぞ?子供とて容赦せん」



「あんたぁ。ご飯が出来たよぉ」


「うんっ!」


半年後、すっかり農家に染まったばんぱいあがいた。

太郎が生け贄に出された翌朝。

泣きながらばんぱいあは村に降りてきた。

何事かと村人はみな外に出てきた。


「ばけものぉぉ!ばけものぉぉ!」


「待ったらんかぁ!一九回じゃまだ足らんだろう!二十回目じゃ!来いっ!」


「……嫌じゃぁぁ。嫌じゃぁぁ。もう精はいらぬぅぅぅ。お腹が破裂しちゃううぅ!」


童貞を捨てて『覚醒』した太郎はばんぱいあの髪を掴み引きずって去っていった。


村の絶対的恐怖の対象であったばんぱいあをさらに力でねじ伏せる太郎に逆らうものはもういなかった。


太郎は城を母にあげ、最高の医者に診てもらい、自分はばんぱいあと元の家で農家を続けた。


太郎が亡くなる江戸時代後期まで二人は仲良く暮らし、ばんぱいあは令和五年の今も再婚はしていないそうじゃ。


めでたしめでたし。







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