第1話「魔法少女エスリン in SFF」
硫黄の目指した人工の小さな灯りは、とても近かった。多分、30メートルくらい。
村の入口の門柱に取り付けられているランプの灯りだった。木の葉越しだった上にランプそのものが小さかったため、遠くにあるように見えたのだ。
(…ここって……)
その門に、硫黄は見覚えがあった。門扉の無い、ただ丸太を立てただけのような門。
1歩、足を踏み入れて、
(……カヌレ村? )
「カヌレ村」とは、SFFに出てくる村の名前。
まだ森の中のように薄暗くはなっていない門の内側。
門から見て最も奥に建つ村長宅だけがログハウス風の2階建て、他は、同じくログハウス風だが平屋建ての民家が数軒あるだけの、小さな集落。商店と呼べるような商店は一切無く、唯一、SFFをプレイする上で必須なアイテムである「四次元バッグ」というプリドラゴンの皮を材料とした特殊なカバンを作る職人が、看板を出している。
大きく西に傾いた太陽に赤く照らされながら、その、四次元バッグ、と書かれた可動式の立て看板を仕舞うべく、1人の男性が外へ出て来た。ココアのような赤茶色い長髪に青い目、鼻の下と顎に髭を蓄え、髪と同じ赤茶色の作業着に身を包んだゴツイ体型の男性。SFFに出てきた四次元バッグ職人のNPCに似ている。
プリドラゴンだって、カヌレ村付近に出現する魔物だ。
本当に、カヌレ村そっくり。ただし、仮にSFFを実写化した場合。
(ここは、どこなんだろ……? )
何となく外国みたいな雰囲気だが、四次元バッグの立て看板は、「四次元バッグ」以外の細かい文字に至るまで全て日本語だった。
(日本……? うちから、どのくらいの距離なのかな……? )
なんか、不思議な場所に来ちゃったな……と心の中で呟くが、硫黄は、すぐに自分で否定。
(いや、場所は別に不思議でも何でもないか……。プリドラゴンだって、結局、ただデカいだけで、トカゲだし……)
不思議なのは、自宅にいたはずが、ちょっと目を瞑った間に場所を移動してしまったことと、魔法を使えた硫黄自身だ。
人がいるのを見つけて、硫黄はホッとしていた。
(ちょっと、あの人に聞いてみようかな……。欧米人っぽい外見だけど、日本語通じるよな? あの人が今、持ち上げてる看板、日本語だし)
ここがどこなのか? 帰るための交通手段のことなども含めて聞いてみようと、職人に声を掛けようとする硫黄。
だが一瞬早く、
「エスリンさん? 」
左方向から、少し距離のある声が掛かった。
条件反射で声のほうを向いてから、硫黄はハッとする。
(エスリンって……)
その視線の先に立っていたのは、カヌレ村村長のNPCに似た、濃褐色のキッチリ折り目のついたパンツに白のワイシャツと黒のベストを合わせた服装の、小柄な初老の男性。
「エスリン」は、SFFで硫黄が使用している名前。硫黄の元素記号「S」から取った。「リン」に特に意味は無い。別に「ピョン」でも「ニャン」でもよかった。たまたま妹の名前と一緒だが、それは全く関係無い。
その時、
(…へ……? )
男性の背後にある民家の、灯りのついていない窓ガラスに映っている自分の姿が、目に留まる。
肩までの長さのゆるふわウェーブのピンク色の髪に、黒目がちの大きな目の美少女。全身までは映っていないが、映っている範囲の全体的に華奢な体には、中央にピンクのハート型の宝石のついた赤いリボンが胸元に飾られた、ピンクのフリフリした半袖を纏い、細い腕には肘の上までの長さの白い手袋を着用している。視線を下に移して映っていない部分を自分の目で直接確認してみれば、ピンクの半袖は腿までの長さのミニスカートのワンピースで、10センチほどの絶対領域より下には、白のブーツを履いている。
(…この、姿は……! エスリン……っ! )
そう、ちゃんとした鏡ではないので色については全て何となくではあるものの、硫黄は、SFF内での自分のアバター・魔法少女エスリンの姿をしていた。
(…そっか……。だから、エスリンって呼ばれたんだ……。いつからオレ、この姿をしてたんだろ? )
さっき、プリドラゴン相手に魔法を使う前、胸元が光ってステッキが現れた。ステッキは普段、ワンピースの胸の飾りの状態で、必要な時にだけステッキに変形するのだが、その時には既にエスリンの姿をしていたのだろうか? きっとそうだ、と硫黄は思い、
(どうして、今まで気づかなかったんだろう? 髪の先端や手足くらいは視界に入ってたはずなのに……)
それからハッとして、これまで無意識に開いていた脚を、大急ぎで行儀よく閉じた。
初老の男性は、にこやかに笑いながら硫黄に歩み寄ってくる。
(あれっ? )
更なる疑問を持つ硫黄。
(…この人……。今のオレのこの姿と、エスリンって名前が結びついてた……)
脳裏に、ある可能性が浮かび、それは、すぐさま確信へと変わった。
(ってことは、ここって、SFFの中……っ? )
硫黄は青ざめる。
(オレ、家に帰れるのかな……? )
夢ではないと気付いた時にはプリドラゴンに囲まれていたりして、もう自分は死ぬのだと絶望したが、プリドラゴンから逃げることが出来て、人と会えて、帰れるかどうかなど考えもしなかった。ここがどこなのか分からず、もしかしたら少し時間がかかるかも知れないとは思ったが、当然帰れるものだと思い込んでいた。
「エスリンさん」
硫黄のすぐ前まで来て足を止めた初老男性は、
「先日は、孫娘のアプリコットを救っていただき、ありがとうございました」
深々と頭を下げる。
帰れるのかどうかで頭がいっぱいの硫黄。
その反応を薄いと感じたのか、
「エスリンさん。当カヌレ村村長のラム。ダークラムでございます。先日は、孫娘の……」
と、自己紹介も付け加えて、初老男性・ラムは繰り返した。
(…カヌレ村の村長、ラムさん……。やっぱり、ここはSFFの中なんだ……)
ラムの孫娘・アプリコットを先日救った、という話も、実際の硫黄のプレイと一致している。パンケーキの匂いに気付いて休憩にしようと立ち上がる前、硫黄は、新規追加されたばかりのクエスト「眠れる森の少女アプリコットを救え! 」を終え、カヌレ村内にいるラムから報酬を受け取った後、町や村の中では回復魔法以外の魔法は使えないことになっているため空間移動呪文「テレポ」を使うべく村の外に出て、たまたま襲い掛かってきたプリドラゴン5体を倒したところだったのだ。
先日、ということになっているのは、SFF内の時間はゲームの外の世界……本来、硫黄がいるはずの世界の100倍の速度で進むので、例えば外の世界で15分しか経っていなくても、SFF内では丸1日以上経過していることになるためだ。
心の中ではラムの言葉に敏感に反応している硫黄だったが、表面的には、やはりどうしても薄かったのだろう、
「エスリンさん? 」
ラムは訝しげに硫黄の顔を覗き込む動作をした。かと思うと、突然ビクッと体を緊張させ、視線をハッキリと硫黄の顔から腕へと移して、出し抜けに、
「エスリンさんっ! 」
大声。
これには、さすがに硫黄のほうもビクッとし、
「はっはいっ? 」
濃くしっかりと反応。
「お怪我をされているではないですかっ! 」
続けられた大声で、最初の大声が、それまで角度的に見えにくかったらしい硫黄の怪我に、近づいてみて初めて気付いたためのものであると知った。
硫黄は、なんだ、と小さく息を吐く。
(ビックリした……。なんか怒らせたのかと思った……)
その血で白い手袋を汚すほどの怪我だが、窓ガラスに映っているのを見れば、光の加減か分かりづらい。確かにこれは、遠くからでは気付かないかも知れない。
怪我の手当てをしてくれると言うラムの後について、村の中を、門から見て奥のほうへと歩く硫黄。
ラムは、明日の天気のことなど当たり障りの無い話をしながら歩き、時折、硫黄を気遣って振り返る。
(…NPCと、普通に人間相手みたいに関われるとか……)
NPCは通常、決まった台詞を一方的に喋るだけ。今も、硫黄が相槌程度にしか返さないため、ラムがほぼ一方的に喋っているが、その相槌と、キチンと会話が成立している。移動も、基本的にはしない。例えばラムであれば、常に村長の家の書斎にいるし、四次元バッグ職人の男性だって、いつでも作業場で作業中。中には移動をするNPCもいるが、それだって、決まった数カ所を決まった法則で行ったり来たりするだけ。こんな、今のラムのように、プレイヤーの状態を受けた動きをすることなど無い。
(まるで、意思を持ってるみたいだな……。本当に、普通に人間みたい……って言うか、人間なのか。少なくてもSFF内では、外からプレイしていた時には、そう感じ取れなかっただけで、NPCは、SFFの中で普通に生活してる人間なんだ……。いや、SFFの設定上は妖精か……)
ラムの自宅に到着し、硫黄は、リビングに通されソファを勧められて腰掛ける。
「もう出血は止まっているので、傷薬を塗るだけにしておきますね」
言って、ラムは、部屋の隅の棚から持って来た木製の箱を開け、SFFにもアイテムとして登場する物と同じと思われる青い瓶を取り出し、ピンセットでつまんだ脱脂綿を瓶の中の液体に浸してから、硫黄の傷にチョンと当てた。
瞬間、
「っ! 」
酷く沁みた。
目をギュッと閉じ、全身に力を入れて身を屈め小さくなって耐えていると、
「おお……」
ラムが感心したような声を上げる。
(? )
沁みたのは数秒で治まったので、硫黄は大きく息を吐きながら力を抜き、目を開けた。
ラムは驚いた表情で、硫黄の怪我をしたほうの腕を、至近距離から凝視していた。
ラム、
「さすがは人間族! 薬を塗るだけで、傷が跡形も無く消えてしまうのですね! 」
言われて、見れば、傷は完全に消えていた。ただ、外見だけらしい。傷ひとつなくツルンとモチッとした少女の白い肌には戻っているが、痛みは、全くそのまま。
(…何だか、色々と違うな……)
外からプレイしていた時には、アバターのエスリンが魔物の攻撃を受けて、画面上の、プレイヤーについての簡単な情報が記載されている「ステータスバー」というものに、「傷」の表示が出ても、エスリンの体に傷らしきものは無かった。ただ、「傷」表示が出た場合は、傷薬か怪我治療呪文「トリートメン」を使うか、あるいは教会で治療してもらって、「傷」表示を消さなければ、傷を負った際に削られたHPに応じて一定の時間の経過毎にHPが減っていくため、放置できなかった。ただそれだけのことだった。だが、今、SFF内にいると、怪我をすれば痛いし血も出るし、傷薬はやたら沁みるし、傷薬を使って傷が消えても、傷のあった場所は痛いまま。
外から見ている時より、内で見て感じているほうが、怪我以外のことでも、全てにおいてリアルで……。
(…そうじゃない……。「違う」んじゃなくて、きっと、外からじゃ、「見えなかった」「感じられなかった」だけなんだ……)
たった今、ラムは硫黄を「人間族」と呼んだが、その呼び方は初めて聞いた。しかし、それだって、おそらくNPCの間では普段から使われている言葉。硫黄たちプレイヤーは皆、自分たちのことを「プレイヤー」と呼ぶが、そもそもNPCは通常、プレイヤーと接するのに、ほぼ1対1なため、プレイヤーをひとまとめにする呼び名を使う機会が無いのだ。
他にも、会話の手段。SFFにおける会話は、NPCとのものもプレイヤー同士のものも、全てテキストによるやりとり。だが、SFF内に入って以降、まだラムとしか会話していないため、他とも同じように耳で聞いて口で返す会話が成立するのか分からないが、音声による会話をしている。
ところで……と、そこまでで、硫黄の思考は一旦停止。すぐに再開。
(どうでもいいことだけど……。いや、どうでもよくなんてないか……)
会話について考えていたことから浮かんできた疑問。
(つけっぱなしになってるオレのパソコンに、エスリンとして動いてる今のオレは映ってる? ラムさんとの会話は、テキストで表示されてる? )
これは、SFFの外とコンタクトを取れる可能性の問題。
大体、硫黄には、ついさっきまでパソコンの外、SFFの外にあった自分の体が、現在、どうなっているのかが分からない。意識だけがSFFの中に入って、体は転倒防止にしゃがんだまま、あるいは、その場で床に倒れて、意識の無い状態になってしまっているのか、それとも、体ごとSFFの中に入っているのか。
前者ならば、誰かにその抜け殻の体が見つかる前に急いで帰らなければ大騒ぎになるし、後者でも、遅くとも夕食の時間までに帰らなければ、母が心配して大騒ぎする。
(…とにかく、早く帰らないと……)
*
(…月……)
2階の各部屋ごとに分けられた小さなバルコニーに立ち、硫黄は夜空を見上げた。心地よい風が、髪を洗う。
(SFFの中でも、月って出るんだな……。知らなかった……)
硫黄は、ラムの家に泊めてもらっていた。
もう夕方だし、カヌレ村は森に囲まれている。夜の森は危険だから、と、怪我の治療後、ラムから、泊っていくよう勧められたのだ。
SFFの外の世界に帰るために、この先、自分がどうすべきなのか全く分からず、むやみやたらに動いても意味が無い上に、外に出れば、おそらく、また魔物に襲われて、身を守るために殺してしまうが、SFFの設定上、町や村の中には魔物が現れないため、村から出なければ、そのようなことにはならない。
安全な場所で、静かにキチンと考えてから行動するために、硫黄は、有難く、その申し出を受けたのだった。
硫黄が泊まると聞いて、アプリコットは、とても喜んだ。
硫黄が既に外から済ませていた、新規追加されたばかりのアプリコットの登場するクエスト名は「眠れる森の『少女』アプリコットを救え! 」。確かに画面上で見る分には、幼さは残るものの少女であったアプリコットだが、中に入って目の前で見てみると、完全に幼女。
幼女にとって、魔法少女は憧れの存在。それが自分の家にお泊りするとあっては、はしゃがないワケが無い。
夕食を共にし、一緒に入浴した後、ベッドに入った彼女の求めで、枕元でSFFでの自分の冒険譚を語り……癒された。
アプリコットも喜んでいたが、その明るい笑顔に、優しい温もりに、硫黄のほうも癒された。
しかし、それは一時的。その瞬間だけの夢。アプリコットが眠りに就いたことを確認後、彼女の寝室を出て、自分の寝室として貸してもらっていた2階の部屋へと移動した時には、すっかり覚めて、夕方の森の中でのプリドラゴンたちの断末魔が、足元に出来た血溜まりが、散らばる肉片が、よみがえってきた。
忘れられない。頭から離れない。この先、帰るために動くにあたって、どんなに頑張って避けても、きっと何度かは、また、こんな思いをするのだろうと思うと、気が重い。
いっそこのままカヌレ村から出ずに、SFF内で一生過ごしていいかも知れない。……外の世界は大騒ぎになるだろうけど、そんなのはすぐに治まるだろうし……。……そんな考えが頭を過ぎる。
その時、
「ピゲァァァァ! 」
森のほうから甲高い声。
(…この声は……)
プリドラゴンの声。プリドラゴンの断末魔。
声は1体分だったり数体分同時だったり微妙にズレたりしながら断続的に続き、硫黄は両の手で両耳を塞いだ。
誰か、おそらくプレイヤーが、プリドラゴンを狩っている。夜は魔物が凶暴になる……裏を返せば、魔物の出現率が上がって、レベル上げをするのに都合がよいのだ。しかも、今は経験値10倍中。皆、いつも以上に張り切っているはずだ。
耳を塞いでも聞こえ続ける断末魔。独特の臭いまで、風に運ばれてやって来る。森の中の惨状が目に浮かぶ。もう、血溜まりどころか辺り一面血の海で……。
硫黄はクラクラしてきた。吐き気もする。
(…ダメだ……)
大きく息を吐きつつ、バルコニーの手摺にもたれ俯く。
(こんな所で暮らせるワケがない……)
そこへ、
「エスリンさん? 」
右隣の部屋のバルコニーから、ラムの声が掛かる。
「眠れないのですか? 」
顔を上げれば、ラムが気遣うようにこちらを窺っていた。
「ラムさん……」
硫黄は、ラムさんに相談してみようか、と考えた。村長という立場の人だし、ゲームでもプレイヤーに重要なこと……元々は四次元バッグの入手法を伝える役、アプリコットのクエストが追加されてからはクエストマスターの役まで担っているような人物なのだから、聞けば何か分かるかも、と。
「実は私、ラムさんたちの暮らす、このSFFの世界の中に入ってしまったんです。それで、帰りたいんですけど、帰り方が分からなくて……」
硫黄の言葉に、ラムはキョトン。
硫黄は、ラムのその反応に、そう言えば、と思う。
(オレは、ここをSFFの中だって決めつけてたけど……)
まずは、そこから確認しなければ、と、言葉を重ねる。
「ここは、SFFの世界、ですよね? 」
返してラム、まだワケが分からないといった様子で、
「確かに、ここはSFFの中ですが……。『入ってしまった』とは? 望んでこちらに来られたのではないのですか? 『帰り方』など、ただ、来た道を辿って戻ればよいだけなのでは? 」
ああ、そうか……! と、硫黄は気づいた。
(ラムさんには、そもそもSFFがゲームじゃないから……って言うか、オレにとっても既にゲームじゃないけど……)
SFFをゲームとしてとらえていない以上、これ以上何を聞いても分からないかな? と思いつつ、硫黄、出来るだけ分かり易い言葉を選び、
「私たち人間族は、ここ、SFFの世界へ来るのに、普通は自分の分身を作って分身だけを来させて、自分は、普段自分の暮らしている世界にいながら、分身を遠隔操作してるんです。それが、どうしたワケか、自分自身が、突然、分身がSFFの世界へ来るのに通常踏む手順さえ踏まずに、それまで分身のいたはずの場所に来てしまっていて……。体ごと分身と入れ替わりでもしたのか、体だけはちゃんと本来自分のいるはずの世界にあって、意識だけが分身と重なっているのか、状態は分からないんですけど……」
「…そう、ですか……。それは、お困りですね……」
その口先だけのような返しが、ああ、伝わってないな、と感じた。話を信じる信じない以前に、呑み込めていない、と。
(まあ、当然だよな。仕方ない……)
だが、硫黄が本当に困っているのだということは感じ取れたようで、
「すみません。私ではお役に立てそうもございません」
申し訳なさげに、
「マカロンタウンのベリー姉妹をご存知ですよね? SFFの案内役である彼女たちなら、もしかしたら……」
「マカロンタウン」とは、ゲームとしてのSFFのをプレイする時の、最初の町。「ベリー姉妹」とは、中学生くらいの双子で、チュートリアルに付き合ってくれるNPC。
(…ベリー姉妹か……! そうだな、相談に乗ってもらえるかも! )
力を得、硫黄は、申し訳なさそうに控えめに硫黄を見つめるラムに、
「ありがとうございます、ラムさん! 朝になったら、早速、行ってみます! 」