隣の席のホムラさんは監禁するのがお好きなようです
今回で最終回です!長らくお待たせ致しました!
ホムラとマリコはコンビニ内を一緒に歩き、アイスクリームコーナーへと向かう。
「ホムラさん!これ美味しそうだよ!」
マリコは、アイスが入っているボックスから容器に『チョコモナカ•チャンポ』と大きく書かれたアイスを取り出す。
「これをさ、はんぶんこして食べない?」
その言葉を聞いて、ホムラの頬が少し赤くなる。
「いいねぇ......うん、いいねぇ!!」
何か妄想でもしているのか、やや上の空間を見ながらそう答えるホムラ。マリコは様子が少し変わったホムラの事が気になったが、特に何かを聞くことは無かった。
「あとウチはー、そうだ、シュークリーム!!」
ホムラは、少し離れた棚からカフェオレとシュークリームを2つずつ持ってくる。それを見てマリコも思い出す。
「ついさっき私が食べようって言ってたのに、もう忘れてた!えへへー。」
コンビニに入る前に、マリコはホムラとシュークリームを一緒に食べようと話していた。彼女は3歩歩いた頃には既にその事を忘れていたのだ。
「ニワトリさん......」
ホムラがボソッとつぶやく。
「ありがとうございましたー!!」
会計を済ませ、コンビニから出る。
「そう言えばさー。ホムラさんのおうちって何処なの?最寄りの駅は?」
シュークリームを頬張りながらマリコが問いかける。
「たまちん......」
ホムラも口の中にシュークリームを蓄えたまま返事をする。
「え?たまちん???」
もぐもぐしながら話していたので、しっかり聞き取れなかった。たまちんとは一体......ホムラは口の中のシュークリームをカフェオレで流し込み、再び答える。
「田町だよ。」
東京都、港区、田町駅。今はこの街の名は廃止されているが、田町と言う駅名だけはそのままになっている。
「へぇー私とは逆側だぁ......私は高田馬場が最寄りなんだよねー。」
そんな話をしながら、駅の改札を通る。
「あっ!丁度来た!」
タイミング良く電車がやってくる。二人はそのまま電車に乗り込み、座れる席が無いかを確認する。すると、一つだけ空いている席を見つける。二人はお互いに席を譲り合うが、片方が席に座ると会話がしにくいと思い、一緒に立っていることにした。
「マリコちゃんってさ、痴漢とかされた事ある?」
電車が出発して暫くした後、ホムラが突然問う。
「えー、何その質問!?ないけど......」
まさかの質問に、困惑しながら答えるマリコ。
「あ、ごめん。引いたかな......」
ホムラが申し訳無さそうにボソッと話す。
「い、いや!そんな事ないよー!ちょっとびっくりしちゃっただけ!寧ろ私の事知ってくれようとしてくれてありがとう!!」
つり革から手を離し、その手を横に降りながらマリコが話す。その瞬間電車が揺れるが、マリコはバランス感覚が良いので全く動じない。しかし、ホムラがバランスを崩し、マリコの方へと躓いてしまう。
「あっ。」
ホムラがそう声を出し、そのまま倒れかけ、マリコに抱きついてしまう。二人は頬を赤らめた。
「ご、ごめんなさい。痛かったでしょ。」
思いっきり倒れてしまったので、マリコにダメージを負わせてしまったのでは無いかと心配するホムラ。
「大丈夫だよー。ホムラさんこそ大丈夫?」
「ええ、大丈夫よ。ありがとう。」
ホムラは態勢を立て直しながら、お礼をする。
「次は、田町、田町。Next station is Tamachi.」
電車内にアナウンスが流れる。電車が停車し扉が開く。二人は車両から降り、そのまま改札を出る。
沢山のビルが立ち並ぶ夜道を二人で歩く。
「マリコちゃん。今日は楽しかった?」
少しの沈黙の後、ホムラが問いかける。
「何ー?そのお母さん見たいな聞き方!凄ーく楽しかったよ!夜の学校、ドキドキしたよぉ!」
マリコが笑顔で答える。ホムラもそれを見て、笑顔になる。
「そう?良かった。」
駅から数分歩いた先のビルの前でホムラが立ち止まり、そのビルを指差す。
「ここの5階が、ウチの家だよ。」
少し驚きながら、マリコがビルの外観を眺める。
二人で自動ドアを通り、エレベーターに乗り込む。
「ここ。」
そう言いながら、ホムラが『緑川』と書かれた表札のある扉を開き、マリコを手招きする。
「おじゃましまーす。」
玄関で靴を脱ぎ、先に歩いて行ったホムラについて行く。
「今日は家に誰もいないから......」
ホムラが肩から鞄をおろしながら話す。
「ここがウチの部屋だよ。ちょっと色々準備して来るからここで待っててくれる?」
「はーい」
自身の部屋にマリコを待たせ、ホムラは何処かへ行ってしまう。準備とはなんだろう......そう思いながら、マリコはその場で待つ。
それから20分が経つ。まだホムラは帰って来ない。
「ホムラさーん?」
部屋から少し大きな声を出すマリコ。しかし、ホムラからの返事は帰って来ない。
「この感じ、少し前にも......」
まさかと思い、部屋のドアを開けようとするマリコ。
「開かない......ね。」
マリコは微笑みながらそう呟く。
「フフフフフ!!」
ホムラの笑い声が、部屋の外の廊下から聞こえてくる。
―ホムラさん、初めて会った時は不思議な子だなって思った。昼間に理科準備室に閉じ込められて、ちょっとおかしな子だと感じた。だけどそんな所が、なんだかとっても可愛いくって......
「よーっし!今度は破壊は無しで!何分で開けれるか、楽しみにそこで待っててね!ホムラさん!!」
最後まで読んで下さりありがとうございました!!ホムラとマリコの少しおかしな一日、楽しんで頂けたでしょうか?
感想などを頂けたら嬉しいです!




