表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

三題噺

【三題噺】 負うもの! 追われるもの!

作者: 井鷹 冬樹

お久しぶりの三題噺です。


今回のお題はこちら


  【斧・告白・自転車】


の三つです。かなりの勢いで書いてますので、超展開です。

ですが、楽しんで頂ければ幸いでございます。

「待って~!」

「助けてくれ!!」


 追われる者。人に追い掛け回されるそんな人。


 大川巡査は『廃校で奇妙な集会が開かれている』との連絡を受けて、集会の開かれている山の廃校に向かったが、間違いなくその集会は大川の目にとってとんでもなかった。

 

 逆に追う者も焦っていた。こんな姿を警察官に見られたなんて。

 地方大学生の山下良子は、ホラー映画好きがあいまってサークルの仲間達と悪ふざけでホッケーマスク殺人鬼の格好をしていた。斧の形をしたプラスチック製の棒とおもちゃのホッケーマスク黒いレインコートをつけていた。

 

 そう。

 

 廃校で大川巡査の目にした光景は、殺人鬼の格好をした山下達。

 大川は両目で恐怖を感じた。

 


 大川巡査とホッケーマスクをつけた山下、互いに目と目があった瞬間に片方は恐怖心、もう片方は恥と焦燥感で心に傷を負った。

「うわあああああ~~」

 大川は急いで走り、自分の愛用している自転車に飛び乗った。

 山下は警察官に姿を見られた事に焦り、すぐに警官を追いかける。悪ふざけだった事を告白する為に……

「えっ!? うそっ!? 見られた!?」

「どこ行くの?」

 山下はサークル仲間をおいて、ただひたすら走る。 

 大川は一心不乱に自転車のペダルをこぐ。

「なんで~あんなのがいるんだ!? 恐怖だ~」

 だが、大川の恐怖は続く。

 後ろから猛スピードでホッケーマスクが追いかけてくるのだから。

「まって~!」

 山下は大川の後ろをスクーターで猛スピードで追いかけてくる。

「ぎゃあああ~~」

 大川はこぐ! とにかくこぐ! 恐怖心のせいで判断できなかった。

 山下も焦燥感のせいで判断が出来なかった。

「もう最悪~」

 次の瞬間だった。

 90度の急カーブ。大川の自転車はブレーキが利かないままスリップし、曲がれず横転した。

「うわっ!?」

 大川は地面に背中から叩きつけて倒れる。

 山下は前方の大川の姿が消えた事を知り、スクーターを停めた。

「えっ!? 何、どういう事?」

 山下は道路の見える辺り一面を見たが、大川の姿はない。

「今のは?」

 焦燥感は消えたが、山下の心には、新たに恐怖感が芽生えた。

 どうして大川が消えたのか? その理由は簡単。大川がカーブでこける前に抜かしていたからである。


 ある村で2つの都市伝説がある。一つは、ホッケーマスクの殺人鬼がスクーターでひたすら追いかけて来る事。もう一つは同じ村にある道の90度の急カーブで人が消える事である。



                     END

いかがでしたでしょうか。

久しぶりの三題噺でしたので、少々不安もありましたが、なんとかけたので良かったです。

 

読んでいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] お題を三つ、うまく捻じ込みましたね。 捻じ込んだという印象があります。 [気になる点] 空白行を使うと良いと思います。 場面転換などには空白行が無言で報せてくれると思います。 [一言] つ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ