コンビニに突っ込む
深夜のコンビニ、こわい。
初めてだから、なおさら。
バイトを始めた。
深夜は、時給いい。
それだけで、深夜にした。
オバケこわい。
夜道もこわい。
ヤクザはそれなりにこわい。
♪ピポンピポンピポンピポン
お客さんが来た。
『いらっしゃいませ』
スキンヘッドサングラス。
典型的なこわい人だ。
大声だしてきた。
こわすぎて、その言葉は通り抜けた。
改めて、その言葉を拾い集めてみた。
『助かった!ここにコンビニがあったんかい!』
けなしてはなかった。
飲み物売り場に、スキンヘッドさんは移動した。
『ペットボトル飲料が、豊富なんかい!』
褒めていた。
確実に、褒めていた。
かなりの大声だった。
それは、漫才のツッコミを彷彿とさせた。
ペットボトルのお茶をひとつもって、レジに来た。
『あんた、元気によく頑張ってるんかい!』
『ありがとうございます』
会計を、急いで済ませた。
『じゃあ、頑張ってな!って、俺も頑張らんかい!』
『はい。ありがとうございました』
褒めツッコミは、とても嬉しかった。
見た目通りではない、といえばない。
だが、見た目通りかと聞かれれば、見た目通りだ。