恋愛フラグが回収できないヒロインの学園ラブコメ!
めっちゃノリで書いてたら楽しかった。
私の名前は堀本友花!高校2年生になった私は、分け合って、都会に住むことになったの!
今まで田舎の小中高一貫制の学校だったけど、遂に都会の高校に行ける!
新しい学園生活を送ることになった堀本友花は浮かれていた。寝る前のタイマーを仕掛け忘れ、投稿初日から遅れそうになるぐらいには……。
「やっばーーい!」
布団から飛び起きた私はすぐにシャツとスカートを手に取り、着替え始める。
「投稿初日から遅刻とか印象悪すぎ!急がないと!!!」
そして、テーブルに置かれてるパンを咥えると「行ってきまーす!」と言い残し、髪も整えずに外に出た。
「遅刻、遅刻〜!」
パンを咥えながら走る姿は、ラブコメヒロインのようだった。そして堀本友花は十字路に差し掛かった瞬間一つの思考がよぎる。
(この角で(新しい)同級生のイケメンとぶつかるんじゃね?)
そう、この状況は古くに流行り、今ではマジで見かけない、角でぶつかった人運命系という王道な状況にすごく似ていた。
(私が今走っていて十字路の角に行くまであと、2.86秒と言ったところ。そして、この角の先にイケメン男子が走っていて、ちょうど激突したら、それはもう運命!でも、こっちにくるなら学校からは逆方向で…。)
意味のなさない0.2秒の思考展開。まさに神業。
勢いをつけ、角に出た瞬間見えた眺めは…。
大量(?)のお相撲さん。
「ヒェ!!!」
思わず変な声が出てしまう光景に圧巻されたが、私はそのままお相撲さんの渦に飲まれ、初日から遅刻した。
(飛んだ災難だったよー。やっとで学校につけたけども)
その瞬間「入っていいぞ」と担任の声が聞こえ、私は扉をあける。
「2年からここで住むことになりました。堀本友花です。よろしくお願いします!」
私の自己紹介に拍手が起こる。
転校自体は心配していたが、みんな優しそうで充実した日々が送れそうだ。
「それじゃー、堀本は風見のよこの先に座ってくれ」
先生がそういうと、後ろの席の1人の男の子が手を挙げ、こちらに手招きする。
(うわーー!すごいイケメン!正直超タイプかも!)
クール系そうな外見でありながらも、明るい爽やかな笑顔と茶色の髪はとても輝いて見えた。
「堀本さん、よろしくね。」
私はその風見(?)くんの横に座り、挨拶を交わす。
「風見は休み時間に学校の案内をしてやれ。」
そうして、私の”ちょっと”変な学園生活が幕を開けた。
【恋愛フラグ】
恋愛フラグとは、そのものが恋に落ちる伏線。後の展開で恋に落ちる前振りなどを指すフラグの種類である。
堀本友花は今、パン咥えて遅刻遅刻してたら、お相撲さんと出会い、恋愛フラグは失敗。計画していた同級生とぶつかるハプニングは起こらなかった。(なにしてんだ。)
(でも、隣のイケメンの宮嶋風見くんと一緒に学校案内ってあの恋愛フラグがあるんじゃないの〜!!!)
恋愛脳の堀本は浮かれていた。これが転校初日かというぐらいには浮かれていた。
堀本の言う恋愛フラグそれは、【体育館の倉庫外鍵で鍵閉まっちゃったから出られなーい!】だ。
冷静に考えて、外鍵でしか開けれないのは設計としてどうかと思うし、学校案内で体育館倉庫に入るかと言われたら100%入らないが、そこは小5まで小テスト全部100点だったことをいまだに自慢している堀本。簡単な策を用意しているらしい。
「ここが音楽室で、あそこは美術室だよ」
色んな話をしながら徐々に仲も良くなっていき、順調に案内が進んでいく、2人。そして、本題であり、目玉である体育館へと足を運んだ。
「ここが体育館だよ。」
「すご!でっかーい!」
普通に体育館見てたら沸かない感想だが、田舎住みだった堀本にとっては、クソデカかった。
「堀本さんどこか行きたい?」
恐らくこの発言は体育館の奥にある明らか謎の邪霊でも封印してそうな扉への誘導だろうが、理解しつつも、回答をわざと外す。
「私。体育館倉庫に行きたーい!」
一瞬風見くんは驚いた顔をしたが、すぐに立て直し、
「じゃあ、見に行こうか。」と笑顔で言った。
堀本の策はこうだ。
体育館倉庫が外鍵の場合。すぐさま鍵に糸をひっかけ。内から引っ張ることにより、扉が閉まるようにする。
内鍵の場合。もうどうなってもいいの精神で、ありったけをドアノブに捧げ、破壊する。
そして、その後は倉庫の中で楽しく会話して、仲を深める&授業をサボると言うに段重ねの策。絶対に真似しては行けない悪い高校生の鏡だった。
そして、倉庫の扉が見えた瞬間に察した。
ここはスライド式のドアであり、鍵がない。
当たり前だ。ドアノブのある倉庫を未だかつて見たことがない。私は諦めながら、倉庫の中に入った。その時、「バン!!!」ものすごい音が響く。すると扉は閉まっており、風見くんは外側におり、私は1人締め出された。
「えっ!えっ!なに!」
「堀本さんほんとにごめん!扉の前にあった冷蔵庫が扉と衝突して開かなくなっちゃった!」
なんで冷蔵庫があるんだよと言うツッコミは置いといて、私は普通にこの状況に焦っていた。
「安心して!堀本さん!僕が助ける!」
「風見くん…!」私の脳内で感動系の音楽が再生し出した
そして、1分後扉が開くとそこには風見くん……。ではない筋肉マッチョが立っていた。
「誰ーーー!」
そのものすごい筋肉マッチョに驚き、私はまもなく気絶した………。
恋愛フラグ:失敗
小説化目指して頑張ってます。