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第16話

「潜望鏡深度まで浮上だ」

「潜望鏡深度まで浮上、了解」

潜水艦のなかで乗組員が忙しく手を動かす。

「圧搾空気、第二バラストに注入します」

空気が水を押し除けるごとに潜水艦は徐々に浮上していく。

「潜望鏡深度まで浮上しました。潜望鏡、出します」

部屋の中央にある潜望鏡が上に伸びていき海上に顔を出す。

「さぁ……いるんだろ?最新の戦艦が……」

潜望鏡の角度をじっくり変え海の上を隅々まで見る。

そこに戦艦の姿はなかった。

「まぁ、そうだよな、そう簡単に見つかるわけねぇよな……移動するぞ!もっと港に近づく!両舷微速だ」

海の中を静かに潜水艦は動き始めた。



港に十分近づきもう一度潜望鏡を覗く。

今度は港の方を重点的に見る。

すると……

「いたぁ!いやがったぞ!なんてでけぇんだ……おいジョニー、艦艇識別表くれ」

「あいよ」

ジョニーは艦艇識別表を手渡す。

温度が40度を超える潜水艦内で紙はしわしわになっている。

艦艇識別表には戦艦か巡洋艦か、駆逐艦かの他に、なんて名前の戦艦かなども見て分かるように外見の情報がかかれている。

つまり、そこに載っていなければ新型の戦艦なのだ。

「……載ってねぇな、情報通りだな。ありゃ新型だ。ぴったり2隻。そして護衛の駆逐艦4隻……ちがうな、曳航されているのか?戦艦は……となると戦闘能力はなさそうだな。これも合わせて報告しといてやれ」

「魚雷はどうします?撃ちますか?」

「いや、俺たちの任務は戦艦が出てくるか調べることだ。ここで撃っちまうと俺たちがここにいることがバレる。俺たちは戦艦を見つけたことを知っているが、敵はそれを知らん。それでいいのさ」

続けて

「通信だ!見つけたと無線で連絡してやれ、あとは……」

「敵駆逐艦!大量に哨戒にきます!ここも危険です!」

「撤退だ!下がるぞ!回頭180度!両舷全速!全力で逃げるぞ!」



「敵潜水艦、発見しましたが爆雷有効範囲ではありせん」

「いや、今回はそれでいい、逃してやれ、潜水艦を見つけたことを上に報告だ」

セクザン帝国海軍の駆逐艦S-16から報告が上がる。



「シュトイベン司令長官、敵の潜水艦から放たれたと思われる無線通信を傍受しました。暗号のため内容は分かりませんが、移送中の戦艦を見つけられたようですね。ここまでは作戦通りです」

「うむ」

「それと、我が方の大テリブン王国沿岸にはりつけていた潜水艦から連絡です。巡洋戦艦2隻、巡洋艦5隻、駆逐艦7隻の出撃を確認したそうです」

「そうか」

「わがセクザン帝国の沿岸だからな、戦艦より機動力のある巡洋戦艦を選んだのだろう」

「なぜ巡洋戦艦と判断したかは速力と加速の速さのようです」

「よし、早速艦隊を手配するぞ。見つからないように用心しないとな。偵察の潜水艦はいつもの倍の駆逐艦と哨戒艇で蹴散らしている。だが抜かるなよ」

「ええ、分かっております」

「では艦隊を頼むぞ。クラウゼヴィッツ中将、いや、クラウゼヴィッツ提督」

「お任せください!ぜひ勝利を勝ち取ってみせます」

クラウゼヴィッツ提督とその艦隊は港を出た。できるだけ沿岸沿いを進み情報を漏らさないように行動している。

大テリブン王国の艦隊はセクザン帝国海軍の新鋭戦艦を沈めるために進撃している。

そして、セクザン帝国の艦隊はそれを待ち受ける形で新鋭の戦艦の後方に控えている。

これは後に、カルぺラント海戦と呼ばれる事になる。

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