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第8話:「使用者」

前回のあらすじ、無事最初の依頼をクリアした俺は、ワイスからパーティを組まないかと提案された。

「まぁ、構わない…が…」


言葉の歯切れが悪くなる。特に断る理由もないし、ありがたい話だ。彼女とパーティを組むことの利益はとても大きいだろう。俺が一人でやっていける可能性は低い。

しかし、彼女側の得は?俺がパーティになったところで、俺のスキルの詳細がわかる確証はないのだ。これでは釣り合いが取れない。

しかし彼女は、次の俺の言葉を待たない。


「じゃあ決まりだね。明日の朝9時にまた、ここに集合ね!」


今度はきっちり時間指定をして、ワイスは行ってしまった。


───────────────────────────


宿の場所は既に確認しているし、あとの時間は暇なので適当に街をぶらついていた。飲食店に、雑貨店などなど、日本の下手な田舎よりかは便利そうだ。

途中、ゴブリンの件もあって武器を買おうと武器屋に入ったのだが、1番安いのでも3万G(ゴールド)ぐらいはするようだ。

元の世界基準で考えると安すぎるくらいだが、まあ、次の機会だな。

適当に街をうろつき日も暮れてきた頃に、1つの露天商に目が止まった。


「安いよ安いよー!今なら中古武器がどれでも4000G!」


手持ちを確認する。1万G、ヨシ!これなら武器を買っても、1晩なら泊まれるはずだ。


「すみません。武器を1つ買いたいのですが。」


「あいよ!どれが欲しい?」


置いてある武器は、剣と槍が数種類、長さが違うもの4種類から選べるようだ。鉄製で、所々に傷跡が残っているが、使えないものではないように見えた。

俺が選んだのは、1番小さい剣。

刀身は60センチ程。これぐらいなら問題なく振れるだろうか。

会計を済ませて宿に向かう。


───────────────────────────


宿に入って受付を済ませると、そのまま宛てがわれた部屋に向かう。

正直今すぐにでもフートンに入りたい。1日歩き通しは運動不足のゲーマーにはキツすぎた。


部屋に入り灯りをつけ、そのままシャワーを浴びるために脱衣所で服を脱ぐ。

服を洗濯機へ入れ、スイッチを押そうとして気づく、なんで洗濯機あるねん。

思い返してみれば部屋に電球もあったし、ちっちゃい冷蔵庫も置いてあった。


ワイスから使用者の魔力で動く魔動機なるものがあることは聞いていたが、まさかこれほどの文明レベルとは。これなら生活で困ることはなさそうだな。

洗濯機に備え付けられた洗剤をセットしてスイッチを押す。

地球のとは違う仕組みなのだろうか、簡単でいいな。とか思いながら様子を見ていると……動き出した洗濯機が、急にガッって言って止まった。


あからさまに良くない音とともに、徐々に洗濯機が異常をきたす。

スイッチを中心に浮かび上がる黒い線は、中にある回路を示すかのように広がっていく。

俺の首筋にも冷や汗が伝う。ステータスを確認するが、MPは減っていなかった。


「やっっべ…」


急いで洗濯機のスイッチに触れて、黒い何かを引っ張り出す。

出てきた黒い何かはそのまま消えたからいいとして、見た目だけ元に戻ったこの洗濯機は故障していないのだろうか。

そもそも今、何が起こった?


「…まぁ、いっか。」


思考を放棄した俺は、シャワーだけ浴びて、服は洗濯せずに寝た。

多分壊れてないよ、大丈夫大丈夫。

とりあえず…迂闊に魔動機に触らんようにしよ。

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