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19 正直な気持ちを伝えることは大切だ!

「メリル!」


「は、はい。」


「正直に言うけど、俺はメリルと初めて会った時からひとめぼれだった。メリルの光を通すような白髪も俺の好みにドンピシャだし、スタイルも抜群だ。俺の好みを具現化した存在の塊がメリルと言ってもいい!」


「マ、マクリッド様!」


メ、メリルが顔を赤くしているだと!何だこの可愛い生物は。今までずっと真顔だったから、そんな彼女がデレるとかギャップ萌えしすぎだろ!こんなメリルはいつまでも見ていたい。


「普段は真顔でも、今みたいに照れて顔を赤くしている姿なんてたまらない、マジでかわいいと思う!」


「ストップ!ストップです!それ以上は私が持ちませんからどうかやめてください!」


メリルは両手で俺の口を塞ぎ、顔を赤くしながら俺のことを睨みつけている。何だろう、この感情。こんな可愛いメリルの姿を見れるのならもっといじめてみたくなるような。はっ、これ以上は新たな扉を開いてしまうから踏み込んではダメだ。


「分かった、メリルの照れてる顔をまだ見ていたいけど、とりあえずはやめよう。だが、これだけは聞いて欲しい。俺は本当にメリルのことが好きだ。政略結婚なんて関係ない。そんなものは無くても君のことを好きでいられる。


だから、どうかそれ以上自分のことを責めないで欲しい。俺に謝る時間があるなら俺と楽しい思い出を作って欲しい。どうだろう?」


「私でいいんですか?私なんてみんなから不愛想な女とか不機嫌な女と言われているんですよ。私と一緒にいればマクリッド様にご迷惑をおかけしてしまいます。」


「みんなの前で愛想をよくする必要なんてない。俺の前だけ、いつも笑顔を絶やさないで笑っていてくれればいい。いや、むしろそっちの方がいい!だって俺の前だけ笑っていてくれるなんて俺のことを特別な存在だと思っているということだろ!」


おっと、またしても俺の内なる願望が漏れ出してしまう。流石にこれは引かれるか?だが、彼女の反応は俺の予想と正反対の行動をとることになる。


「これでいいですか?私は、マクリッド様のために笑えていますか?」


若干、不自然ながらも、それは俺が初めて見る彼女の精一杯の笑顔だった。


「ちゃんと笑えるじゃないか、それでいいんだよ。人間、楽しいことを考えれば勝手に笑うようになるんだよ。俺たちは婚約者なんだ、これから二人でもっと楽しいことをしよう!二人でデートもして、買い物に行ったり、美味しいものを食べたりしよう!あと、温泉とかもいいな、きっと楽しいぞ!」


俺は、メリルとの二人だけのデートを想像する。彼女とのデートならどこに行ったって特別な場所になるだろう。


「ふふっ、マクリッド様とのデート、楽しそうです!私、屋台という場所でご飯を食べてみたかったんです!一緒に行っていただけますか?」


「もちろんだ!国中の屋台を制覇してやろうぜ!」


「ふふっ、あははっ。そんなの無理ですよ、マクリッド様はどれだけの屋台があると思っているのですか?一回に食べられる量は限りがあるのに、どれだけお腹に詰め込むつもりなんですか?」


「一回で全部食べ切れるなんて俺も思っていないよ。何回も行けばいいだろ?メリルは俺とのデートは行きたくないのか?」


俺は少し意地悪に、そしてメリルに何かを求めるように彼女に尋ねる。


「もう、言わせないでくださいよ!私だってマクリッド様とのデートを何回も、何回も行きたいと思っています!」


彼女は顔を赤くしながらもめいいっぱいの笑顔で俺の問いに答える。それはまごうことなき、最高の笑顔だった。俺は彼女が心から笑った姿に出会うことが出来たのだ!


よろしければブックマーク登録や↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただければ大変うれしく思います。


また、作者は他の作品も投稿していますので興味がある方はそちらもお願いいたします。

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