24話 冒険者もドラゴンもポル君のためだった?
ケロケロとグレイスが話したこと。今回この街へきた目的と、私をどうするつもりだっていう質問は、後で答えるってことで。まぁ、私の剣を作るのと、本当に買い物しに来ただけだしね。
だからまずは、冒険者になった理由とか、クリスタルドラゴン討伐について、ケロケロたちは話したんだ。
ベルナードさんじゃないけど、私も興味があったらから、、ちょっとワクワクしながら聞いたよ。だって、冒険者だよ? わざわざ魔獣のケロケロ達が冒険者になるなんて、どんな理由があるのか気になるでしょう?
だけど、楽しみに聞いた話は……。うん、なんていうか。冒険者になった理由も、ドラゴンを倒した理由も、大したものじゃなかったよ。
まず冒険者になった理由は、ポル君のぬいぐるみのためだった。1年半前、初めてポル君を街へ連れてきたケロケロたち。
その時ポル君が、あるぬいぐるみを凄く気に入って。最初はあれは持って帰れないと言ったんだけど、あまりの欲しさに、ポル君はギャン泣きだったらしい。
そのため、そのぬいぐるみを手に入れようとしたケロケロたち。だけどこの時のケロケロたちは、人間が何かを出して、物を得ていたのは知っていたけど、お金の存在をよく分かっておらず。
そのためぬいぐるみを手に入れようとしたら、お金がないならダメに決まっているだろうと、お店の人に追い返されて。
その後、あまりにしょげているポル君のために、ケロケロたちは知り合いの魔獣に相談。その魔獣は人の世界で長く生きているらしく。この魔獣にケロケロたちは、人間たちの中で生きるための最低の知識を、ケロケロたちに教えてもら事に。
ケロケロたちは、勉強開始からひと月くらいで、最低限のことは覚えたみたい。凄いよね、ひと月だよ? 私は約3ヶ月、まだまだぜんぜんこの世界のことを知らないのに。
そうしていろいろ教えてくれた魔獣は。最低限の勉強が終わると、今度は手っ取り早くお金を稼ぐ方法を、ケロケロたちに教えてくれたんだ。
そう、それが冒険者になって、お金を稼ぐ方法だったの。
2人ならすぐにお金を稼げるだろうと、登録の手伝いまでしてくれた魔獣。冒険者の登録は自己申告で、質問が書かれた紙に自分で答えを書き、それを冒険者ギルドの受付に提出。
受付の人が何かしらの方法で、その情報を冒険者カードに書き込み。最後に本人の血をカードに垂らすことで、情報が正式に登録される。これで冒険者登録は完了らしい。
名前の偽造は、この魔獣が教えてくれたと。ちなみにこの魔獣も偽名で登録して、冒険者活動をしているみたい。
こうして無事に冒険者になったケロケロ達は、すぐに依頼をこなし、ポル君のぬいぐるみを買うことができたんだ。
ぬいぐるみは、ポルピネラのぬいぐるみ。ポル君がいつも一緒に寝ているぬいぐるみがあるんだけど、そのぬいぐるみが、この時のぬいぐるみだったんだ。ポル君は今も、このぬいぐるみを大切にしているよ。
とまぁ、冒険者になった目的は、ポル君もぬいぐるみのためだったんだよ。ただ、その後は、せっかく冒険者になったんだからと、欲しい物のために依頼をこなし、お金を稼いでいろいろ買っていたって。
それで、いろいろを教えてくれた魔獣が言っていたことじゃないけど、ケロケロたちならすぐにお金が稼げるだろうって。
あれね、まぁ、2人なら当たり前って感じだけど。強い魔獣だろうが、簡単に討伐してきたケロケロたちは、さっさかランクを上げてBランクになったの。
そうして数ヶ月前には、クリスタルドラゴンを倒したんだ。クリスタルドラゴンの討伐をしたんだけど。これもね……。
別に誰かに頼まれたとか、みんなが困っているからとか、そんな理由で討伐したんじゃなかったよ。
たまたまクリスタルドラゴンの近くを通りかかって、姿を見たポル君が、あの綺麗なキラキラが欲しい、なんて言い出し。しかもその時たまたま、他の魔獣や妖精たちが襲われていいて。
迷惑なクリスタルドラゴンは討伐すれば、みんなも困らないし、ポル君もキラキラを手に入れられると。それで討伐したらしい。
こうしてクリスタルドラゴンも、さっさと討伐したケロケロたち。ただ。このクリスタルドラゴン。魔獣にもランクがあり、クリスタルドラゴンはSよりのAランクに属していて。そんなクリスタルドラゴンをBランクの冒険者が討伐した、となったら。
冒険者ギルドの偉い人が、冒険者ランクを上げることにについて、ケロケロたちに話していたんだけど。ランクに興味のないケロケロたちは、その後魔獣たちの集まりがあり、もう話しはいいやと帰ったって。
これがクリスタルドラゴン討伐とその後の真実だった。うん、両方ともポル君のためだったし、自分たちの買い物のためだったよ。
「おいおい、それで冒険者登録とドラゴン討伐かよ。そんな理由で……」
ベルナードさんが、なんとも言えない表情で、きっちり揃った髪をガシガシと掻いた。……まあ、そうなるよね。わたしも、そんな理由だとは思ってなかったし。なんか、真剣に聞いてた自分がバカみたいだ。
「はぁぁぁ、で、その話が一応本当だとして。そんな理由で簡単にドラゴンを倒せるほどの魔獣って、お前たちなんの魔獣なんだよ」
『それは……』
「いや、やっぱり今のはなしだ。今は言わなくていい。……その辺はまだ、魔獣だってことに俺は気づいたけど、そう簡単に本来の姿を他人に明かせるもんじゃないだろう。とりあえず、冒険者のことは分かった。じゃあ次だ。この街に来た目的と、その子のことについて話せ。」
こっちはさっきから話しているけれど、もう少し詳しく話したよ。私の剣を作りに来たこと。それから可愛い洋服を買いに来たこと。おもちゃを買いに来たこと。これはポル君からのお願いだけど……。
他にも生活に必要なものを買った後は、美味しいご飯を楽しむし、あとは街をぶらぶら? ね、別に大した目的はないでしょう?
そのことを話したら、またベルナードさんはガックリしていた。だけど、私の話しになったら、またピリッとしたよ。
「じゃあなにか、誰かがお前の所へ来て、この子を捨てていったっていうのか」
『はい。なのでそんな家族などよりも、我々といた方が良いかと。それにこの子も私たちといることを選んでくれたので』
そう、私のことは、誰かがケロケロたちのところへ捨てて。それで私のことを助けてくれたケロケロたちに私が懐いて、それで家族になった。っていうことにしたの。神様のことなんて話せないし、本当の私のことも話せないからね。
「そうだったのか。攫ったのかなんて疑ったが、悪かったな。人の勝手なのに、この子を保護してくれてありがとう。そして人が迷惑をかけてすまなかった」
あああ、神様のせいなのに、頭を下げてくれるベルナードさん。神様がすみません!
『いや、お前が捨てたのではないからな』
『それに私たちも、リアに出会うことができ、家族になれましたので、問題はありません』
「そうか……、そう言ってもらえると。そうか、家族か」
『だから我々は、全ての予定が終わったら、さっさと帰るつもりでいた』
『なので別に迷惑はおかけしません』
「だろうな。お前たちの言うことだ。本当なんだろう。だがな……。もしも家族としてこれからも一緒にいるのなら、問題が起きた時のことを考えないとダメだ。お前達が引き裂かれないためにも」
え? 引き裂かれる?
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