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第五話

「さいっあくだよ!もうっ!!!!!」

今は、学校からの帰り道。

全部の仕事を終わらせた私は、織花と一緒に帰ろうとしている。

「もう、聞いてよ、織花!!!!!その山月って人!!あれからずーっと、私のこと、「かわいい心愛ちゃん」って言ってくるんだよ!?男子がだよ?女子のこと、「ちゃん」づけしてくるんだよ?もう、信じらんない・・・・・」

最初は、勢いよく言ってたけど、だんだん声が小さくなってきてしまった。

「もう、心愛は・・・・・」

織花が、あきれた目で私のことを見てくる。

「凛々加ちゃん、心愛の名字、その山月って人に、言わなかったんでしょ?だったら、名前で呼ぶしかなかったんじゃないの?で、呼び捨てにするのはヤバいかなぁ、って思ったから、「ちゃん」づけしたんじゃない?」

織花が、そう言う。

「じゃあ、なんで、「かわいい」をつけたの?」

私は織花にそう聞いた。

「・・・その山月って人、素直なんじゃない?」

はあ?何を言い出すのかと思ったら・・・・・。

「だって、心愛、ほんとにかわいいし。山月って人は、その感想を、率直に言っただけだよ、きっと」

織花・・・。ほんと、なんなの・・・?

「あのね、織花。私、ぜんっぜん、かわいくなんてないから。織花のほうが、すっごいかわいいから。そこらへんふまえて、もう一回考え直して」

ちょっと口調がきつくなる。

「もー。あのねぇ、心愛は、ほんとにかわいいから。織花、うそついてないから。それと、織花より、心愛のほうが、かわいいよ」

・・・・・織花、やさしいんだね。こんな私のこと、かわいいって、いってくれるんだもん。ほんとに、いい友だちだよ。

でも、今は、かわいいなんて言われても、うれしくない。むしろ、あの、山月っていう人のことを思い出しちゃって、いらいらしてくるぐらい。

ほんとになんなの、あの、山月って人は・・・・・。


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