37話 あっさり終わった確認作業、後は待つだけ?
私たちが嘘をついているか。結果から先に言うと、何も問題なく、私たちは嘘を付いていないって証明されたよ。
まず嘘を調べるために、簡単な質問を私たちにしたベルナードさん。今、ポル君が食べているものはクッキーか? ポル君と友達のなったのはミストクラブか? 私の名前は私が考えたものか? って感じの簡単な質問ね。
それで、嘘を調べる道具がちゃんと作動したから、そのまま本題の質問にはいって、嘘発見の道具は全て青色に光ったから。私たちが本当のことを言っている、と証明されたんだ。
なんか、最初はドキドキしていたけど、終わってみたらあっさりしたものだったよ。まぁ、ちょっとした問題も起きたけど。
ポル君が、嘘発見の道具を気に入っちゃって。ケロケロやグレイス、私が質問に答えている途中で、ポル君が勝手にその質問に答えて。嘘発見の道具の光る色を、コロコロ変えたんだよ。
それで当たり前に、ケロケロとグレイスに怒られて。ケロケロがポル君とミストクラブを、結界の中に閉じ込めちゃったんだ。
別にミストクラブは悪くなかったんだけど、ポル君だけだと結界の中で暴れて、結局煩くなるかもしれないからってね。ミストクラブには後で、特別に魚をあげることになったよ。
と、こうして、ちょっと問題は起きたものの、しっかり私たちのことが証明された後。私はポル君達と一緒に、隣の部屋へ移動したんだ。
ほら、他にも確認することがあるって言っていたでしょう? それからベルナードさんが、私のことを調べ終わった後は、大人の話し合いだから、私は遊んでいて良いって。それで隣の部屋へ移動して、遊んで待つことになったんだ。
一体何の話しをするのか、ちょっと気になったけど、今の私は2歳だからね。難しい話しは分からないと思われてるだろうし。後はケロケロとグレイスに任せることにした。
『りあ。これはなにかなぁ』
「これは……、なんだりょね?」
『これは誰かを呼ぶときに使うものですよ。このベルを鳴らしても、誰も来ない時に、これを使うのです』
部屋の中を探検することにした私たち。さすが異世界と言うべきか、知らない物がたくさん置いてあって。ポル君に聞かれても何も答えられず。その代わりに、一緒にいてくれるランドルフさんが答えてくれる感じなんだ。
今ポル君が聞いたのは、綺麗に半分に割れている石?
「これを見てください」
ランドルフさんがそこから出したのか、私の手のひらサイズの石を私たちに見せてきた。
「この石に魔力を流すと……、このように光ります」
ランドルフさんの言う通り、石が黄色に光り、少しすると光は消えたよ。
「良いですか、では次にこの石を割ってみますね」
今度は風の魔法で、ササッと石を半分に割ったランドルフさん。そして片方の石に魔力を流すと、さっきみたいに石が光って……。そうしたら不思議なことに、魔力を流していないもう片方の石も、同じように光り始めたんだ。
「このように、片方を光らせればもう片方も光ります。少し離れていても、ちゃんと光るのですよ。ですから……」
この石、屋敷内、端から端まで話したとしても、余裕で光るんだって。だから片方を各部屋に置いて、もう片方を使用人さんたちの部屋に置いておけば。もしベルに気づいてもらえなかった時でも、この石を光らせれば、すぐに使用人さんが気づいて、部屋に来てくれるの。
しかも石の色はそれぞれ違うから、どの部屋にどの色の石を置いたかを覚えておけば、どこからの呼び出しかもすぐに分かるって。
じゃあ最初からベルじゃなくて、石で良いんじゃないの? って思って聞いてみたら。お屋敷は広いでしょう? もしも何か緊急事態があったら? 緊急事態じゃなくても、毎回遠くの部屋から来ていたら、呼んでいる人を待たせることに。
だからそういう事がなるべくないよう、ベルを置いておけば。ベルの音が聞こえる範囲なら、ほとんど待たせずの誰かが来られるから、両方用意してあるんだって。
侯爵家に来るお客さんとか関係者の人って、それなりに立場のある人たちのはずだし、そういう人を待たせるのは、やっぱり良くないって感じかな?
『おもしろいねぇ』
「ではこの石は、リア様とポル様に差し上げますね。屋敷で使うには少々小さすぎて、使うことはありませんので。お二人にはちょうどよろしいかと」
え? もらって良いの?
『さしあげる?』
「ぷれじぇんちょだって」
『ぷれぜんと!! ありがとござます!!』
ササッとお礼を言って石を貰うポル君。私も興味があったから、貰えるのは嬉しい。お礼を言って、私も石を貰ったよ。後でゆっくりやってみよう。ポル君の気が済んだら……。
ポル君がピカピカ点滅させるから、私が今魔力を流したところで、どっちが石を光らせえてるか分からないだろうからね。
こうして私たちがいろいろ教えてもらっているうちに、ケロケロとグレイスたちの話しは進んでいったんだ。
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「おいおい、それは本当か!?」
『ああ、お前たちなら信用できると思い話したんだ。とういうかそれをやると、バレる可能性があるからな。先に言っておいた方が良いだろう』
『私たちは偽造できますが、リアはまだそんなことできませんからね』
「まさか、本当に……」
『人間や他の種族の中では、あれは特別な存在なのだろう? それのせいで、何度か争いも起こっているはずだ』
「あ、ああ」
『リアがその争いの中心にならないよう、リアが傷つくことがないよう、他の者に知られない方が良いでしょう』
『まぁ、これまでいろいろ話しをしてきたが。これに関してもしも、お前たちがリアに何かすると言うのなら、すぐに我々はここから去るだけのこと』
『我々を引き離そうとするのならば、この街を消しても良いですしね』
「ま、待て待て。俺たちはそんなことはしない! そうだろうアーセリオ!?」
「も、もちろんです!!」
「ただな、まさかここでそんな重要な事を聞くとは……。リアは本当に神の愛し子なのか?」




