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第八話

「じゃあ、あとでね、心愛」

織花と別れて、前日準備をした教室へと向かった。

「心愛っ」

「あ、凛々加!」

凛々加が、私に話しかけてきた。

「今日も残されるなんて、めんどくさいよね〜」

「うん・・・・・」

声が、小さくなってしまった。

見つけちゃったから。あの、山月って人を。

「・・・心愛?どうしたの?・・・大丈夫?」

それに気づいた凛々加が、私の顔をのぞき込むようにして見てきた。

「うん。別に何ともないけど・・・?なんで?」

私は、わざと明るい声を出して言った。

「そう?なら、いいんだけど・・・。なんか、元気ないように見えたから・・・」

・・・凛々加、心配してくれてたんだ・・・。

「あっ、かわいい心愛ちゃんじゃん!」

・・・・・。この声は・・・・・。

「あ、山月」

凛々加が、反応する。

やっぱり〜。でたよ・・・。

「なんで無視すんの、かわいい心愛ちゃん」

・・・・・・・・・・。

「かわいい心愛ちゃん?聞いてますかー?」

・・・・・・・・・・(怒)!!!

「私の名前は、綾瀬あやせ 心愛ここあ!!!なんで、「かわいい」を、つけるワケ?意味分かんないっ!!!」

教室に、私に声が響く。

みんながいっせいに、こっちを見る。

「あ・・・・・・・・・・」

ちょっと後悔した。私、みんなに注目されるの、キライなんだよね。

「だったら、心愛ちゃんでいいわけ?」

「はあ?」

いきなりの山月の言葉に、思わず声が出る。

「じゃ、これからは、心愛ちゃんって呼ぶから。よろしく。あ、おれの名前は、「山月 隆哉」(やまづき りゅうや)だから」

・・・はあ?なに、いきなり自己紹介してんの、山月あいつは?

っていうか!!なに、心愛ちゃんって!!!なんで名前で呼ぶの!?普通、名字で、「綾瀬」って、呼ぶでしょ?頭、おかしいっ!!!絶対に。

「心愛。仕事だって。こっちのやつを、はがすんだって。いっしょにやろ〜!!」

「うん・・・」

凛々加、今のこと、なんとも思ってないみたい・・・・・。なんで・・・?もう、最悪だよっ!!!


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