表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/61

第20話:「可愛い」

前回のあらすじ、生き返らせた少女を、ワイスの家にとりあえず連れていくことになった。

俺たちは日が傾いてきた頃にワイスの家に着いた。ワイスに少女を保護した経緯を話そうとすると、


「長くなりそうだし、先に晩御飯の準備していい?話は料理してる時に聞くからさ。」


俺から買い物袋を取り上げてそう言ったのだった。

──────────────────────────

「ふむふむ、つまりルークはチンピラをやっつけて、あの子を助け出したってこと?やったねルーク、お手柄だよ!」


唐揚げを揚げながら話を聞くワイス。ああ、こら、肉を持ったままこっち向くな!普通に料理しながら話を聞けないのかこの天才さんは。てか、


「なんか、量多くね?」


「ん?あの子も食べるんだよね?」


彼女はリビングでお行儀よく座っている少女を見て言う。いや、それにしても多い気がするんだが…


「それにしてもあの子可愛いね!後でなでなでしていい?」


「いや、俺に聞いてどうすんだよ。」


そうこうしているうちにブラストが来たので、話を聞きに行く。

───────────────────────────

「ダメだった。孤児院はどこもいっぱいいっぱいな上、捨て子ならまだしも、スラムで育った子供は受け入れられないとのことだ。」


浮かない顔でそう言うブラスト。俺がのんびりコメディな感じで帰って来ている間に、結構頑張ってくれていたみたいだ。かなり申し訳ない。


「気にすんなって、お前のその努力だけで俺は嬉しいよ。あの子のことは、これから考えればいい。」


そんなことは無いが、目の前の今にも死にそうな顔をしてる奴を必死に励まそうとする。


「それまでの間は、誰があの子の面倒を見るんだ?お前か?」


「おぅふ。」


正論でぶん殴られたでござる。軽率な発言は慎もう。


「ご飯できたよー!ブラストも一緒に食べよー!」


随分と呑気な感じでワイスが呼びに来た。

───────────────────────────

「美味しいです。こんな美味しいご飯は初めて食べました!」


目をキラキラさせながら少女は言う。可愛い。スラム育ちだから美味いものを食ったことが無いのか?てか、


「やっぱり量多かったじゃねぇか。」


少女は少し量が少ないが、ほぼ4等分でちょうどいいくらいの量になっていた。これ、元々2人で食べる予定だったってマ?


「え?そうかな?男の子だしいっぱい食べると思ってたんだけど。」


ブラストを見ながら言うワイス。するとブラストはワイスを見つめ返しながら、


「え、お前、そういうことだったのか?」


と、信じられないような目をしていた。あー、これは昔3人前食わされたことがある目ですね。


「いや、そうじゃなくてだな。結局、この子をどうするか、と言う話なんだが。」


ブラストが本題に入ろうとすると、


「この子、じゃないでしょ。君、名前はなんて言うの?」


すっかり頭から抜けていたことを、ワイスが聞いてくれた。急に話を振られた黙々と唐揚げをもっきゅもっきゅしている(可愛い)少女が、少し咳き込みそうになりながら飲み込むと


「わたし、イミテ、って言います。あ、おかわりお願いしてもいいですか?」


笑顔でワイスに皿を差し出しながらそう言った。可愛い。

ルークの異世界定義メモ

イミテに聞いた話だが、獣人は明確に差別されたりすることは無くても、人のなり損ないとして、見下す人は多いようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ