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転生先は海のど真ん中!? もふ強魔獣とイケオジに育てられた幼女は、今日も無意識に無双する  作者: ありぽん


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83話 やらかしました、でも……

『ほいっ! ほいっ!』


『ほいなのっ! ほいなのっ!』


「ほいほいっ!!」


 次々とお土産を投げていく、私とポル君とチーちゃん。どれくらい経ったかな。結構な勢いでお土産を投げてるから、思ったよりも時間はかからずに、カゴの中のお土産は、残り3分の1にまで減ったよ。


 だけど初めての動きに、訓練とは違った感じの疲れを感じていて、だんだんとお土産を投げるスピードが落ちてきちゃったんだ。その証拠に、ポル君とチーちゃんのお土産はあと少しで終わりだし、グレイスとポッカの方も、あと少しで終わりで、私だけ遅れてる。


『リア、がんばる!! おわったらてつだう!!』


『てつだうなの!!』


「うん!!」


 そしてさらに10分後。ポル君たちの、お土産投げが終わりそうになったころ、空から聞こえてきた楽しそうな声に。私は魚魔獣たちが交代している間に、空を見上げたんだ。


 楽しそうな声を挙げていたのはポッカ。いつのまにかお土産を投げていた場所から、空に移動していて。そこで宙返りをしたり、空中でフィギュアスケート選手のように、クルクル回ったりしながら、魚魔獣にお土産を投げていたんだ。


 しかも投げるのも、普通に投げるんじゃなくて、爪の上でクルクル回してから投げるとか。しっぽの先でクルクル回転させ、ポンポンとバウンドさせたあとに投げるとか、いろいろと投げ方を変えていて。


 それを見たポル君とチーちゃんは、一旦お土産投げをストップして拍手。魚魔獣たちも拍手していたよ。もちろん私もね。


 ただ、その拍手したのが悪かった。私はみんなにお土産を投げているうちに、少しずつ前に出ちゃっていたみたいで。


 そのままの格好で、そのままお土産を投げていれば良かったんだけど。声を聞いて振り返り、しかも思い切り拍手をしたもんだから、こう体がさらに海の方へ行っちゃったみたいで。


 ええ、やりましたとも。ケロケロが作ってくれた縁から足を踏み外し、思いきり海へ遠ちゃったんだ。


 ドボーンッ!! ってね。


『リア!?』


『りあ!?』


『りあなの!?』


 落ちた瞬間、みんなの声が聞こえたけど私はそれどころじゃゃなく。思いきり体を動かして、海から上がろうとしたよ。


 そうしたら、私からお土産を貰おうと並んでいた魚魔獣たちが、私の下へ泳いできてくれて、私を支えて海から上へあげてくれようとしたの。と、それと同時にグレイスとポル君が、私の所へきてくれて。


『リア、大丈夫ですか!?』


『りあ、だいじょぶ!?』


「うん!! だじょぶ!! ……ありぇ?」


 なんかいつもと違う?


『ああ、ちゃんと貝殻は機能していますね。呼吸に問題はないようですし、きちんと話しもできている』


 ああ!! 私は貝殻を見た。普段つけている時と、なんら変わらない貝殻。でも私はケロケロとグレイスに手伝ってもらわなくても、しっかりと海の中で呼吸ができていて、話しもできていたんだ。


「うみのなかでも、おはなちできりゅね」


『ええ、話しができるものと、できないものがあるんですよ。今回買った物は全てできる物なので、安心して話してくださいね』


『りあ、うみのなかでもおはなし、うれしいねぇ』


「うん!!」


『およげるようになったらかんぺき。ふへへ、うれしいなぁ』


 そう言いながら、嬉しそうに泳ぐポル君。その時上の方でチャプンと音がして、チーちゃんが顔だけ潜らせて、私たちの方を見てきたよ。


『りあ、だいじょぶなの?』


「うん! だいじょぶ!!」


『おや、あなたは海の中でも平気なのですね』


『うん! おにいちゃん、およげるなの。でもほかのなかまは、およげなかったなの。それで、こんどりあといっしょに、ちーちゃんもおよげるように、れんしゅうするなの!』


『そうですか。では私もお教えしましょうね。…*なるほど、ポッカも泳げると。それはそれは』


 今、グレイスはチーちゃんに、あなたは海の中でも平気なのですね、って言ったよね。この言い方だと、グレイスは泳げないと思っていたってこと? それにポッカに対する反応も。やっぱりワイバーンって、普通は泳げないのかな?


「ぐれいしゅ、ちーちゃん、まだおよげない。でも、ぽっかはおよげりゅ。まじゅはみんなおよげりゅ?」


『いいえ、泳げる魔獣と泳げない魔獣がいますよ。ワイバーンは泳げない方の魔獣です。ですが稀に、ポッカやチーのように泳げる者もいる。そのせいで人間たちに狙われる魔獣も。ですが私たちは家族ですからね。皆が泳げるとなると、できる事、行ける場所が増えるので良かったです』


『あのね、うみになかであそぶの、いっぱいある。だからはやく、およぐれんしゅうして、いっ~ぱいあそぼう!! うみになかで、すなあそびもできる!』


「ほんとなの!? うれしいなの!!」


 砂遊び? 海の中で? 本当にそんな事できるの?


『そうですね、砂遊びもできますね。ですがとりあえず、今日はお土産を渡さなければ。みなさん、リアを支えていただきありがとうございます。さぁ、ケロケロへ戻りますよ』


「ありがちょ!」


 グレイスが私を支えてくれている、魚魔獣たちにお礼を言って、私もお礼を言って。そのまま魚魔獣に、海面まで上げてもらったよ。


 すぐに近づいてくる海面。ただその途中で、ちょっとだけ下を見た私。その時だった。下の方に人がいるのが見えて、私は慌てて目を擦ったよ。そうしてもう1度同じ場所を見ると、人の姿はなく。


 見間違い? でも、とっても綺麗なお姉さんと小さな男の子が、いたように見えたんだよね。……もしかして幽霊?


 私は顔をブンブン振る。まさかまさか、幽霊なんているわけないよね。やっぱり見間違いだったんだよ。さっ、戻ったら、最後のお土産投げ頑張ろう!!

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