表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/49

「復活の日」 2

 だからこそ──


「その願い、叶えようか?」


 ──ジャンヌ、腰を抜かすほど驚いたのだった。確実に寿命が縮んだと断言できる──!


 落ち着いた、しかしどこかおもしろがっている、男性の声。


 まさかさっきの破廉恥野郎が──


 鳥肌が立つ嫌悪感と恐怖で弾けるように振り向いたその先に、一人の見知らぬ年寄りが、のーんびりと突っ立っていたのだった。

 見上げると、白い獅子髪の、老人だった。浅黄色の、『水干』という今ではとても珍しい服装をしている。

「あんた誰──!」

 いきなり気づいた。この爺さん、人間じゃない。

「思念体……」

「ほう?」

 老人は満足そうに一つ頷く。

「わざと隙を見せてやったからできたのだろうが、やはり腐っても鯛、といったところか。さすがはカザンザーキス家の総領。よくぞ見抜いた。感心、感心……」

 もろ無礼な物言いだが、今は気がそこまで回らない彼女だ。

「あんた誰? 誰の形代 <かたしろ> なのよ?」

「名乗ろう。儂は蘇我秀麿 <そがのひでまろ> 。陰陽師よ。こんな存在だが、独立した意識体じゃよ。つまりこれでもちゃんとした一個の人格なのじゃ」

「そんなことって……ありなの?」

「ありじゃよ、お嬢ちゃん。 <傍点> 儂だから </傍点> できることじゃ」

「陰陽師、てなに?」

 老人は、どっこらしょ、と口に出して畳に座った。

「とりあえず、“超級魔男”とイメージしてくれたらよいであろうよ」

 そう歯切れ良く答えると、老人──秀麿は、ニイッと笑顔を見せたのだった。












評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ