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転生先は海のど真ん中!? もふ強魔獣とイケオジに育てられた幼女は、今日も無意識に無双する  作者: ありぽん


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27話 スプラッシュスライムとクラーケンと騒ぐベルナードさん

 なになになに! 何がどうしたの!? 


「おかしいだろう!」


 のベルナードさんの大きな声と共に、沖で起きた大きな水飛沫に、私もポル君もどっちを気にしたら良いのか分からず。ただ、せっかく倒したスプラッシュスライムのプルプルした素材を、とりあえず集めるっていう、辺な行動をしてしまった。


「って今度は何だ!? ランドルフ!!」


「クラーケンです!! 近くにいた船が一隻やられそうになりましたが、結界を張って無事です!!」


 何ですと!? クラーケンですと!? 私は急いで波飛沫が立った方を見たよ。だってクラーケンも、ライトノベルによく出てくる魔獣だから見てみたくて。


「その船は!?」


「現在、港へ向けて移動中! クラーケンはその場から動いていません!」


 え~、どこにいるの? 見えてる? なんか何かがチラチラ見えてはいるんだけど。もしかして私たちを見つけたの、ランドルフさんだった? 

 ほら遠くまで見ることができる、ファーサイトっていう魔法があるって言ったでしょう。どう考えても普通の人が、あんな遠くのものをしっかり見る事なんてできないもん。


 そんなことを考えていたら、ケロケロとグレイス、そしてベルナードさんとランドルフさん、みんなが私とポル君の所へ集まってきたよ。


「船を呼べるか!?」


「はい、すぐに!」


 ランドルフさんが手を挙げると、手のひらに小さな火花がぱちぱちと散る丸い光の玉が現れ、それがすぐに空へと飛び上がり。続けて、パンッ、パンッと大きな音を立てながら、まるで花火のように火花が散った。


 それからすぐに、さっきまで私たちが乗っていた船から同じように、花火のような物が上がったよ。


「よし、すぐにくるな」


 今のが船を呼ぶ合図だったみたい。


「おい! お前たちはここで待っていろ! 俺たちはちょっとあいつを討伐してくる!!」


『うむ。久しぶりに見たな』


『そうですね。最近はさっぱりでしたから』


「それと、後で戻ってきたら、リアのことで聞きたいことがある」


『ん? まだあるのか?』


『もうリアのことは説明しましたが?』


「今の、スプラッシュスライムを倒したことで話しがあるんだよ! どう考えてもおかしいからな」


 ん? スプラッシュスライム? 何かあった? 私とポル君は、いつも通りスプラッシュスライムを倒しただけだけど。まぁ、少し振りは遅かったかもしれないけどさ。


 何だろうと思いながらも、私はどうにかクラーケンの姿を見ようと、どんどんも海の方へ近づいちゃったよ。


『リア、あまり海に近づいてはいけませんよ』


『もしかしたらあいつの攻撃が、こっちにくるかもしれないからな』


「あ~い」


 言われてすぐに戻る私。


「どうにも危ないな……。そうだな、もう少し向こう、大きな木があるだろう。あそこまで下がって待っていろ」


『そこまでしなくても良いだろう』


「はぁ、お前たち、海に暮らしているま……人間なんじゃないのか? ならあれがどれほど危険か、知っているだろう」


 ベルナードさん、魔獣と言いかけて、人間って言い直してくれたよ。ランドルフさんに話していなかったから。ただ……、うん。別にね。あのくらいの魔獣なら、私たちが住んでいる海の中に時々いるし。ケロケロたちが居てくれるから、別に問題なしね。なんて思ったよ。


 ただ、この時の私は、この世界に来てからずっとケロケロたちとずっと一緒にいて、ケロケロたちの基準で魔獣を見ていたから。いろいろと魔獣に対する印象が、おかしくなってたんだと思う。


 後で詳しくクラーケンについて聞いた時、あれ? クラーケンって、そんなに危険な魔獣なの? って考えることになっちゃったの。


「くりゃーけん、みえない」


『あし、ピロピロしない?』

 

『今はまた潜りましたね。次はあの辺から出てくるんじゃないでしょうか』


 グレイスが指差した方をみる。すると数秒後、そこで水飛沫が上がった。だけどまた遠くて、クラーケンはよく分からなくて。


 ただ、それを繰り返すうちに、だんだんとクラーケンがこちらへ寄ってきて、数分後にようやくクラーケンの足だか手だかが見えたんだ。私は初めてクラーケンを見られて、ポル君は足のピロピロ揺れるところが見られて、2人で拍手しる。


「おい、リア。今は拍手してる場合じゃないぞ。クラーケンはとても危険な魔獣なんだ。これから討伐するにしても、港から遠ざけるにしても。その途中で、誰かが死ぬかもしれないんだ。……2歳じゃ死は、まだ分からないか」


「ん? でも、しゅぐにたおしぇりゅでしょ?」


「いやいや、そんな簡単な話じゃない。これからどれだけの被害が出て、どれだけ時間がかかるか……」


 ん? そうなの? んん? クラーケンを見ながら考える私。と、今度はポル君が叫んだよ。


「りあ!! たいへん!! ぷるんぷるんがいっぱいきた!!」


『ああ、クラーケンから逃げてきたようですね』


『ぷるんぷるんふやす! みにょおぉぉぉっ!!』


 嬉しい時の雄叫びを、気合を入れる時にもするポル君。どうやたらクラーケンから逃げてきたスプラッシュスライムが、どんどん海から上がってきたんだ。これはスライムのプルプル素材を集めるしかないでしょう!!


「ぽりゅくん! やりゅ!!」


『うん!!』


『量が多いですからね。私も一緒にやりましょう』


「お前たちはこんな時に何を言っているんだ。というか、それについて、リアのことを聞きたくてだな。いや、先にあっちをどうにかしないと」


『あれやこれやと、何を言っているんだ? 大体お前たちこそ、何をそんなに慌てている。ただのクラーケンではないか』


「ただのって、クラーケンだぞ、クラーケン!! ただのって、ずいぶん弱そうな言い方をするな。さっきも言っただろう、どれだけ犠牲が出るかって! お前達も海に住んでいて分からないのか!?」


『だから。ただのクラーケンだと言っている』


「はぁ?」


『ああ、そういえば、人間は簡単にクラーケンを倒せないと、聞いたことがあったような、ないような』


『そうだったか?』


『ギルドで聞いた気もします』


『だから海にいる者たちも、この者たちも慌てているのか』


『おそらくそうかと』


『そうか。人間はあれはダメなのか……。おい、あれがどうにかならんと、さっきの話しの続きはできないんだな?」


「ああ、そうだ」


『分かった。なら俺があいつをやってやろう』


「は?」


『だが、俺がここでやるのはな。なるべくこれは人には見せん方が良い』


『なら、あそこの木々に隠れてやるのはどうですか?』


『なるほど、あそこなら大丈夫そうだな。よし、では行ってくる』


 そう言って、向こうへ向かおうとするケロケロ。私とポル君は行ってらっしゃいをしたよ。


「いってらっちゃうい!!」


『ぼくたちは、そのあいだに、ぷるんぷるん!』


「だから、いってらっしゃいを言っている場合じゃないし、スライムにかまっている場合じゃないんだろ!!」

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