決戦の日 3
十数メートルの距離で、対峙した。
挨拶も何もなく、シンディが威厳をこめて宣告する。
「天草四郎、こと、ジャンヌ・ダルク・カザンザーキス四級位──!」
※
そう、それはいきなりやってきたのだ──
※
──
──
──え?
いま、シンディ、なんて言った?
──
──天草四郎こと、ジャンヌ・ダルク・カザンザーキス四級位?
ジャンヌ・ダルク・カザンザーキス?
──
ジャ、ン、ヌ? ……カザンザーキス?
──
「──!」
あああ!
いまこそ──
思い出した!
そう──その名は──カザンザーキス!
シンディ! あなたまたやらかした! 事前に教えろってんだ! 頼むよもう!
そう、カザンザーキス!
懐かしさで胸が張り裂けそうになった。
そう、カザンザーキス!
その顔、その形!
彼女は──
カザンザーキスの娘だったのだ!
ああ──!
──
──
──ジャクリーヌ!
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