幕間
人によっては不愉快な発言があります。ご了承ください。
「いやぁぁぁぁぁぁーーーー!! 融ちゃん! 融ちゃんーーー!!」
「ハハハハハハハハ!! やった! ついにやったぞ! これでもう目障りな奴は死んだ! 死んだんだーーー!! ハハハハハハハハハ!!」
ああどれほどこの時を待ったことか! 目障りだった日嗣の野郎が奈落の底へと落ちていく。あのクラスで一番の美少女の姫島といつも一緒にいる目障りな奴。クラスでも中心的な人物でクラスメイト(僕以外)からも慕われてたあいつ。対して僕はクラスでも日陰者、でも僕はあいつよりもずっと優れた人間だったんだ。まわりの連中がそれを全く理解できずにいただけだ。現にあいつは異世界に召喚されて無能扱い、逆に僕は【大賢者】なんて格好良くて強力な力を手に入れた。やっぱりあいつは俺よりも下の人間だったんだ! だから姫島の隣に居ていいのは僕であってあいつじゃない。あいつは奈落の底へ負け犬の遠吠え的なセリフと共に落っこちた。逆に俺はそれを見下ろす立場だ。なんて爽快なんだろう!
「ちょっと安倉君! これを解いて! 融ちゃんの所に、融ちゃんの所に行かせてよ!」
ったく、人が爽快な気分に浸ってるってのに融ちゃん融ちゃんって耳障りな。
「煩いよ。もうあいつは死んだんだ。さっさと忘れて僕の物になれよ」
「何言ってるのよ! あなたが融ちゃんを突き落としたんじゃない、この人殺し! 早く解いて! あなたの物になんて絶対にならない! 私は融ちゃんと一緒にいるんだから!」
「ちっホントに融ちゃん融ちゃんって煩いな。【サイレンス】」
姫島は突如声が出せなくなった事に驚き目を白黒させているが、すぐに犯人が俺だと分かると殺さんばかりの勢いで睨みつけてくる。
いいねー、美少女に睨まれるってのも中々に乙なもんだ。でも……。
「いいか? お前はこれから僕の物だ。嫌だって言っても変わらない。いやむしろ嫌がってくれたほうがいいな。だって嫌がるお前を無理矢理犯して犯して犯して犯して犯して犯して、僕無しじゃ生きられない様にするってのも最高だな」
「…………!!」
「いいなその絶対に屈しないって瞳。その瞳が快楽に溺れて僕を求めてくるのが楽しみだ。だけど今はダメだな、舌噛まれても面倒だ。【ディープスリープ】」
僕の魔法で姫島……いや愛梨は糸が切れた人形のように力なく崩れ落ちる。
これでいい。しばらく目覚める事は無いだろう。目が覚めた時既に体が開発されてたらどんな顔するだろうな……。っといかんいかんここでおっぱじめたいのは山々だがいつ魔物に襲われるかわからんとこで始めるわけにもいかないか。いいところで乱入されたら萎えるしな。
王城に戻ってきた僕達を城の人間は騒然とした顔で出迎えた。だってそうだろう? 勇者が大賢者に背負われて帰ってきたんだ、何かあったんじゃないかと疑うのは自然だと思う。まあ何かしたのは僕なんだけど。
「よくぞ無事戻ったヒミチ殿。何があったか聞かせてもらえるか? 愛梨殿が目覚めぬというのでな」
「はっ、我々がダンジョンを探索していたところ未知の強力な魔物と遭遇しました。恐ろしく強い魔物で我々は死を覚悟したのです。そしてその魔物が姫島……いえ、愛梨に襲い掛かったところを咄嗟に日嗣君が庇い魔物と共に奈落へと転落していきました。愛梨と日嗣君は幼い頃からの仲で日嗣君が奈落へと落ちていくのを見て自分も追いかけようとしたのです。咄嗟に私が魔法で束縛したのですが、愛梨は心のバランスが崩れかかっていたので私の魔法で昏睡させております」
「そうか、惜しい者を亡くしたものだ」
「仰るとおりでございます」
何が惜しい者を亡くしただ。お前だって日嗣の野郎を無能扱いしてたじゃないか。現に顔、黒い笑みが隠しきれてないぞ? まあきっと俺も同じ表情浮かべてるんだろうけど。あいつが居なくなって嬉しいのは俺も同じだからな。
「それでは私はこれにて、愛梨の様子も心配ですので」
「うむ、アイリ殿の事よろしく頼むぞ」
「はっ」
ああ、任せてくれよ。僕無しじゃ生きられない様にしてやるからさ。そしたら僕と愛梨の二人でこの国を乗っ取るのもいいかもな。僕達に勝てる奴なんて何処探してもこの国にはいないだろうし。
廊下を歩き僕は愛梨の眠っている部屋を目指す。途中女官達とすれ違い彼女達に愛想良くすると頬を染めて挨拶を返してくる。やっぱりクラスの奴等は僕凄さが分かってなかったんだな。やっぱりこっちの世界の方が僕をちゃんと評価してくれるからいいな。まあ唯一の欠点があるとすればマンガもゲームもラノベも無いって事ぐらいだけど……、これからは愛梨の体を好き放題にできるんだ、何の問題もないか。
そんな事を考えてると愛梨の部屋に辿り着いた。部屋の前には兵士が見張りとして立っているが、僕が「外してくれ」と言うとあっさりと去っていった。
兵士が完全に居なくなるのを確認すると僕は部屋に入る。もちろん鍵を閉めるのは忘れない。
部屋の中には天蓋付きの大きなベッドがあり、その中で愛梨が寝息を立てている。布団を掛けられてなお分かる愛梨の大きな胸、あれを今から僕の自由に出来ると思うと興奮が止まるところを知らない。
「ああ、愛梨。お前は今から僕の物だ。日嗣の奴のでもない僕の物だ……。ああ、可愛いよ。日本にいた時からどれだけこの時を夢見ていたことか」
寝ている愛梨の頬を撫でながら僕は舌を這わせる。僕と同じ人間の肌のはずなのに仄かな甘みがある気がした。それだけでも達してしまいそうなのを我慢しながら僕は掛けられている布団を剥ぐ。
布団の中には女官達が着替えさせたのだろう寝間着を纏った愛梨がいる。大きな胸は重力に逆らうようにその存在を主張し良く見れば頂点部分がぽっちりと膨らんでいた。
逸る気持ちを抑えながらたわわに実った果実に僕はゆっくりと手を伸ばす。
バチィ!!
「痛っ!?」
胸に触れようとした瞬間突如襲った強い痛みに僕は手を引っ込める。良くみると人差し指と中指が軽い火傷の様な状態になっている。
なんだ!? 何が起こったんだ!?
僕が困惑していると愛梨の体に変化が起こった。淡く光っているのだ。そして淡い光は徐々にその光度を増していき愛梨を包み込む。やがて光によって愛梨の姿は完全に見えなくなりまるで光で出来た繭に包まれているようだった。
恐る恐る繭に触れてみると、激しい痛みが僕の手を襲う。触れようとしてこれなのだ。無理矢理こじ開けようとしたら僕がどうなるのか分からない。
「くそがっ! 何でそこまでして僕を拒む! あいつは、日嗣の野郎はもう死んだんだぞ! お前に残されてるのは俺だけなのに……! くそっくそっくそぉ!!」
地団太を踏むが何も変わらない。
「どうかなさいましたか!」
「何でもない! とっとと失せろ!!」
「ヒッ、し、失礼致しました!」
くそ、むかつく! 何で僕の思い通りにならないんだ! ……いいだろう、こうなったら更にレベルを上げて強くなってやる。お前のなけなしの抵抗なんか嘲笑いながら壊せるようになってやる! そしたら愛梨、お前には僕を拒んだ事を一生後悔する様な目に合わせてやる! 所有物風情が持ち主を拒んだんだ、日本じゃ考えられないことたっぷりとして僕無しじゃ生きられない様に調教してやる。せいぜいその中で待ってるがいいさ!
次回から次章に移ります。
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