第44話:船の調達
「さてと、色々あったが、遂に船の用意だな。商人に頼んで作ってもらおうか。」
「おう!」
そうして、俺達は船を作ってくれそうな商人を探した。
そして、木材などを扱う商売をしている人を見つけた。
「すまない、ちょっと尋ねたい事があるんだが……。」
「へいらっしゃい! なんだいお客さん。」
「船を作ってもらう事は出来るだろうか? 3人乗れるサイズであれば良いのだが……。」
「船か……。任せといてくだせぇ、あっしの腕に掛かりゃそんなのすぐですぜ!」
商人は自信満々に胸をドンと叩き、コクリと頷いた。それを見て、彼女はホッとした表情で、笑っている。
「それで、船となりゃ金貨5枚ですぜ、ありやすかい?」
「金貨……5枚っ……!」
5万円ぐらいか……流石に、ねぇな……。
「何とか、用意して来よう。」
イリーナが歯を噛み締めながらそう発言した。
それに対し、商人は疑わしそうに目を細めている。
「本当ですかい?」
「あぁ……。」
イリーナはその問いに対し、コクリと頷いた。
「それなら、一応書類に書いといてくだせぇ。必ず金貨5枚を渡す、と……お願いですぜ。」
「おう、分かった。」
俺がそれに対し、頷き、商人の渡してきた書類にサインを書いた。
それを見て、満足そうに商人は頷いた。
「よし、これなら良いですぜ。こちらとしても金貨2枚の代物をこんな高値で売り捌けて良かった、ってもんでさぁ。」
「何だってぇぇぇっ!?」
金貨2枚って……嘘だろ、俺達そんな物を金貨5枚で買う約束しちまったってのか……。
「お、おい店主! そ、それは無いだろう!?」
「無いなんて事は無いですぜ……? こんな事この街じゃ日常茶飯事って奴でさぁ。」
「そ、それに気付かなかった俺達が悪いって事か……。」
そう言って、項垂れていると、商人がコクリと頷いた。
「売る時も同じですぜ。向こうはなるべく安く買おうとしてくるんで、金を用意する時は気を付けてくだせぇ。」
「なるほどな……。肝に銘じておこう……。」
拳を握り締めながら、イリーナは立ち上がった。
「行くぞクラジレン。何とかして金を調達しよう……。」
「おう、そうだな……。」
そして……俺達は、金稼ぎを始めた。




