表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/11

レイジとフェルの山の日

久々に登りますか……!

 俺が地球に居た頃は意識していなかったが……山の日、という日があるらしい。と言っても最近出来た祝日らしいし、8月の夏休み真っ最中と言う事で俺は全然知らなかった。じゃあ、何でシェーンに来て知る事になったかというと……


「それでは、第7回山登り企画をやるとしましょうっ!」


「オオオオオオオオッ!」「待ってました!」「これが楽しみでここに勤めているのよっ!」


 …………ナニコレ? ネルガの号令によって、熱気に包まれる従者達。というか、最後に叫んだ女性は凄いな……そんなに楽しみなのか。

 第7回って……ピグマが主人だった頃からやってたのか。アイツがよく許したな……全く、母の日以来の一斉休暇が何かと思えば、こう言う事か。


「毎年、ヤパンの方の山に登る事で、良い汗かいてストレス解消って事だ。勿論、オレも行ってくるぜ!」


 レオも行くのか……まあ、母の日と違って、全員ではなく8割が山登りに参加だそうだ。運動や外が好きな人にはいい機会だけど、運動が苦手だったり1人でのんびりしてたい従者も居るよな。そういう従者も休暇にして休んでも貰おう。

 俺もついていきたいな……でも、折角の息抜きなのに俺がついて行ったら気を遣われちゃうよな。ネルガとかレオみたいに良く話す従者は良くても、滅多に話さない従者からしたら邪魔になっちゃうかも。でも……


「山登りとか、ちょっとしたいよな……」


「ん? 何か言ったか?」


「いいや、何にも……」


「………………レイジ様」


 ◆


 山の日当日。山登りに向かう160人程が乗り込む、特大筋肉車を見送る。周りには車椅子を押してくれるフェルだけなのを確認し、静かに溜め息を吐いた。

 まあ、皆の息抜きの為についていかないと決めたんだ。ここは我慢して、屋敷の本でも読んでいようか。


「レイジ様、少しよろしいですか?」


「フェル……?」


「私達も山登りへ行きませんか? 勿論、ネルガ達が登っている山ではありません。ですので、他の従者が気を遣う事は無いでしょう」


 フェル……俺の為にそんな事を考えてくれていたんだ。気にかけている事を解決する為に、別の山まで探してくれて……


「勿論行くよ! 何て名前の山なんだ?」


「鷹王山です」


 んん? 聞き間違いかな……? 何処かで聞いた事ある山の名前だ。具体的に言うと、地球に住んでいて小学生だった時の遠足先の山の名前と同じだぞー? 偶然カナー?


「ええと……シェーン(ここ)の山だよね?」


「いいえ……地球(あっち)の山です」


 フェルが指を鳴らすと、紫色のゲートが開かれる。そんな軽いノリで地球の戻ってしまって良いのだろうか? まあ、シェーンなら許可を出してくれるだろうけど……


「鷹王山には行きたいけど……地球じゃ俺は義手も義足も無いんだろ? 車椅子とかで登らせてもらうのは申し訳ないし……」


 幾ら鷹王山が観光客の為に整備されているからって、斜めに登る道で車椅子を押してもらうのは申し訳ない。勿論、フェルがその程度で疲れるワケが無いと知ってはいるけれどね……


「でしたら、問題ありません」


「?」


「ゲートを潜れば分かります。さあ、準備いたしましょう」


 ゲートを潜れば分かるって……まあ、準備してみないと分からないよな。



 澄み切った青空、生い茂る木々、照り付ける太陽に……高い所特有の美味しい空気。本当に鷹王山の頂上に来たんだ……山登りとは言えなかったけどね。


「どうです、問題は無かったでしょう?」


 確かに問題無かった……山の頂上に直接ゲートを開くというシンプルな方法で解決した。これなら、フェルは全く疲れないし、俺もいつも通りくらいにしか思わない。ちょっと、周囲の人の視線が気になるけど、それは仕方ない。

 フェルが用意してくれたおにぎりを食べさせてもらう。どうして山の上で食べるお弁当ってのは、こんなに美味しく感じるだろうかね……?


「楽しんでいただけてるようで何よりです。レイジ様がよろしければ、次は別の山にも行きましょう」


「ああ、頼むよ!」


 今度は世界の山に挑戦するのも良いかもな……! 来年が楽しみだ!

頂上にワープして美少女にご飯食べさせてもらうとかズルい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ