43話 盛りだくさんの1日は興奮しっぱなしで終了
「ふおぉぉぉ!!」
『ふにゃほおぉぉぉ!!』
『お前のその声は何だ』
『ほら、2人ともはしたないですよ。ジャンプしない、それにテーブルに乗ろうとしない』
ごめんなさい。ジャンプしました。でも、こんな豪華な料理見たことなかったからさ、思わず飛び跳ねちゃったんだよ。落ち着け、私はちびっ子だけど中身は大人……のはず。ポル君は人型のケロケロが、ポル君がテーブルに乗らないように確保した。
豪華な調理にケロケロの人型と、いろいろ一気にきたけれど、その前にもいろいろとあって。
まず、お屋敷内の案内のことから。ランドルフさんに、お屋敷の中を簡単に案内してもらい、何か気になることがあれば、その場で聞いていたんだけど。
さっきの部屋の探検の続きって感じになって、ポル君が今日何度目かの興奮状態になった。まぁ、私もそれなりには……。
なにしろこんな豪邸は初めてだからさ、感動しないわけもなく。しかも来た時は、すぐに応接室に行ったから、詳しく見る暇なんかなくて。改めて案内されたら、興味の湧くものばかりで、何度も質問しちゃったよ。
ポル君なんて、ランドルフさんの頭から離れないで、私以上に質問してたし。ランドルフさんは大変だったと思う。でも、私たちの質問に全て答えてくれたランドルフさん。うん、本当にありがとうございました。
そうして案内が終わる頃、メイドさんが部屋の準備ができたと呼びに来て、私たちはそのまま客室へ。そうして客室に入った途端、またまた感動が待っていたんだ。
簡単に言えば、超豪華なスイートルームってところかな。地球で暮らしていた頃は、こんな豪華な部屋とはまるで縁のない生活をしていたのに。まさか異世界に来て早々、こんな豪華な部屋に泊まれるなんて、思ってもみなかった。
そしてここでもまた、大はしゃぎだったポル君……だけじゃなくて私もね。自分では、少しでも大人しく、を心がけようとしていたんだけど。後からケロケロとグレイスに、ポルと同じはしゃいでいただろうって言われたんだ。心がけていただけで、かなりはしゃいでいたらしい。
そして現在。部屋に夕食が運ばれてきたんだけど、今日何度目か分からない感動と興奮状態になった。テレビ越しに見た、どこかの豪華な晩餐会のような料理が、次々と運び込まれてきたんだ。まさか本当に、こんな豪華な食事があるなんて。
「本当でしたらベルナード様も、共に食事をとおっしゃっていたのですが。なにぶんまだ軍議が続いておりまして。よろしければ明日もこちらにお泊まりいただき、改めてお食事をと」
『何だ、あいつらのために、こんなに話し合いが伸びているのか』
『そういえば人間はよく、話し合いが長くなりますよね。時々共にしていた冒険者たちも、何故そんなに話し合うのかと、不思議に思っていたんですよ』
『ああ。そんな話してる暇があるなら、さっさと倒してしまえばい良いだろうとな。それで俺とこいつで、いつも途中で抜けて相手を討伐しにいっていた。時間がもったいなかったからな」
『まぁ、別に急いでいるわけではありませんし。泊まらせてもらえるなら』
『そうだな』
「では、そのようにベルナード様にお伝えいたします」
ランドルフさん、少しだけ何ともいえない顔で笑っていたよ。
まぁ、そうなるよね。ケロケロとグレイスなら作戦とかなくても、そしてどんなに強い魔獣や人でも、ササッと片付けちゃうかもしれないけど。普通の人たちはそうもいかない。
相手が強いなら、それ相応の作戦を立てて相手に挑まないと、自分が返り討ちにされる可能性もあるんだから。
『よし、みんな席についたな。ポル、これ以上暴れるんじゃないぞ』
『そうですよ、せっかくご用意していただいた食事なんですから、きちんと食べなくては』
『は~い』
『リアは俺と一緒だ』
私はケロケロの隣に座って、みんなで夕食を食べ始めた。初めての豪華料理に、ケロケロがいろいろと説明してくれる。
そして今のケロケロだけど……。ついに人型になりました。実はさっきまで、魔獣姿のままだったんだよ。その姿の方が動きやすいとか言ってさ。お屋敷の中なんだから、人の姿の方が動き安いと思うんだけど、本人はそうじゃないみたい。
階段を立ち上がって上った時は、さすがに驚いたし。ところどころ低い階段があって、そこをね、立ち上がって上ったの。思わずガン見しちゃったよね。だって亀の2本足? 階段上りだよ? 驚かない方が無理でしょう。
そんな亀とは思えない動きをしたケロケロだけど。人の姿のケロケロは……。ベルナードさん同様イケおじだった。髪の毛はオールバックパーマで、ガタイが良く、服装もケロケロに似合う、格好いい冒険者の洋服で、ビシッと決めていた。
これでイケおじは何に人目だ? やっぱりこの世界にはイケおじが多いのか? これは街を歩くとき、しっかりと確認する必要がありそうだ。
そうして、ゆっくり食事をした私たち。食事が終わって、これで今日はもう、興奮することはないと思っていたけど。まだ興奮するものが残っていた。なんとこのお屋敷には、立派なお風呂があったの。いやお風呂じゃない、私にしてみれば、豪華な大浴場で。
これに私とポル君が興奮しないわけなく。そこでまたはしゃぎ過ぎて、ケロケロたちに怒られたっていうね。
でも、子供の頃には許されることが多い、お風呂で泳ぐという遊びをさせてもらえて楽しかった。最後少しのぼせて、また怒られたけど……。
でもこんな素晴らしい経験ができて、これからの魔獣たちと人との戦闘は、しっかり訓練ができそうだ。




