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2 あたしと浩太
涼太がいなくなってから一週間。
あたしは心にぽっかりと穴があいたような気分だった。
「涼太」
涼太はあたしの一部だったんだな。と思う。
浩太はあいかわらずだ。
表面は元気だけど中ではものすごく悲しんでいるんだと思う。
どうして涼太はいってしまったのだろう・・・
私のせいだ。
私が…喧嘩したから。
涼太はきちんと前を確認しなくて…
罪悪感がこみあげてくる・・・
学校へ行っても授業は上の空…
そんなあたしに気を使ってみんなは何も聞かなかった。
多分みんな知りたいとおもってるんだと思う…
そんなことを考えていたら
誰かが何か言っているのが聞こえてきた。
「肇…大丈夫かなぁ」
「大丈夫なわけないよ。だって涼太が・・・」
「でもさぁ、以外にこの後肇って浩太とつきあいそうじゃん?」
「え~・・・」
「そういうのよくあるじゃん?」
「ドラマの中ではね…」
浩太とあたしが付き合うなんてありえないだろ…
そう思って言おうとしたけどやめた。
人生この先、何があるかなんて分かんないんだから。