パンドラ
ストーリー未満のネタ帳です。
誰かこんな感じの話を書いてくれないだろうか。読みたい。
パンドラの箱。
その箱にはすべての災厄が詰まっていた。そして愚かな娘パンドラはその箱を開け、災厄を解き放ってしまう。娘は急いで箱を閉じたが、もうすでに災厄は解き放たれてしまった。泣きじゃくる娘。そこに声がかけられた。それは弱々しい声で、何かを懇願している。娘が声の源を探すと、それは箱の中から聞こえてきた。「出してくれ」と。
パンドラの何が一番愚かかって、ここで箱を開けたことですよ。なんでここで箱を開けるんですか。災厄が詰まってたんですよ? 災厄が封じられてたんですよ? そんな箱に一緒に入ってるのなんて、ろくでもないものに決まってるでしょう。出してくれーなんて言われてほいほい開けるとか、どう考えても馬鹿の極みですよ。
は? 何が入ってたのか知らないのかって? 馬鹿にしないでください。知ってますよ。『希望』でしょ?
え? いいもの? ろくでもなくなんかないって? 馬ッ鹿じゃないですか。どこをどう考えたらいいものなんですか『希望』が。『希望』とかクソですよクソ。
ねえ知ってますか。昔、世界には『嘘』なんてものは存在しなかったんですよ。愚かな娘パンドラが箱を開けるまでは。ええ、ええ、そうでしょう。災厄の中でも『嘘』は一番たちの悪い奴で、一番最後に出てきたんです。一番最後に出てきた奴が『嘘』なんですよ。え? 一番最後に出てきたのは『希望』だろって?
……だから、そいつが『嘘』なんですよ。
そいつは『希望』という名の皮をかぶって出てきたんです。だいたい考えてもみてくださいよ。大抵の『希望』って『嘘』から生まれるんですよ。病気にかかった人にあなた何て言うんです。大丈夫、きっと治るよ、なんて声かけてませんでしたか。これって『嘘』じゃないんですか。治るかどうかなんて知りもしないじゃないですか。悪化するかもしれないし、不治の病かもしれない。いたずらに人に夢を見せるだけ見せて結果なんて知りもしない。これのどこがいいものなんですか。『希望』なんてクソですよクソ。
だから、パンドラの箱に入っていた『希望』は『嘘』なんです。