どうしようもない馬鹿のお前のために
いつかどこかで聞いたような言葉。
「世界の全てを敵にしたとしても、俺はお前だけを守る」
お前にはこの言葉の意味が分かるだろうか。
この言葉は、覚悟の言葉だ。
お前にはきっとわからない。
お前には何の覚悟もない。
どうしようもない馬鹿なお前は、どうしようもなく馬鹿で間違っている。
「誰に対しても親切であれ」
「人を傷つけてはいけない」
「正直で誠実な人が正しい」
これは、悪人を守るための言葉だ。
本来、悪人なんか無視してかまわない。
彼らが大金を得たとしても、一切相手にしなかったらどうなると思う。
間違った手段で金を手に入れようとは思わなくなるはずだ。
お前の大切な人が襲われそうなときに、慌てて警察に連絡しようとしていてはいけない。
暴漢を後ろから鉄パイプか何かでぶん殴れ。
人は死ぬんだ。貞操を傷つけられても心が死ぬんだ。躊躇なく守るんだ。
目を潰せ、急所を潰せ。
ずるい人間が、傷つけられないように、だました人間が騙し返されないように。
世界はお前に誠実であるように言い続ける。
まるで洗脳のように、映画もドラマも漫画も、正しい英雄たちが活躍している。
あれは、ただのお話だ。
真に受けるお前がまぬけなんだ。
現実を見ろ。
何の罪がない人が、何故か無罪放免された犯罪者どもに、犯され殺されている。
お前は主人公のように、何かの力を持った人間じゃない。
特別でも何でもない。
奇跡が起こって、何もかもを救ってくれたりもしない。
「自分が大切に思う人だけに親切であれ」
「人を傷つけることを恐れてはいけない」
「不誠実で嘘つきで暴力的であっても、愛する人を守るものが愛される」
むやみに暴れろと言っているわけじゃない。
正しいとされていることを無暗に信じて、考えることをやめるな。
「暴力はよくないので、なぶられているに抵抗しませんでした」
そんなことをお前は納得できるのか。
お前と、お前の愛する人の命は一つしかなくて
人生は一度きりでやり直すことができない。
震える手足で構わない。
せめて、戦って死ね。




