表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TRANSBAUNDARY(トランスバウンダリー)  作者: きつねいたち
第3章 ”Trick Star(S)”
36/36

2.百日紅・デイジー班 / “対地底族省ビル” inテッセラ大陸の首都・ラダ①_2

 3人の少年少女の姿が、それぞれの名前とともに空いた空間に浮かび上がる。

 茶髪のマッシュルームカットにテラードジャケットの上品な少年、”朝顔”。

 全身真っ赤のスウェットに黒髪のセミロングヘア、ソバカスに自信に満ちた笑みを浮かべる少女、”カルミア”。       

 人が入ほど大きなチェロケースを抱える、Tシャツと短パン姿の爽やかなスポーツマン、”リンネ”。

 「この中にね、対天空省で一番銃撃と体術長けた子がいるの。奇襲攻撃も対多数の乱闘も、1人で簡単に秒殺するんだって」デイジーがニコニコと笑う。「他の2人は、全然みたいだけど」

 「このスポーツマンみたいなやつが強いの?」マンガを読んでいた小柄な坊主の少年が顔を上げて、リンネを指差す。「ガタイが良いってずるいよな」

 「お坊っちゃんみたいな方じゃない? マンガだと、いかにもインテリっぽいのが最強だったりする」百日紅が頬杖をついて、映像を見入る。「多かれ少なかれ、若者にはそういう願望があるんだよ。能ある鷹は爪を隠す、的な」

 「それがね! 意外とこの女の子が最強なの」デイジーが、全身真っ赤のカルミアを指差す。「身軽で反射神経が良くて、それでいて狡猾。戦闘センスが抜群で、壁を跳ねるように飛び回りながら、2丁拳銃で相手を撃ち落とす。真っ赤なスウェットを着てるのは、返り血を吸っても目立たないからなんだって」

 「へえ! 1人で男の子を2人も守れちゃうって最高。現代的な少女漫画みたい!」三つ編みの少女が身を乗り出して3人の映像を見つめる。「私も銃のレッスン受けようかなー」

 「俺も強い女大好き」坊主の少年が顔を上げ、コーラをのみながらへらへら笑う。

 「でも、1人だけ強くても意味がない」百日紅が納得出来ない様子で、盛り上がる会話をやんわりと遮る。パーマのかかったピンクの髪を指でいじりながら、緩やかに首を振る。

「そんなに情報が漏れてるなら、敵はまずその女の子を狙う。終わり次第、ほかの2人をゆっくり仕留める」

 「そうだねえ。データを見る限り男の子たちは賢いみたいだけど、戦闘能力は平均以下だからなあ」

  デイジーがあくびをし、腕時計を操作して調査報告を確認する。百日紅が無表情で話を続ける。

 「今日の戦争は情報戦だ。こちらの手の内がばれれば、長所も戦力も台無しになり得る。残念だけれど・・・」

 デイジーが手鏡をスワイプしながら、肩を竦めて微笑む。

 「うん! 女の子が奇襲でダウンしちゃったら、道連れできっと死んじゃうね。男の子たちはイケメンなのに、本当にもったいない」

新しいキャラクターの登場ってわくわくしますよね。

未知の展開を想像して胸が踊る。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ